「ぷるるるるるるるる、ぷるるるるるるるる」
再び電話がかかってきました。恐る恐る受話器を取ると
「もしもし私、きん。今あなたのマンションの一階にいるの」
電話は一方的に切れました。すると暫くしてまた電話がかかり。
「もしもし私、きん。今あなたのマンションの二階にいるの」
また電話は切れました。そして暫くすると、またかかってくるのです。
「もしもし私、きん」
私は頭にきて
「おい、いい加減にしろ!」
と大声で怒鳴りました。しかしその声は動ぜず
「今あなたのマンションの三階に着いたところよ」
と一言言って電話を切りました。
「三階だって!?」
私の部屋は、マンションの三階にあります。もしかして本当に来たのかと思い、先ほどの不安は僅かに恐怖に変わっていきました。すると、
「ぷるるるるるるるる、ぷるるるるるるるる」
受話器を取ります。
「あんた何なんだ!いい加減にしろよ!」
「もしもし私、きん。今あなたの部屋の前にいる・・・」
その声を全て聞く前に私は電話を切り、玄関を確認に行きました。ドアを開ける・・・
「いない。やっぱり悪戯だったのか」
私がほっとしたつかの間、
「ぷるるるるるるるる、ぷるるるるるるるる」
「はい」
「もしもし私、きん」
「きん?」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)