個人情報流出ヤフーBBに数千件の無断申し込み発覚(週刊ダイヤモンド). 

「ヤフーBB」での約450万件に及ぶ個人情報流出で揺れたソフトバンクが、 是とは別に数千件の「無断申し込みトラブル」を起こしていたことが判明した。 

全国で約2800件---------。 
これは、20001年6月から2004年1月までのあいだにNTT東日本とNTT西日本に寄せられた苦情の数だ。
その内容の多くは、「申し込みをしていないのにもかかわらず、通信機器が送り付けられ、サービス開始のための工事を行う、との通知が届いた」というもので、こうした例は調査した全期間に及んでいた。 
現在、静岡地方裁判所では、無断申し込みをされたとする消費者が原告となって、運営会社のソフトバンクBBとその販売代理店エムティーアイを相手に訴訟が起こされている。 

総務省関係者によると、今年一月、原告以外にも同様の被害に遭った消費者が多数いる可能性があると判断した静岡地裁が、NTT東西に苦情の数の調査を依頼した。 
その結果、2800件という数が判明したのだ。 

それにしても、なぜソフトバンクへの苦情がNTT東西に来るのか。 
自前の電話回線を持たないソフトバンクBBは、NTTの電話回線を借りてサービスを提供している。 
そのため、NTT局社内の機器に工事をする必要があり、NTTが利用者にその通知をすることになっている。
その結果、事業主体を誤解した利用者が、NTTに問い合わせてきたというわけだ。 
NTTにしてみればとんだとばっちりである。 
ということは、2800件は、あくまで氷山の一角であろう。 
ソフトバンクは、「係争中の案件なのでコメントできない」とするが、当事者であるソフトバンクBBや国民生活センターなどには、それ以上の”正当”な苦情が寄せられていることは容易に想像できる。 

ソフトバンクBBはヤフーBBの販売代理店に対して獲得客一件当たり、20000円程度の報奨金を支払っている。
この報奨金を目当てに代理店が無断契約を繰り返した可能性が高い。