色仕掛けで男を殺す、やっつける
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ここでは男を色仕掛けで誘い、殺す、もしくはやっつけるシーンの
ある映画、ビデオについて語りたいと思います。つまり、単純に女が男を
殺すのではなく、女が色仕掛けで男を誘い形勢逆転するシーンや殺そうと色仕掛けで男を誘い、男がまんまと罠にはまるシーン
にこだわりたいと思います。
私の知ってる作品は以下の通り
1.魔少女
2.ホットスポット
3.くの一忍法観音開き
4.悪魔のえじき
等等がお勧めですね。みなさんも情報よろしくお願いします。
「はなせ〜!」
男は仰向けのまま、長いドレスの裾の上で手足をばたつかせる。
光沢のあるシャンパンゴールドの裏地がさざ波の襞を立てた。
女の長い脚は男の下腹の前でしっかりと交差し動きを封じている。
「うふふ…油断は禁物よ、殺し屋さん。」
女は男の肩口から甘い声で囁くと、アップにした髪にゆっくりと手を伸ばす。
耳の上に挿してある小さな白薔薇の飾りのついたヘアピンを抜いた。
可憐な白薔薇とは裏腹にその先は鋭く尖っている。
女は柔らかい舌先で男の紅潮した耳朶を愛撫してやった。
「ひいぃ〜…!」
忽ち凄まじい快楽が男を襲い、強張っていた筋肉が弛む。
女はすかさず男の髪を掴んで首を俯かせ、ヘアピンの先を延髄に突き刺してやった。
「ぎゃあぁっ!」
男は悲鳴を上げ、体を仰け反らせる。
女は戒めを解いてやると、まるで恋人を相手にするように男を優しく抱き起こして立たせた。
「さあ…、外にいるお仲間を呼んでらっしゃい。」
女はぽんと男の尻を叩く。
男は弾かれたように飛び出し、首の後ろに白薔薇を咲かせたまま、フラフラと入り口の方へ歩き出した。 廊下で待機する男たちの前でドアが開き、顔面蒼白の仲間が現れる。
「女を殺したか!?」
男は問いかけに答えず、がっくりと膝から崩れ落ちた。
「おい、しっかりしろ!女はまだ中なのか!?」
仲間は男を抱き起こして激しく揺さぶる。男は口の端から血を滴らせている。
よく見ると、首の後ろに可憐な白薔薇が揺れている。
パーティーで見た女が頭に挿していたものだった。
「み、みんな女に殺されて…」
男はそこまで言うと、白目を剥いて末期の痙攣に襲われた。
ピンの先に塗られた毒が効いてきたのであろう。
なぜか男の股間が大きく山を作り、その先がじっとりと濡れていた。 廊下で待機する男たちの前でドアが開き、顔面蒼白の仲間が現れる。
「女を殺したか!?」
男は問いかけに答えず、がっくりと膝から崩れ落ちた。
「おい、しっかりしろ!女はまだ中なのか!?」
仲間は男を抱き起こして激しく揺さぶる。男は口の端から血を滴らせている。
よく見ると、首の後ろに可憐な白薔薇が揺れている。
パーティーで見た女が頭に挿していたものだった。
「み、みんな女に殺されて…」
男はそこまで言うと、白目を剥いて末期の痙攣に襲われた。
ピンの先に塗られた毒が効いてきたのであろう。
なぜか男の股間が大きく山を作り、その先がじっとりと濡れていた。 「たかが女の分際で…」
男たちは激昂し、勢いよく部屋に飛び込む。
まず目に飛び込んできなのはシーリングファンの下でブラブラと人形のように揺れる仲間の無惨な骸だった。
やはり股間が濡れている。
男たちの間に動揺が走る。
「あの女の武器は色仕掛けだけだ。銃弾をぶち込ぬかナイフで切り刻んでやればいい。」
リーダー格の男が自分に言い聞かせるように大声で叫ぶ。
4人の男は銃をしっかりと構え、ゆっくりと奥に進む。
奥のベッドルームが見えてくる。
ベッドに仰向けに横たわっているのは仲間の男だろう。
無惨にズボンが下りている。
女の毒牙に掛って死んだことは明らかだった。 突然、ベッドサイドにふわりと黒い影が舞い込む。
男たちが血眼になって探していた女だった。
長いイブニングドレスに身を包み、脚を開いて背中を向けている。非の打ち所のない見事な体型だ。
この妖艶な美女が屈強な仲間3人を嫐り殺しにしたのだ。
「うう…」
あまりに美しい敵の女の姿に男たちは思わずたじろぐ。
女は右手を太腿の外側に持っていくと、スリットから奥ゆかしく覗く太腿の白い肌をグローブに包まれた指先で上の方にゆっくりとなぞっていく。
スリットを隠していたたっぷりとした襞が捲れ、光沢のある裏地と太腿が露わになる。
男たちの目はすでに女の艶美な動きに釘付けになっていた。 女の指が太腿の付け根近くに巻かれた黒い革ベルトに掛った頃、ようやくリーダー格の男が我に帰って叫ぶ。
「おい、大人しくしろ。撃つぞ!」
しかし、その時にはすでに女の指の間には、革ベルトから抜いた3本の投げナイフが握られていた。
ふわりとドレスの裾と薄手のショールが翻り、女が男たちの方を振り返る。
胡蝶の舞を見せつけながら、女はナイフを投じていた。
ドカッ…
「ああっ…」
黒いドレスの裾から溢れた光沢のあるシャンパンゴールドの裏地に見惚れていた男の眉間、喉笛、鳩尾に深々とナイフが突き立った。
「うをおぉ〜…」
男は小さな悲鳴を残してばったりと崩れ落ちる。
仰向けに転がった男の急所には女物の細身のナイフが半ばを埋めて突き刺さっていた。
男はまだ死にきれず、ビクビクと痙攣している。 「小賢しい女がぁ〜!」
リーダー格の男が激昂し、腰から大きなナイフを抜いて女に立ち向かう。
「うふふ…かかってらっしゃい…」
女はショールを揺らして男を誘う。
男がナイフを繰り出す。
女はひらりと円を描いてナイフを軽やかにかわしながら、シルクのショールの端を男の顔に浴びせる。
男はしなやかなシルクの感触を頬に味わい、甘い香水の香りに酔う。
「ちくしょおっ!」
男は女の挑発にますます激昂し、ナイフを力任せに横に払う。
またしても女は男の眼前で華麗に舞い、ナイフは空を切る。
「ほらほら、こちらよ…」
女はドレスの裾を摘み、小刻みにくゆらせてサテンの裏地を見せ付ける。
「殺してやる〜!」
男は見事に女の挑発に乗り、ナイフを突き出す。
女はひらりと円を描いてかわしながらドレスの端を摘み、風を含んで花を開いた裾の内側を、バランスを崩してつんのめる男の顔に思い切り見舞った。
シュルシュルッ…
男は敵の女に指一本触れられぬばかりか、顔を光沢のある裏地のシルクが舐められた。
「うわああぁ〜…!」
男はあまりに屈辱的な快感に耐えられず、顔を抱えて悶える。
その股間はすでに大きく膨らんでいた。
コツコツ…
女はスリットを摘みながら苦悶する男にゆっくりと近づく。
「ご自慢のナイフ術はもう終わり?もう少し楽しませてくれると思ったのにがっかりね…」
女は苦悶する男の鼻先でドレスの裾を揺らして男の神経を逆なでしてやる。 「ちくしょおぉ〜!」
再び立ち向かってきた男からひらりと後ろに飛んで離れると、長い脚を蹴り上げた。
豪奢に咲いたドレスの襞の花の内側で、女の美脚はが鮮やかな弧を描く。
「あぁっ…」
ヒュンッ…
思わず見惚れる男の喉元をハイヒールの踵がかすめていた。
女は華麗な回し蹴りに続けて、長い脚を男の頭上に高々と蹴り上げる。
ドレスの内側から覗いた豪奢な裏地の襞波と黒いサテンのパンティに見惚れる男の眉間にハイヒールの踵が振り下ろされた。
ヒュッ…
ハイヒールは男の眉間をかすめる。
眼前を踊ったドレスの裾から香水が香った。
「うふふ…ご自分が何をされたかお分かり?」
女はドレスのスリットからわざとらしく美しい脚を蹴り出しゆっくりとグローブに包まれた指先で撫でながら、棒立ちの男に向かってしなを作る。
男の喉元と眉間に真一文字の赤い線が浮かんでいる。
「あ、あわわ…」
男は顔と首を両手で覆い、フラフラと窓の方に歩いていく。
「ドレスの乙女に蹴り殺されてしまうような未熟な腕をあの世でせいぜい後悔なさい…。」
女がソファの背もたれに寄りかかり、しどけなく膝を組んで見守る。
ドレスの裾から覗くハイヒールの踵がキラリと光る。
男の傷口が割れ、パッと血しぶきを上げた。
緞子のカーテンが血に染まる。
「うわああぁ〜…!」
男はカーテンを掴んで堪えようとするが、耐えきれずにカーテンに絡みつくようにして地面に転げた。
女は、男に回し蹴りと踵落としを見舞いながら、ハイヒールに取り付けられた小さな刃で、その喉笛と眉間を抉っていたのである。
すでに大量の血を失った男は、白目を剥いて痙攣をしている。
盛り上がった股間もじっとりと濡れていた。 「女の分際で〜!」
怒り狂った1人の男がソファにもたれかかる女に掴みかかる。
女は素早くソファの背もたれに飛び乗ると、ふわりと宙に舞った。
「あぁっ…」
突然頭上に艶やかなドレスの花が咲く。
黒いドレスの内側を細かい襞波で飾るシャンパンゴールドの裏地は、さながら薔薇の花弁のようである。
