◇ヤクルト 70点

 高橋周平の抽選で負けても高校生野手の川上に向かうというブレのなさこそ、近年、ヤクルトが資力に乏しくとも上位に多くいられる理由だろう。

 川上は強打だけではない。ランニングホームランを打ったときの本塁生還(ベース一周)が15秒台という俊足を誇り、投手兼任でマウンドに立てば140キロ台中盤のストレートを投げ、この地肩の強さを生かした外野(中堅手)守備も一級品。
高いレベルで3拍子揃ったプレースタイルこそ川上の魅力である。

 2位には最速148キロのストレートを誇る木谷良平(投手・日本文理大)、3位には社会人屈指の俊足を誇る比屋根渉(外野手・日本製紙石巻)と一芸名人を並べ、4位以下に即戦力候補の大学・社会人の投手を配した。
70点をつけたが、意欲が感じられる指名で、ヤクルトの持ち味は存分に出せた。