ちょっと前の話だが、中国の田舎の庵廟(寺)にはよく、皺皺になった老人がいる。
元宦官で、余命をすごすだけだという。そういう中で、「週間朝日」1991.11.22号
「紫禁城探検3」・最期の宦官が明かした秘話・には、紫禁城の中の写真と、紫禁城から車で
30分のところにある広化寺に、最期の宦官孫さん(91)をたずねたことと、孫さんと
写真がのってる。「私が浄身(去勢)したのは12歳のとき、その時民国6年になって宮廷にはいった。」という。
1991年に91歳ということは、20世紀1900年生まれ、そして1912か、12歳で男の子の盛りこれから
男の子になっていくときに、「男の子」を完全に失う。1924年(1226年に昭和元年)に溥儀が紫禁城を追放され、一緒に追放された。
たぶん彼も「映画・ラストエンペラー」そのままに、「男のもの」を入れた「箱・パオ」を大切に捧げて門から
追放されたのだろう。一生の殆どは、男で無い。つまり少なくとも。宦官の生き残りは20世紀最後までいた。