男は女の敏捷な動きに全く対応できず、上半身を見事なドレスの花に飲み込まれる。
「くそぉっ…」
男は両手で女の太腿を抱き、身体を振って女を振るい落とそうとする。
裾が乱れ、すらりと伸びた長い両脚が裏地の奥で露わになっている。
両脚の脛は男の背中でしっかりと交差している。
リーダー格の男の喉笛と眉間を切り裂いたハイヒールが男の腰に当たっていた。
「ふふふ…」
女は哄笑を上げながら両手でドレスの裾を摘まむと、男の上半身をすっぽりと長い裾重ねで被い尽くしてやった。
シュルッ…
「うわあぁっ…!」
美しいドレスに上半身を包まれた男は一瞬、鋭い悲鳴を迸らせる。
傍目には女の下半身に顔を埋め、その味を存分に楽しんでいるように見える。
しかし、とろけるような裏地の下では、鍛え上げられた女の太腿が男の頸動脈をきつく絞め付けていた。 「うぶううぅ〜…」
黒いシフォンの下から漏れるくぐもった男の悲鳴は苦しげだ。
太腿は、男の首を一気には絞め上げず、むしろ絞めつ緩めつしてわざと男の苦痛を長引かせているのである。
「ほらほら、しっかりと目を開けて憧れのシルクのドレスの奥を御覧なさい…。」
女はドレスの上から男の側頭部を抱え、頭を太腿の間に引き寄せる。
そして、男の身悶えに合わせ良くくびれた腰を激しくくねらせ、膝をずらして男の顔に股間を押し付けるのだ。
男の口と鼻がぬるっとした黒いサテンのパンティでみっちりと塞がれる。
男は、太腿で頸動脈を圧迫される苦しみに加え、窒息の苦しみも味わわされるのだ。
シュルシュルシュル…
長いドレスの裾重ねは男の上半身をぐるりと包み、女の激しい腰つきに合わせて襞がゆらゆらと優雅に揺れる。
黒いドレスの下では、シャンパンゴールドのとろけるような裏地が男の腰や背中、腕などを絶え間なく擦り回すのだ。
シフォンの表地とサテンの裏地が奏でる甲高い衣擦れと、ドレスの中に立ち込める甘い香水が男を苦痛と快楽の泥沼に引き摺り込んでいく…。
男の股間はドレスの内側ですでに激しくいきり立ち、ズボンに作った山をじっとりと濡らしている。
「た…たすけてくれぇ〜……」
妖艶な笑みを浮かべ、黒いドレスの内側で男をゆっくりと絞め殺していく女の姿は、巣に掛かった獲物を粘糸で巻き上げてから時間をかけて捕食していく毒蜘蛛を連想させた。
男は、美しいドレスに身を包んだ毒蜘蛛を首の上に抱え命を吸い取られながら、豪華なスイートルームの中をふらふらと彷徨う。 女は、いまだ生き残っている男が部屋の隅で小さなマイクに必死に話しかけているのに気づく。
少しすればまた男の仲間たちが殺到するはずであった。
「そろそろチークダンスも終わりよ…」
女はドレスの上から男の頭を優しく撫でると、上半身を勢いよく後ろに倒し、両手を絨毯の床に付いて思い切り脚を前方に蹴った。
「ぐわっ…」
肉付きは良いが男に比べるとずっと細身な女の体のどこにそのような力が潜んでいたのかわからない。
女の鍛え上げられた太腿に挟まれた男の身体がふわりと浮き上がり、黒いドレスの裾とともに宙を舞う。
ゴキッ…
男は女の華麗なバク転によって脳天から床に叩き落とされた。
男の脛骨が嫌な音を立て、その身体は床に広がった見事なシルクの裾重ねの下でいったん動きを失うが、すぐにぶるぶると痙攣を始める。
男の痙攣に合わせてドレスが軽やかなシフォンの表面に襞を走らせる。
「うぐぐぐぅ〜…」
瀕死の男の顔の上には女の腹が乗っている。
ウェストを飾るサテンのリボンが男の頬を擽っていた。
女は男の首を太腿の呪縛から解いてやる。
女がさらさらとドレスの裾を滑らせると、その内側から男の変わり果てた姿が現れた。
首はおかしな方向に曲がり、白目を剥いて口の端から血を滴らせている。
ズボンの股間はビクビクと激しく脈打っていた。 密かに通信機から応援を呼んだ男は、期待していた仲間が無惨に止めを刺されたのを見て部屋の外に逃げようとする。
「ひっ…ひいいぃ…」
女は唇に笑みを残したまま、ドレスのウェストを飾っているリボンに手を掛ける。
大きく蝶結びにされたリボンは光沢のあるサテン地だ。
「ふふふ、逃がさないわよ…」
シュルシュルッ…
リボンを素早く抜くと胸の前で構える。リボンは女のウェストで三重に巻かれておりかなり長いものであった。
切れ良く投じられると、リボンはまるで生き物のように暗闇を切り裂いて逃げる男の首に伸びる。
シュ〜ッ!
「あっ…」
甲高い衣擦れの音に思わず振り返ったところをリボンが襲った。
シュルシュルシュルッ!
男の首と顔がたちまち幅広のリボンに巻き上げられる。 「うわあぁ〜!」
男は光沢のあるリボンに覆われた頭を抱え、首を振って呪縛から逃れようとする。
甘い香水がわずかに香るサテンのリボンは驚くほど滑らかだ。
リボンの餌食となって絡め取られながらも、男の股間は激しく疼いている。
すかざず女はリボンを絞り、捕えた獲物を引き寄せる。
「はっ…はなせぇ〜…」
男を何とか足を踏ん張って抵抗しようとするが、操り人形のように引き摺り寄せられ、女の豊かな胸に顔を埋める。
女は胸の上で男の身体を返すと男の背中に柔らかい胸を密着させる。
そして、リボンだけでなく薄手のショールも男の首と顔に巻き付けてやった。
「うおおぉ〜…!」
首から上がしなやかな女のシルクの襞で包まれると、男は悲鳴を上げて一層激しくもんどり打つ。
ズボンの股間が大きく盛り上がっている。
「うふふ…女物のシルクがお好きなのね。柔らかくて気持ちいいんでしょ…?ほらほら…」
女は男の肩口から艶美に囁きながら、リボンの端で男の紅潮した頬を撫で回してやる。
「うっ…うああぁ〜…」
蕩けるようなサテン地で顔を擽られ、男は快楽の呻き声を絞り出す。
呼吸の叶わぬ苦しみと女に弄ばれる堪え難い屈辱に加え、凄まじい快感も味わわされているのだ。 「このまま大好きなドレスに包まれて天国に行ってみない…?」
長い左足を深いスリットから蹴り出して男の足に絡ませる。
むっちりと弾力のある長い脚で男の太腿を摩ってやる。
そしてドレスの裾を裏地ごと撮んで広げ、ふわりと男の下半身を覆ってやった。
シュルッ…
ドレスはたっぷりと襞があるため、男の下半身はシフォンの裾にすっかり隠される。
男の身体が上から下まで黒いシルクのドレスに包まれた。
「やっ…やめてくれえぇ〜…」
女は、とろけるようなドレスの裏地とリボン、それに薄手のショールで餌食の身体を散々に擦り立てる。
男は棒立ちのまま凄まじい快楽を与えられ、けたたましい悲鳴を上げた。 「あら、あなたずいぶんと可愛らしい顔なのね…」
女が頭を覆うショールとリボンを少しずらしてやり、悶絶する男の顔を肩口から覗き込む。
そして意味ありげな微笑を浮かべると、男をソファまで引き摺って行き座らせた。
男は、ソファの上で盛りの付いた猿の様にかくかくと腰を小刻みに振り続けている。
「さあ、か弱い乙女を存分に楽しませてね…」
女は男の眼前で長い裾を大胆に捲り上げる。
すらりと伸びた脚が眩しい。
右脚の太腿のベルトには、まだ数本の投げナイフが残っている。
女はしなやかに腰を滑らせ、男の膝の上に跨る。
シュルシュル…
艶めいた衣擦れを立てるドレスの下で、膝を曲げた女の脚が男の腰をがっちりと挟む。
「勘弁してくれ…」
男は両手を伸ばし、必死に哀願する。
「うふふ…可愛い坊や…」
騎乗位になった女は、恐怖に顔を引き攣らせる男に唇を寄せ、その口に濃厚なディープキスを与えてやる。
「あっ…ああぁ〜…」
柔らかい舌先で口の中を愛撫され、男は一瞬で蕩かされる。 女はすぐに顔を上げる。
「お願い、すぐにいってしまわないでね…」
悩ましげな目で男を見つめ、サテンのグローブに包まれた両手で男の髪を優しく撫で上げると、女は男の頭を抱き大きく開いた胸元に顔を埋めさせる。
両腕を首の後ろに回し、男の顔をぐいぐいと香水が香る豊かな胸の谷間に押し付けた。
「うぶううぅ…」
男は突然、口と鼻を弾力のある胸に塞がれ、くぐもったうめき声を漏らす。
女は男の悲鳴を聞きながら、その頭に頬を摺り寄せ残酷な笑みを浮かべている。
男は、女の肩を掴んで必死に引き離そうとするが、白い肌を包む薄手のショールがそれを許さない。男の掌の下で、ショールの薄いシフォンはするすると滑らかな肌を滑るばかりなのだ。
時折、女は男の顔を圧迫から解き、わずかな呼吸のチャンスを与えてやる。
「た、たすけてくれ〜…」
ドレスから突き出た男の足がばたばたと激しく空を蹴る。
男の胸から膝までをすっかり覆い尽くした黒いシルクの裾は、男がもがくのに合わせてさわさわと艶いた衣摺れを立てる。
艶やかなドレスの下では、とろけるような裏地がモゾモゾと身を捩る男の身体を舐めまわしていた。
「うふふ、もがけばもがくほど苦しくなるわよ…」
女は騎乗位でのセックスを愉しむように激しく腰をくねらせ、胸を揺らしながら男の身体を次第に強くソファに押し付けていく。
男は呼吸のできない地獄の苦しみを味あわせながらも、女が振り撒く芳しい香水の香りに酔い痴れる。
「くっ…くるしいいぃ〜…」
男が堪らず悲鳴をあげると、女は恍惚の表情を浮かべ、一層激しく男の身体を圧迫していくのだ。
男のいきり立った陰茎は、ズボンを通して女の股間に当たっている。
ツルツルとしたサテンのパンティの感触が男の昂奮を煽り立てる。
女の肢体から底なしの泉のごとく溢れ出る色香を一身に浴びて、男は完全に狂乱していた。
「うおおぉ〜…!」
男は、ドレスに胴体を覆われたまま、腕と足を突っ張らせてぶるぶると数秒間痙攣に襲われると、ぐったりとソファに沈んだ。
「あまりもたなかったわね…」
女は名残惜しげに男の頬を撫でてやると、男の身体からドレスの裾をサラサラと滑らせてソファを離れる。
そして、ローテーブルの上にある花瓶から赤を薔薇を一輪抜いて男の胸の上に投げてやった。男の股間はじっとりと濡れていた。 やがて、ソファで腹上死した男がホテルの外から呼んだ男たちが部屋に押し寄せた。
5人の屈強な男が部屋になだれ込む。
「いいか、1人ずつ行くな。どうせ相手は女だ。全員で掛かればどうってことはない。」
リーダー格の男が落ち着いて呟く。
女1人を相手に夥しい数の仲間をすでに失っていた。
5人は慎重に部屋の奥に進む。
ベッドルームの緞子のカーテンが開き、レースのカーテンが風にそよいでいた。
罠か、そう疑ったリーダーはまず1人を掃き出し窓に向かわせる。
壁に張り付き、ゆっくりと窓の外に首を覗かせる。次の瞬間、
「あっ…」
小さな悲鳴をあげ、男の身体が固まる。
男は窓に背を向け、フラフラと仲間の方へ戻ってくる。
その眉間には細身の投げナイフが深々と刃先を埋め、血を一筋走らせていた。
「ううぅ〜…」
男は額を抱え、仲間の膝に崩れる。
脳をやられているため死は免れない。 「あの女狐め…」
仲間たちは怒りに震える。
「一気にバルコニーに出るぞ。」
リーダーの指示で、4人は一斉に窓からバルコニーに躍り出る。
広いバルコニーの先に求めていた敵の女の姿があった。
女は椅子に腰掛け、長い脚をしどけなく組んでいる。黒いドレスの裾が風にゆらゆらと可憐に揺れている。
ドレスのスリットから零れた右脚の太腿には黒いベルトが巻かれ、仲間の眉間に突き立てられたものと同じ投げナイフが差してあった。ロンググローブに包まれた両手にも投げナイフが逆手に握られていた。
「お仲間は私のドレスの裾に見惚れたまま、棒立ちで急所にナイフを受けてくれたわ。間抜けな男ね。うふふ…。」
女は男たちを巧みに挑発しながら、長い脚を思わせぶりに組み替える。
シャンパンゴールドの裏地から黒いパンティがわずかに覗いた。
「今度は4人掛かり?美しいドレスに触れることができるかしら…。」
女は男たちに向かってドレスの裾をゆらゆらとくゆらせる。 「おのれぇ〜…!」
男たちは女の挑発に乗って激昂し、ナイフを抜いて女に襲いかかる。
女はゆっくりと椅子から立ち上がると、優雅にナイフを構える。
1人の男が女にナイフを繰り出した。
女はふわりと円を描いて男のナイフを避ける。
風を含んだドレスの裾が空を切らされてつんのめる男の身体を舐めた。芳しい香水が男を刺激する。
「うわっ…」
シルクのしなやかな感触に動じる男の頸動脈を、女の小さなナイフが切り裂いている。
クシュッ…
女の舞うようなナイフ捌きは俊敏で、男は首を断たれても気づかない。
「死ねぇ〜…!」
別の男が間髪入れずに襲って来る。
横薙ぎのナイフを、女はひらりと身を引いてかわす。
「くそぉっ…!」
男の前で豪奢に乱れたドレスの裾から長い脚が零れる。男はバランスを崩してよろめく。
「死ねっ…」
3人目のリーダー格の男が女の背後から斬り掛かる。
斬れる、男がそう確信した瞬間、眼前で女のドレスが揚羽蝶の舞を見せる。
女は弧を描きながら長い裾で男の身体を舐め上げ、透き通るショールを男の顔に見舞っていた。
薄手のショールが男の首から上を巻き上げている。
シュルシュルシュルッ…
男の眼前を薄手のシルクが包み、甘い香水の香りが鼻を擽る。
「うわああぁっ…!」
突然、柔らかいシルクに視界を遮られて慌てる男をそのままにしておいて、女は先ほど襲ってきた無傷の男の相手をしてやる。 「殺してやるっ!」
ナイフを振りかざして迫ってくる男の前で、女はいったん背を向ける。
男はアップにした髪の下から伸びるスラリとしたうなじに釘付けになる。
女は右の爪先を上げると、華麗な回し蹴りを男の顔面に見舞った。
男の眼前でドレスの裾がふわりと舞い、美しいシルクの花を咲かせる。
艶やかなドレスに見惚れる間もなく、その喉笛をハイヒールの踵に取り付けられた刃が切り裂いていた。
カシュッ…
男は一瞬、首に手をやるが、己の喉笛が割れていることに気づかず、必死にナイフを繰り出す。
「しつこい男ね…」
女はドレスを舞わせて男の背後を取ると、逆手に握ったナイフで男の延髄を抉ってやる。
シュパッ…
男は首を抱えて地べたに転がった。
「ちくしょおぉ〜…」
最初に頸動脈を割ってやった男が再び女に身を寄せる。
女は身を低くして男の一振りをかわすと、そのガラ空きの脇腹を切り裂いてやる。
クチュッ…
「あはぁっ…」
男は僅かに腿に感じた女のドレスの感触に快感を覚える。
「ふふふ…据物切りのようね…」
女は男の正面に入ると、目の前でナイフを二度立て続けに振るい、顔を十字に割ってやった。
ヒュバッ
スイッ…
「うわああぁっ…」
身体中を切り刻まれた男は、さすがにたたらを踏んで女から逃れる。 「ちくしょおおぉ〜!」
女の見舞ったショールを何とか顔から引き剥がした男が女に挑みかかる。
耐えがたい屈辱に顔を真っ赤にしている。
女は男のナイフをかわすと背後を取る。
そして男の肩に手を置いてふわりと宙に舞い、背後から男の首に跨った。
「うわああぁっ…!」
男は敵の女に肩車をされる形となった。
スリットの間から悔しげな男の顔が覗いていたが、女は裾を摘んでひらりと翻し、男の上半身をたっぶりとした襞で覆い尽くす。
「や、やめろぉ〜…!」
男は身を捩らせて何とか頭上に咲いた艶やかなドレスの花を振るい落とそうとする。
男のもがきに合わせてその身体をとろけるようなドレスの裏地がぬるぬると舐め回す。
男の股間は激しくいきり立っている。 闘いに加わらず影に潜んでいた男が銃口を女に向ける。女は素早くそれに気付き、太腿のベルトから最後のナイフを抜くと、銃を向ける男に投じた。
「くそぉっ…」
男は慌てて引き金を引こうとするが、女の方が早かった。
ドカッ
女の投じたナイフは狙い過たずその右目に突き刺さった。
「うをおおぉ〜…!」
男は銃を取り落として仰向けに転がり、けたたましい咆哮を上げてのたうち回る。
細身のナイフは脳まで到達しており、致命傷であった。
女は男がすっかり戦闘力を失ったのを確認すると、太腿で遊ばせている男の相手に戻る。
「ふふふ、大の殺し屋さんが4人掛かりだったのにドレスの乙女1人にも敵わなかったわね…。ほらほら、悔しい?」
女はドレスの上から男の頭と顔を摩り回す。
シュルシュル…
「うわああぁ…!」
男は柔らかいシルクの感触に堪えられず、悲鳴をあげる。
女は情欲に狂った男の反応を存分に愉しむ。
男は、黒いドレスの裾襞に包まれたままなすすべなくフラフラと彷徨う。
バルコニーの端では、膾切りにしてやった男たちが傷口から血を噴かせながら痙攣している。
「たっぷりと死の快楽を味わわせてあげるわ。ほらほら…」
女は首を挟んだまま膝をずらしたり激しく腰をくゆらせたりしながら男の首を絞め上げていく。
首の後ろには、滑らかなサテンのパンティが当たっている。
眼前を黒いドレスの裾がゆらゆらと優雅に揺蕩う。
「ぐおおぉ〜…!」
やがて、男は凄まじい快楽に堪え切れず、がっくりと膝を突いた。
「情けない男…」
女は眼下の男に向かって冷たく言い放つと、ぐいっと腰を捻った。
バキッ…
黒い襞の内側で男の脛骨が乾いた音を立てる。女はさらりとドレスの裾を滑らせて男の身体を離れる。女に見捨てられた男は白目を剥いて息絶えていた。 こんな過疎スレにはもったいないくらいのSS職人さんだな 最高です!是非女スパイさんにもっと絞め技窒息技を披露していただきたいです。 銀座八丁目のクラブ「ヘラ」の内情はすでに調べ尽くしていた。
何度も通い詰め、百万円を優に超える金を落としていた。
ターゲットは店で一位、二位を争う人気ホステスの桐子。膨大な金と時間を費やした調査により、桐子がR国の諜報活動に加担していることはほぼ確実となっていた。
指名を繰り返し、幾度となく接触することで、今ではR国との関わりだけでなく、彼女の家の住所から食べ物の好みまであらゆることを知り尽くしていた。
いよいよ今夜、この女を拘束し洗いざらい吐かせるのだ。
女は首絞めに長けているとの情報があった。
腕や紐だけでなく、ハンドバッグやタオル、太腿など、締め上げられるものなら何でも武器にしてしまうというのだ。
2週間ほど前には、邦国に通じていたR国人のビジネスマンが、ホテルのベッドの上で黒い女物のショールに首を絞め上げられて死んでいるのが見つかっていた。
ショールからは僅かだが、桐子の愛用している香水が香った。
今晩、男は十分に警戒しいずれも手練れの6人の捜査官を連れていた。
店の周りには無数の仲間を放ってある。 重厚なドアを開けると、レモン色のドレスを着た若いホステスが艶やかな笑顔で出迎える。
「いらっしゃいませ。あら、今日はお仲間も一緒なんですね。どうぞ。」
若い女は5人の男を中へ導く。
広い店内は木目を基調とした高級感の溢れる雰囲気である。何組か客がいるがそれほど多くはない。
勝負をかけるには最高の状況だ。
「桐子さんが個室でお待ちかねよ。うふふ…」
若いホステスは、男たちを個室の前まで誘うと、意味ありげな含み笑いを残し、レモン色のドレスをひらりと翻して消える。
個室というのは予定外だったが、他の客を気にしなくて良く、むしろ幸運だった。
慎重に、しかし自然に革張りのドアを開ける。
20畳ほどの空間は、壁に緞子が張り巡らされ、所々に絵画が飾られるなどさらに豪華な作りだった。
部屋の中央に置かれた応接セットの長椅子には、桐子の他に2人の女が座っていた。 桐子は柔らかいピンク色のベアトップロングドレス。
同色のサテン地の裏地にシフォンを重ねたものだが、シフォンの表地は、たっぷりとした襞の裾がアシンメトリーにカットされており、フリルのようにひらひらと可愛らしく揺れている。
桐子を囲む女は1人が和服姿、もう1人はスーツ姿だ。
和服の女は格好に似合わず若く、24歳くらいか。
淡いピンク色に薄紫の雲取がうっすらと施され、赤や白の小花が散らされた見事な友禅の訪問着に、金糸で華紋の施された白地の西陣の袋帯を締めている。
半襟、帯揚げ、帯締めが濃いピンクでアクセントを与えている。
大きく抜いた衣紋からは白くて華奢な首筋が覗いていた。
もう1人は、黒いスーツだがぴったりした作りで細身の肢体の線がよく出ている。
スーツの下に着ている薄手のブラウスはボタンが大胆に外され、豊かな胸の谷間が覗いている。
スカートはタイトなミドル丈のペンシルスタイル。
後ろに深いスリットが入っている。
黒い薄手のストッキングに包まれた長い脚の先は、黒いハイヒールが飾っていた。
あまりに美しい3人の乙女を前に、6人の男はごくりと生唾を飲む。 「いらっしゃい。お掛けになって。」
桐子に促されて、ようやく我に帰り部屋に入る。
相手が3人なのは少し厄介だが、こちらは7人だ。
少なくとも和服の女は抵抗をするようには見えなかった。
席に着くと、早速女たちはウィスキーを作り始める。
「さあ、どうぞ。」
和服の女からお絞りを受け取る。
華やかな友禅の袖が男の腿に触れ、おもわずびくりと反応する。
「うふ…」
女は男の反応を楽しんでいる。
スーツの女の隣に座った男は、早速スカートの裾の中に手を入れ、内腿を撫で回している。女は恥ずかしそうにするでもなく、膝をわずかに崩して男のしたいようにさせている。
しばらくみんなで会話に華を咲かせると、桐子がリーダー格の男の手を取って立ち上がった。 「少し失礼して奥の部屋で休んで頂くわ。」
女は男の肩に腕を絡ませ、しなだれかかった。
男は端にいる2人の若い男に目配せする。
2人の男は立ち上がり、桐子と上司に続いて部屋を後にする。
2人の女と4人の男が残された。 建物の最も奥に位置する部屋は、さながらホテルの一室であった。広い部屋にキングサイズのベッドと小さいながらもバーカウンター
が設えられている。
部下の1人を入り口の外に立たせておき、男は3人で部屋に入る。
「あら、せっかく4人で楽しもうと思ったのに…。」
「仕事柄、恨みを買うこともあるんでね。」
2人もいれば女を拘束することなど訳もない。
外の部下には見張りをさせておけば良い。何かあればドアを破って応援に来させることもできた。
恐らく窓の外にも仲間が張り込んでいるはずだった。 「桐子のマッサージを楽しむ前にシャワーを浴びてくる。その若い男と酒でも飲んでいてくれ。」
これまでにも何度か受けていたが、桐子のマッサージは格別だった。
折角なら仕事はマッサージを楽しんでからにしたかった。
「わかったわ。きれいにしてきてね」
桐子は男に背を向け、酒を作り始める。
男は上着を脱ぎ捨てると、しっかりと見張っておけ、と部下に手振りで伝え、バスルームに入った。男がいなくなると、桐子はふわりとドレスの裾を翻して振り返る。
「怖い上司で大変ね…。」
魅惑的な微笑みを浮かべながら、女は若い男に近づき、その分厚い胸をワイシャツの上からゆっくりと撫でた。 「桐子のマッサージを楽しむ前にシャワーを浴びてくる。その若い男と酒でも飲んでいてくれ。」
これまでにも何度か受けていたが、桐子のマッサージは格別だった。
折角なら仕事はマッサージを楽しんでからにしたかった。
「わかったわ。きれいにしてきてね」
桐子は男に背を向け、酒を作り始める。
男は上着を脱ぎ捨てると、しっかりと見張っておけ、と部下に手振りで伝え、バスルームに入った。男がいなくなると、桐子はふわりとドレスの裾を翻して振り返る。
「怖い上司で大変ね…。」
魅惑的な微笑みを浮かべながら、女は若い男に近づき、その分厚い胸をワイシャツの上からゆっくりと撫でた。 シャワーをゆっくりと浴びた男が、バスルームの扉を開けて部屋に戻る。
2人は窓際のソファに向かい合わせで腰掛け、ウィスキーグラスを手にしていた。
男は安心し、バスタオルを腰に巻いた姿でベッドに横たわる。
「さあ、準備ができたぞ。早速肩から揉んでくれ。」
男はタバコに火を点け桐子を呼ぶ。
「いいわ。でも、そちらの坊やが少しお疲れのようね。」
桐子は長い脚を伸ばし、向かいの若い男の膝の上にハイヒールを乗せる。
男の手からグラスがこぼれ落ちて絨毯に転がった。
ベッドにいる男は不思議に思い、部下の顔を改めて見る。
部下は頭を垂れて眠っているようだが、ふと首筋に目をやると、ネクタイがワイシャツの襟から外れてずり上がり、首に食い込んでいた。
男がバスルームに消えた後、桐子は1人残された若い男を溢れるばかりの色香で幻惑。
あっさりとその美貌に蕩かされドレスの胸元にむしゃぶりついてきたところをネクタイで首を絞め上げて殺したのである。 「くっ、くそぉ…」
男は慌てて床に落ちている上着に手を伸ばし、内ポケットから銃を抜く。
そして女に向かって引き金を引いた。
しかし、カチカチと金属音が虚しく響く。
「お生憎様。弾は全部抜いておいてあげたわ。ふふふ…」
桐子は掌から弾丸をバラバラと床にこぼす。
「ねえ聞いて。この坊やったら、首を絞められるってわかっているのに自分からドレスの胸元に顔を埋めてきたのよ。本当にお馬鹿さんね…。」
桐子はグラスを置いてゆっくりと立ち上がり、すでに息絶えている男の前に立つと、柔らかいショールでその顔を撫でてやる。男の股間は今だに大きな山を作りビクビクと動いていた。 「ちくしょおっ…誰か来てくれ!」
男は動揺し、大声で助けを呼ぶ。
すぐに入り口のドアが開き、廊下にいた若い男が飛び込んで来た。
「どこだ!?」
男は銃を構えている。
桐子は男が狙いを定めるよりも早く、風のようにその懐に舞い込む。
「はっ、はやいっ…」
男は呆気に取られ、引き金を引こうとした時には、桐子はドレスの中でハイヒールの爪先を上げ、長い脚を蹴り上げている。
男の眼前でドレスの裾が艶やかな淡いピンクの花を咲かせた。
しゅるしゅるっ…
シフォンの裾の内側で光沢のあるサテンの裏地が衣擦れを上げ、すらりと伸びた脚が見事な弧を描く。
「あぁ…」
思わず美しいドレスの花に見惚れる男の首をハイヒールの爪先が襲う。
バシッ…
男は、首筋に桐子の鋭い回し蹴りをまともに受けた。
「うわあぁっ…!」
男は銃を取り落とし床に転げる。 「くそぉっ…」
桐子は、慌てて銃を拾おうと這いつくばる男を見下ろしながら、肩から長い幅広のショールをゆっくりと滑らせる。
薄手のショールの下から肉付きの良い白い肩が覗いた。
可憐な唇が残酷な笑みを浮かべている。
桐子はまるでベリーダンスのような艶やかなポーズで構えると、長いショールをがら空きの首に見舞ってやった。
しゅいいぃっ!
薄手のシルクは男の首に蛇のように絡みつき、その顔を覆い尽くした。
「ふぶううぅっ…」
眼前が淡いピンク色に染められ、甘い香水の香りに酔い痴れる。
女のショールは驚くほどしなやかな肌触りだ。
桐子がショールを手繰り寄せると、男は操り人形のように引きずられ、豊かな胸元に顔を埋めた。
「うふふ、大好きなドレスに包まれていくのよ。興奮する?」
女の腕が太い首に回る。
さらに、長い脚が太腿に絡み付いた。
女はドレスの裾を摘み、たっぷりとした襞で男の下半身を覆ってやる。
男は完全に桐子の毒牙に掛かり支配された。 「んむううぅ〜…」
男は手足をばたつかせ、首を振って必死でもがく。
柔らかいショールが、包んだ顔をさらさらと甘く擽り回す。
下半身を包み込むピンク色のドレスの裾がさわさわと衣擦れを奏でる。
男は息のできない苦痛とともに果てしない屈辱を味わわされていた。
「どう?憧れの銀座のホステスのドレスに包まれたお心地は…?」
長い脚がドレスの下で男の太腿と尻を絶え間なく撫で回す。
しゅるしゅる…
「やっ、やめろおぉ〜…」
「うふふ、良い悲鳴ですこと。ほらほら…」
桐子は溢れる色香で男を散々に弄ぶ。
ベッドにいる男は、加勢に入ることも忘れ、女の死の抱擁に見惚れている。 桐子は腰に手を伸ばし、ウエストを飾っていた可愛らしい紺色のリボンをするすると抜いていく。
男は、胸の上で死の快感に咽び続けている。
長いリボンを抜くと、桐子は男の顔を包んでいたショールを剥がし、代わりに細いサテンのリボンを首に絡めた。
しゅるしゅるっ…
「うっ…うおぉ…」
男は、ひんやりとしたサテンの感触に死の予感を覚え、一層激しくもがく。
男の首を巻き上げると、桐子は片方の端を天井に投じた。
ヒュルヒュルッ…
リボンは高い天井に吊るされたシャンデリアに掛かり、桐子の手元に戻る。 「さあ、お楽しみはお終いよ。」
桐子は一気にリボンを絞る。
天井でシャンデリアが派手な音を立てる。
「ぐわあぁ!」
男の体がリボンに引きずられ、爪先立ちになった。
ズボンの股間が醜く盛り上がっている。
「うおおぉ…」
男は首のリボンに手をかけ、ブルブルと震える。
顔は苦痛に歪んでいる。
「生まれ変わったらか弱い乙女に殺されないようにしっかりと鍛えておくことね…。」
桐子は男の鼻先でショールを燻らせ、紅潮した頬を擽ってやる。
「ぬおおぉ〜…」
男は、死の淵に追い詰められながらも、敵の女の艶美な挑発に堪え難い屈辱を感じ、鼻先にある美しい顔を激しく睨みつけながらズボンの股間を濡らす。
「うふふ、かわいい顔…」
桐子は、死を前にした若い男の悔しげな表情をたっぷりと堪能すると、さらにリボンを引いた。
しゅるしゅるっ…
男の体が浮き上がる。
脚が激しく空を蹴る。
「ひぎいいぃ〜…」
男は両手を伸ばし、目の前の女の柔らかいショールに包まれた肩を掴もうとするが、僅かに届かない。
女はリボンを壁のカーテンの留め具に括り付けると、男の体を離れた。
「うおおぉ〜…!」
男はひときわ大きなうめき声を絞り出すと、激しい痙攣に襲われる。
次第に霞んでいく男の視界の中で、ピンク色のドレスの裾がひらひらと揺れていた。
やがて、男はがっくりと首を垂れたが、その股間は、桐子から絶え間なく与えられた快楽によってビクビクと激しく脈打ち、べっとり血で濡れていた。 「ちくしょお、何で繋がらないんだ!」
桐子は、ベッドの上で携帯電話を懸命に操る男を尻目に、悠然とクローゼットに向かう。観音開きの扉を開くと、色とりどりのドレスがずらりと現れた。
「どう?素敵なドレスでしょ?どきどきするでしょ。」
男は美しいドレスのコレクションに目を奪われ、股間が疼くのを止められない。
桐子は、先ほど男を縊れ殺したものと同じ紺色の細いリボンを取り手際よく腰に巻くと、クローゼットを閉じた。 「女はそこか!?」
やがて、バルコニーにいた4人の男たちが異変に気付き、窓を破って一気に侵入してきた。
ベッドの男はほっと胸をなでおろす。
が、桐子の対応は落ち着いていた。
バーカウンターから銀のフォークを取ると、1人の男に向かって投じる。
男には、薄手のショールが軽やかに舞っただけに見えた。
どかっ…
フォークは狙い過たず、男の眼を貫く。
「うわあぁ〜…!」
男は床に転げ、フォークが深々と埋まった眼を抑えてのたうち回る。 「くそぉっ!」
もう1人の男がナイフを手に桐子に襲いかかる。
「ふふ、かかってらっしゃい。」
女はドレスの裾を摘んでゆらゆらと揺らし、
男が身を寄せる直前まで挑発してやる。
激昂した男は桐子の肩口から袈裟懸けにナイフを振るう。
桐子はふわりと円を描いてナイフをかわす。たっぷりと襞のあるドレスが風をはらんで大きく裾を広げ、空を切らされてよろめく男の体を舐めた。
「ちくしょおっ!」
柔らかいシルクの感触を味わわされた男は顔を真っ赤にしてナイフを突き出す。
やはり女の体に触れることはできない。
ピンク色のドレスは再び円弧を描いて男の脇をすり抜けながら、男の顔にしなやかなショールを浴びせていた。
「ほおら…」
しゅるしゅるっ…
「うわあぁっ!」
男は堪え難い屈辱を味わいながらも、とろけるようなシルクの感触と甘い香水の香りに股間が疼くのを止められない。 「殺してやる〜!」
男はナイフをかざして再び女に突っ込んでいく。
女は右腕を広げ、闘牛士が怒り狂った牛を挑発するように、肩に羽織った大きなショールをひらひらと揺らめかせる。
薄手のシフォンに浮かぶ繊細な襞波が男をますます昂奮させる。
男のナイフが胸の辺りに届こうとしたところで桐子はひらりと身を引く。
「あぁっ…!」
男は体勢を崩してつんのめる。
桐子はすかさずドレスの襞を摘んで長い裾を思い切り男の顔に浴びせてやる。
しゅいいぃっ…!
男の眼前が淡いピンク色に染まり、鋭い衣擦れに包まれる。
「うああぁ〜…!」
男は女のドレスの裾元に蹲り、顔を両手で覆って呻く。
桐子はさながらワルツを踊るように、ナイフを振り回す男の周りを華麗に舞いながら、その体を柔らかいドレスやらショールやらで擽り立てて快楽の泥沼に引き摺り込むのだ。 「殺しの達人がイブニングドレスの乙女一人にも敵わないなんて悔しいわね…」
桐子はおもむろにドレスに手を掛けると、長い裾を捲る。
ひらひらとした裾の下から光沢のある裏地とすらりとした脚が現れた。
「あぁ…」
男は次に我が身に何が起きるのかもわからず、目の前の芳しいピンクの世界に見惚れる。
「うふふ、大好きなドレスの中で死んでみたい…?」
桐子は男に艶美に微笑みかけると、その上半身をドレスで覆ってやった。
シュルルッ…
男は周囲をとろけるようなピンク色の裏地に覆われ、甘い香水の香りに包まれる。
「やっ、やめろぉ…」
ドレスの裾の中から上ずった悲鳴が漏れる。男が抵抗を見せているのか、裾がゆらゆらと揺れる。 やがて、ピンク色のサテンの襞の中で苦悶する男の喉首を温かいものが襲った。
桐子は、ドレスの中で右脚を後ろに曲げ、膝の裏側で男の首を挟んだのである。
桐子は右脚の先をしっかりと掴み、ぐいぐいと男の喉を絞め上げる。
「うおおぉ〜…!」
男はよく引き締まった白い脚を抱え、激しく身を捩って抜け出そうとする。
その度に、ドレスの裏地が男の体をぬるぬると舐め回すのだ。
「ドレスの中で女の太腿のギロチンに掛けられるお心地はいかがかしら。ほらほら…」
桐子は掴んだ脚の甲を目一杯引き付けて喉を圧迫してやりながら、腰を艶かしく揺する。
さわさわとドレスの裾が衣擦れを立てた。
「くっ、くるしいぃ〜…」
女の太腿を包む白いスリップのレースの裾が苦悶する男の首筋を擽る。
弾力のある女の脚は次第に強く喉を絞め上げていく。
美しいドレスの中で、男は窒息の苦しみと凄まじい快楽を与えられ、急激に衰弱していった。 やがて女は、瀕死と化した男をドレスの中から吐き棄てる。
ようやく地獄の苦しみから解放された男は、激しく咳込みながら喉を抱えて悶絶する。
桐子は残酷な笑みを浮かべたまま、ハイヒールの踵を男の首の上に置く。
「やっ…、やめてくれ…」
男は首にピンヒールの先に取り付けられた金属の冷たい感触を覚え、頭上の女に命乞いする。
恐怖に歪んだ顔をドレスの裾がゆらゆらと擽る。
男の股間は桐子から絶え間なく与えられる色香によって、血の混じった精液を噴いている。
「馬鹿ね…。生きて帰れると思って?」
女は次の瞬間、ハイヒールの踵に体重を乗せた。
「ぎゃあっ…」
バキッ…
男の頸が乾いた音を立てて、あらぬ方向に曲がった。
男は白目を剥いてしばらく痙攣すると、動かなくなった。 「女の分際で〜…!」
残った二人の部下がナイフを構え、一斉に桐子に襲いかかる。
最初に身を寄せてきた男のナイフを軽々とかわすと、背後を取って羽交い締めにする。
そして、その顔をショールの端で擽ってやりながらゆっくりと覗き込んだ。
「あら。可愛い坊やだこと…。ちょっと待っててね。」
桐子は男の耳朶を柔らかい舌先で愛撫してやる。
「うわああ〜…!」
男は突然与えられた快楽に激しく身を捩らせる。
桐子は男の体を放してやり、もう一人の方を向く。
解放された男は地べたに転げ、もがいている。 桐子はバーカウンターの上にあると果物ナイフを逆手に持つ。
相手の男は、戦意を剥き出しにしながらも、膝がガクガクと震えているのを桐子は見逃さなかった。
「うふふ、あなたはこのドレスに触れることが出来るかしらね…」
桐子はドレスの裾をゆらゆらとくゆらせる。
男は顔を紅潮させて女に斬りかかった。
「死ね〜…!」
が、先ほどの男と同様、何度ナイフを振るっても敵の女の体どころかドレスにさえ届かず、虚しく空を切り続ける。
美しいドレスは愚鈍な男の前で艶やかな揚羽蝶の舞を見せて、その顔やら体やらにしなやかなシルクを靡かせて男の屈辱を煽るのだ。
何度となく空を切らされた後、男は壁にもたれかかり、ぜえぜえと肩で息をする。 「あら、もうお終い?見掛け倒しな男ね…」
女がショールを燻らせて挑発すると、男はすぐに立ち向かってくる。
「小癪な女があ〜!」
女は男を十分に引きつけると、円を描いて舞う。しかし今回はショールの下で白刃がきらめいていた。
「うわあぁっ…」
カシュッ…
男の喉笛を女のナイフが滑る。同時に顔をショールで擽られており、男は自分の体がどうされたか気付かない。
顔を柔らかい女物のシルクで舐められ、男は何とも言いようもない屈辱を覚える。
「ちくしょおっ!」
激昂した男が乱暴に薙ぎ払ったナイフを軽やかにかわすと、女は男の脇に舞込み、がら空きの脇腹を深々と抉ってやる。
ヌボッ…
ドレスの裾が男の体を撫で、甘い香りが鼻を擽る。
「女なんかにぃ〜…!」
視界の端で艶やかにドレスを翻して毒の鱗粉を降らせる胡蝶に、男は対処の術を知らない。
怒り狂った男は必死でナイフを繰り出すものの悉く空を切らさる。
その度に身体中を切り裂かれ、柔らかいドレスを浴びせられるのだ。
敵は、圧倒的な武術の実力差を味わせるだけでなく、その「女」を魅せつけ、男の屈辱を巧みに煽っていた。 「くるくる動き回りやがって〜!」
幾度となく渾身のナイフをかわされた男は、叫び声をあげながらナイフごと女に突っ込む。
桐子は華麗に弧を描いて男の攻撃を受け流す。
男の脇を舞いながら、桐子は肩に羽織った長いショールの端を男の顔に見舞う。
桐子の唇が残酷に微笑んでいる。
しゅるしゅるっ…
ピンク色のショールが紅潮した男の顔に絡みついた。
「ああぁっ…!」
甘い香りとしなやかなシルクの肌触りに包まれ、男は一瞬この上ない快感を味わう。
「こっ…こんなもの…」
我に返った男が顔を包む薄衣に手を掛けようとした時には、傍らの桐子はショールを引き抜いている。
シュルルッ…
甲高い衣擦れとともにショールが外れ、屈辱と憤怒と快楽に満ちた男の顔が現れる。
「うふふ…いい表情ね…。」
桐子は、軽やかに正面に舞い込むと、もはや無抵抗の男の顔を眉間から喉元まで真っ直ぐ切り下ろしてやった。
シュイッ
「あ…ああ…」
さすがに男は体を弓なりに仰け反らせ、顔を両手で覆う。
そして桐子に背を向け、フラフラと逃げ出した。 「結局、私のドレスに指一本触れられなかったわね。哀れですこと。ふふ…」
桐子は逃げる男を追おうとはせず、男の背中に向かってドレスの裾を摘み燻らせている。
すでに勝負はついていた。
男は、桐子のワルツを舞うような華麗なナイフ捌きによって身体中を膾切りにされていた。
男は、艶やかな哄笑を浴びながら、割れた窓からバルコリーに逃れる。
やがてバルコニーから凄まじい悲鳴が上がる。
桐子に切り裂かれた喉笛、脇腹、顔面などが一斉に血を噴いたのだ。 桐子は残った一人の部下を仕留めにかかる。
訓練と経験を通じてそれなりに接近戦での戦い方を身に付けているはずの仲間が、見るも無残な姿で血達磨にされる様を目の当たりにし、男は戦意を失いかけていた。
「ちくしょおぉ〜…!」
男は重心を落とし、まるで縋り付くようにして桐子に身を寄せる。
距離を取った格闘では、敏捷な女にはとても敵わないと諦め、一旦華奢な体に組み付いてから力技で捩じ伏せよと言うのである。
桐子は男の決死の体当たりを正面から受け止めてやる。
「うおおぉ〜…!」
男はピンク色のドレスのウエスト辺りに抱き付くと、レスリングのタックルのように女の体を持ち上げ、近くにあったソファに突っ込んでいく。
桐子は抵抗を見せず、ソファの座面に思い切り叩きつけられた。 「あっ…」
桐子は背中に大きな衝撃を受け、顔を歪めて短い悲鳴を漏らす。
男は素早く内ポケットからナイフを抜き、女の喉元に突きつけた。
「ずいぶんとてこずらせてくれたな…」
男はようやく組み敷いた眼下の女を睨みつける。
豊かな胸元や甘い香水は女らしい魅惑を放っているが、ふっくらとした頬が意外な幼さを感じさせた。
残忍な支配欲が男の中で沸々と湧き上がってきた。
男はドレスの上から憎むべき敵の女の豊かな胸を揉む。
すでに王者の振る舞いを見せている。
シフォンのさらりとした生地を通して、温かく適度に柔らかい乳房の感触を感じた。
薄手のシフォンの下ではとろけるようなサテンの裏地が擦れ、さわさわと艶かしい衣擦れを立てる。
男は、散々に屈辱を味わされた後の心地良い優越感に酔い痴れる。
ここまでは男の狙い通りだった。
女は黒目がちの瞳で真っ直ぐ男の顔を見返して来る。
この美しい女が立て続けに五人の男を華麗に殺したのである。
抑え付けられていた征服欲が刺激され、背筋がゾクゾクした。
「生意気な女め。たっぷり可愛がってやるぞ。」
男は淫靡な笑みを浮かべ、一層激しく女の胸を弄る。 「おい…女をさっさと拘束しろ!」
ベッドにいる男が部下に命じる。
若い男はようやく満たされた征服欲を存分に楽しむ前に、もっと早く女の手を縛り上げるかむしろ喉を掻き切るべきだった。
上司に命じられ、男は渋々腰の手錠に手を伸ばす。
が、すでに手遅れだった。
桐子は、愚かにも油断を見せた男を相手に反撃に出る。
長い両脚がドレスの裾からにゅっと男の体の横に伸びて来る。
男は今だ片手で豊満な乳房を貪っており、危険な香りに気づかない。
女は、両脚を男の胴に絡ませる。
男の背中で引き締まったふくらはぎが交差し、パンッと白い肌が弾けた。
「しっ…しまった…」
焦った男は女の膝を抱え、外そうとする。
すらりと長い両脚は驚くほど強い力で男の胴を絞め付けている。
「くそっ…はなせ…」
必死になって体を捻るが抜け出せそうもない。
しゅるしゅると背中でドレスの裾が衣擦れを奏でる。 「うふふ…女の脚を甘く見ないことね…」
「くそおっ!」
男は右手に握ったナイフを女の胸に突き立てようと振り上げる。
その瞬間、桐子は上半身を持ち上げて男の頭に抱き付き、首の後ろに腕を回した。
「うぶうぅっ…!」
男はベアトップの胸の谷間に顔を埋め、くぐもった悲鳴を上げる。
桐子は首に回した腕をぐいぐいと絞め付けていく。
「うふふふ…」
男の頭に頬をすり寄せ、妖艶な笑みを浮かべている。
男は、先ほどまで好き放題に揉みしだいていた柔らかい胸に鼻と口をみっちりと塞がれ、呼吸を止められていた。
「いっ…息が出来ない…」
男は豪奢なピンク色のドレスの上で手足を激しくバタつかせる。
すらりとした四肢に動きを完全に封じられているため満足に抵抗も示すことが出来ない。
「ふふふ、どうしたの?たっぷり可愛がってくれるのではなかったの?」
桐子は上半身を荒々しく揺すって豊かな胸で男の顔を圧迫し、胴回りを挟んだ両脚に力を込めていく。 「ぐおおぉ〜…!」
男は女の脚の凄まじい絞め付けに耐え切れず、イヤイヤをするように身を捩りぶるぶると痙攣する。
「ふふ…ほらほら、苦しい?殺しの腕には自信があったでしょうに女の脚で絞め上げられてしまうなんて情けないわね…。」
豊かな胸の上で地獄の苦しみに悶える男の耳元に、桐子は挑発の言葉を囁いてやり、屈辱の極致を味わわせる。
一時は女を組み伏せて支配していただけに、屈辱はひとしおだ。
「ちくしょお、女があぁ〜!」
男は死に物狂いで身を捩り、甘美な死の罠から何とか抜け出ようとする。
桐子は、助かろうと必死にもがく男の様を愉しみながら、その身悶えに合わせて腰を捻って男の身体を左右に振り回し死を早めていく。
女がローリングする度に、ドレスのサテンの裏地がしゅるしゅると艶いた絹の叫びを上げ、男を昂奮を一層煽った。
巧みな絞め技によって男が十分に衰弱したところで、桐子は男を胸の圧迫から解放してやる。 男は長い間呼吸がほとんどできなかったことで、意識を失いかけている。
「坊や、しっかりしなさい…」
桐子がしなやかなショールで紅潮した頬を擽ってやる。
しゅるしゅる…
「うをおおぉ〜…!」
男は意識を取り戻して快感に咽いだ。
桐子はゆっくりと傍のサイドテーブルに置かれていたアイスピックを手にすると、美しい唇に笑みを浮かべたまま、鋭く尖ったピックの先を男の延髄に突き立てた。
「うわあっ!」
男はこの上ない快感の後に与えられた突然の激痛に悲鳴をあげる。
「あら、痛かったかしら?ごめんなさい…。」
身体を弓なりに反り返すが、桐子の鍛え上げられた両脚がその胴回りをみっちりと絞め付けているため、逃げることができない。
桐子は同じサイドテーブルに置かれていた花瓶からそっと鈴蘭を一輪抜く。
「鈴蘭ってとても可憐でしょ?でもね、とてつもない猛毒を持っているのよ。特にお花にね…。」
桐子は頭上の男の頬を白い花房で擽る。
「やっ…やめろお〜!」
己の身に何が起こるかを察し、男は激しく悶える。 桐子は、再び男の首に腕を回し、顔を胸に押し付けて自由を奪う。
「んむううぅ〜…!」
男は敵の女の背中に爪を立てようとする。
しかし、美しい背中は薄手のショールに包まれており、さらりとしたシフォンの上で男の手は滑ってしまいうまくいかない。
「ふふ…往生際が悪いわね。大人しくしなさい…」
桐子は、男の髪を掴んで襟足を露わにすると、延髄に開いた小さな穴に鈴蘭の茎を突き立ててやった。
「うおおぉ〜…!」
男は絞り出すような悲鳴を上げて全身を震わせる。
桐子は絞め上げていた脚を緩め、男を戒めから解いてやった。
「ううぅ〜…」
男は、のろのろとソファから立ち上がり、首の後ろに鈴蘭を咲かせたまま部屋の中をフラフラと泳ぐ。
ズボンの股間が大きく盛り上がり、べっとりと濡れていた。
桐子は、しばらく男をそのままにしておいた後、優しく男の体を支え、入口から廊下に送り出す。
「玲子と琴乃と一緒にいるお仲間にここの様子を伝えてらっしゃい。鈴蘭の毒が全身に廻ってしまう前にね。うふふ…」
桐子は美しく微笑んだ。 「お待たせ…。」
加勢に入った部下たちを悉く失った男は、バスタオル一枚を腰に巻いたまま、ベッドの上で震えている。
桐子はイブニングドレスの裾を優雅に揺らしながら男に近づく。
「たっ…助けてくれ…何でもする…」
男はベッドの端に逃げながら女に命乞いをする。
「うふふ…そんなに怖がらないで。約束通り気持ちよくしてあげるわ…。」
桐子はベッドに腰掛け、男の頬をショールで撫で上げる。
「ひっ…」
さらりとしたシフォンの感触に、男の体がびくりと反応した。
男はほとんど無抵抗だ。
ドレス姿の桐子は、軽やかに裸の男に懐に入ると、その首に腕を回して後頭部を豊かな胸元に埋めさせる。
桐子の唇が怪しく微笑む。
「よっ…よせ…」
桐子は、恐怖に首を振る男をベッドから立たせる。 「こちらにいらっしゃい…」
男を羽交い締めにしたまま、桐子は先ほどリボンを取り出したものとは別のクローゼットに向かう。
扉を開くと、やはりフリルに飾られた豪奢なドレスがずらりと並んでいた。
色鮮やかなドレスの群からふわりと甘い香水が香る。
「ううぅ…」
バスタオルの下で男の股間が疼く。
「うふふ…銀座の女の体を包むシルクのドレスよ。ドキドキするでしょ?」
桐子は、男の耳元で甘く囁き、その顔をドレスに近づけてやる。
「やっ…やめろぉ…」
男は顔を真っ赤にし、身を捩って女の屈辱的な仕打ちに抵抗する。
「ほらほら…どのドレスがお好き…?」
桐子は男の顔を並んだドレスの上を滑らせる。
敏感になった頬を赤や水色のしなやかなシルクの襞がさらさらと撫でる。
屈折した欲情が体の底から湧き上がる。
「うおおぉ〜…!」
男はあまりに屈辱的な快感に耐えきれず、悲鳴を漏らした。 。「ふふ…この真っ赤なロングドレスがお好みのようね…」
桐子は、裾や肩にフリルがあしらわれた赤いドレスを取ると、男の体に当てた。
「ひいっ…」
男はさらりとしたシフォンの感触を肌に味わい、短い悲鳴をあげる。
「うふふ…よくお似合いよ。さあ、憧れのドレスを着せてあげるわ。」
桐子はまず、裾に可憐なレースのあしらわれたスリップを男に着せる。
シュルルッ…
「うわぁ…」
とろけるような感触が男の全身を包み、男は快楽の悲鳴を上げる。
光沢のあるベージュのスリップの下で、男の股間が激しく疼く。
「この日のために、あなたのサイズに合わせて作っておいたのよ。」
桐子はスリップ姿の男の耳元に囁く。
男は今日、桐子を拘束するつもりだったが、当の桐子の方は初めから逆に自分を捕らえ、このような堪え難い辱めを受けさせるつもりだったのだ。
男は気付かぬうちに女の甘い罠に掛かり、駆け引きに敗れていたのだった。
「ちくしょおおぉ〜…」
男は言いようのない屈辱に震える。
すぐにでもこの憎悪すべき女に襲いかかり立場を逆転させたいが、とても敵いそうもない。
逆に、その敏捷でしなやかな舞に翻弄され、毒牙に掛かってしまうであろうことは周りに転がる仲間たちの無残な死体が十分に証明していた。 「うふふ…いい表情よ。ほら、ドレスを着て…」
女は赤いドレスを頭に被せる。
ひらひらとしたシフォンの襞が耳や首筋を擽る。
「あはぁ…」
眼前に淡いピンク色のシルクが広がり、甘い香水の香りに包まれる。
シュルシュルッ…
桐子が裾の端を下ろしていくと、男の全身を柔らかい光沢のあるシルクサテンの裏地が舐め回した。
「ひいっ…ひやああぁ〜…」
男は堪らず、上ずった悲鳴を上げる。
男は美しい真紅のロングドレスに包まれた。
「ふふ…きれいなお姫様ね。」
桐子はカーテンからタッセルを抜くと、無抵抗の男の手を縛り、片側を天井のシーリングファンに掛けて男を宙吊りにする。
爪先立ちになる絶妙な高さだ。
「うおおぉ〜…」
男は長いドレスの裾の中で足をばたつかせる。
フリルの付いた裾がゆらゆらと揺れる。
男の足をぬめぬめとしたドレスの裏地が舐め回した。 「くっ…くすぐったい…」
「ふふ…出会った瞬間からね、あなたが組織の人間だというのは分かっていたわ。いつか、自信たっぷりのあなたにこうして艶やかなドレスを着せて上げようってずっと思ってたのよ。」
桐子は歌うように話し掛けながら姿見の鏡を男の前に置く。
男は、目の前に真っ赤な女のドレスに包まれた恥ずかしい自分の姿を見せ付けられ、顔が燃えるように赤く染まる。
「こっ…こんなことをしてただで済むと思うのか!」
「あら、それならまた頼りになるお仲間を呼ぶ?こんな姿を見られてしまったら恥ずかしくて堪らないわね、うふふ…」
桐子は男の悪態を鼻で笑いながら、ドレスの裾を翻して男の背後に回り、露わになった肩に両手を置く。 そして、ゆっくりと舐めるように掌を肩から背中、背中から腰、腰から尻へと這わせていった。
桐子の温かい掌の下で、とろりとしたドレスの裏地が腰回りをぬるぬると滑る。
「うああぁ…」
男の全身に快感が走る。
さらに桐子は、両手を男の肩に戻すと、肩から腰にかけて円を描くように露わになった肌を撫で回してやる。
細い指先が、剥き出しの肌の上を触れるか触れないかのところで這い回る。
「あっ、あぁっ…うああぁ〜…!」
男は、全身を羽毛で擽り立てられるような鋭い快感を覚え、ドレスに包まれた体を反り返す。
「どう…?すごく気持ちいいでしょ?」
男はあまりの快感に、カクカクと猿のように腰を震わせる。
ドレスの下では股間が今にも噴出しそうなほど怒張していた。
桐子は、今度は広く開いた背中に口付けし、柔らかい舌先で背筋からドレスの裏の脇腹まで丁寧に舐め回す。
男はぬらぬらとした熱い感触を背中一帯に味わう。
「ちっ…ちくしょおおぉ〜…」
男は両手を吊るされたまま、身を捩って凄まじい快感に堪えている。 「さあ、ここからが本番よ…。」
シュルッ…
桐子は背後から赤いドレスの裾を捲り、男の下半身を露わにする。
そして身を屈めると、腿の内側や尻、腰回りを舌で愛撫してやった。
「やっ…やめてくれぇ〜…」
男は上ずった悲鳴を上げて腰をくねらせる。
桐子はひとしきり男の背中側を責めると、今度は正面に回る。
男の首を抱え、少し潤んだ美しい瞳で男の目をじっと見つめる。
ふっくらとした唇が支配者の笑みを浮かべている。
男は恐怖と屈辱から桐子の目を見返すことができず、視線を落とす。
これまで恋人気取りで偉そうに振舞ってきた男が女のドレスを着せられ、子犬のように震えているのだ。
桐子はしばし心地よい優越感に浸る。 やがて、桐子は男の両肩に手を置き、ドレスの上から胸、腹、腰、太腿とゆっくりと撫で下ろすと、フリルの付いた裾を大胆にたくし上げてやった。
シュルルッ…
光沢を放つ淡いピンクの裏地の下からゴツゴツと筋張った男の足が露わになる。
「たのむ、助けてくれ…」
「うふふ…そうよ。もっと命乞いしてごらんなさい…」
桐子は捲り上げた裾を抑えたまま、ゆっくりと男の下半身の前に跪く。
男の眼下で、アップにした艶やかな髪と柔らかそうな白いうなじが甘い色香を放つ。
ピンク色のドレスは絨毯に艶やかなシルクの花を咲かせている。
「お願いだ…殺さないでくれ…」
男は弱々しい声で桐子に哀願する。
これまでの男なら、目の前に自ら跪いた女など、遠慮なくむしゃぶりついて押し倒していたことだろう。
しかし、そんなことをすれば忽ちの内に反撃に遭い、赤子の手を捻るように始末されることは明白だった。
「随分と大人しいこと…いつもの威厳はどこに行ってしまったのかしら…」
桐子は棒立ちの男を言葉巧みに挑発してやると、股間に顔を近づけ、再び太腿の内側やら脇腹などをちろちろと小刻みに舐め回し始めた。
さらに、男の尻をドレスの上から軽く掴み、ゆっくりと円を描くように撫で回す。
さらりとしたシフォンの裾が裏地と擦れ、さわさわと艶いた衣擦れを立てる。
サテンの裏地はとろとろと男の臀部を滑った。
「いっ…いいぃ〜…!」
男は首を振って快感に堪える。
「うふふ…こんな前戯だけで大きな悲鳴を上げないで…」 桐子はいよいよ男の股間に顔を近づける。
まず、睾丸と肛門の間の筋を舌の先でそっと舐め上げてやった。
「ぐわあぁっ!」
突然、焼け付くような鋭い快感に包まれ、男は身体を捩じらせる。
「うふふ…そんなに気持ちいい?」
男の陰茎がビクビクと噴出せんまでにいきり立っている。
桐子は、男をじらすようにその内腿や脇腹、陰嚢だけを唇と舌先で愛撫し続ける。
ぬるぬるとした熱い感触を敏感になった下半身の肌で感じ、昂奮が高まっていく。
あまりの快感に身を捩るたびに、赤いドレスが敏感になった肌を擦り立てる。
「よっ、よしてくれ…死にたくない〜…!」
男は、何とか女の呪縛から逃れようともがき続ける。
目の前の姿見には、真っ赤なドレスを纏い、捲れ上がった裾の中で淡いピンク色のドレスの女に精を絞り尽くされる無残な男が映っていた。 女から絶え間なく与えられる凄まじい快楽によって、男の精神は狂い始めている。
それでも女は、陰茎だけを残して周りをもったいぶるように舐め回すのだ。
男はあまりの快感に耐え切れず、白目を剥いて震えている。
「たのむ、焦らすのはもうやめていかせてくれぇ〜…!」
「あら、もう限界?情けない男ね…」
桐子は漸く男の亀頭を口に含む 。
始めは弛緩した柔らかい舌先で亀頭の付け根や裏筋を舐め回す。
「いっ、いいぃ〜…!」
男はそれだけで歓喜の悲鳴をあげて腰を捩る。
「どこまで我慢できるかしら…」
桐子は陰茎を喉の奥まで含んでやる。
そして、ゆっくりと上下に反復運動を始めた。
ズビュッズビュッ…
いきり勃った男根は生暖かい粘膜に包まれ、激しく吸引される。
「ああぁ〜…」
味わったことのない快感に晒され、男はドレスの裾を揺らして白目を剥いている。
眼前には、呆けたように敵の女の口技に酔い痴れる愚かな男の姿が映っている。
淫靡な音は次第に早くなる。
敏感になったカリが柔らかい唇によって凄まじい速さで吸い立てられる。
「ああ、あぁっ、ああぁ〜…」
男は全身を激しく痙攣させ、咆哮を上げる。
「もう終わりね…」
桐子は顔を上げ、男の体を離れる。
いきり立った男根は、ドレスの裾の内側で勢いよく精液を噴出させて果てた。
男は首を垂れ、力を失っているが、腰だけはカクカクと猿のように震えている。
ドレスの奥では、未だ亀頭の先から精液を漏らし続けている。
美しいドレスを着せられた男はいつまでも堪え難い官能を味わい、死ぬまで精液を噴かせ続けるはずだった。 殺される前にフェラされるの最高
また期待しています 無理やり女装させられてフェラされた上で殺されるとか(°▽°)イイ! 漫画の小ネタ
くろアゲハ(鉄拳珍味が載ってる雑誌)で、
ヤンキー姉ちゃんが、DQNに色仕掛け(パイをチラ見せ)で油断させて蹴り倒す (487の続き)
銀座四丁目のクラブ、ヘラの一室では、四人の男女が寛いでいる。
二人はホステスで二人は客に扮した刑事。
先ほどまでいたホステス、桐子は最も常連でリーダー格の男、矢島と別室に消えていった。
残された二人のホステスの内、一人は和服姿。
格好に似合わず若く二十四歳くらいだろうか。
淡いピンク色に薄紫の雲取がうっすらと施され、赤や白の小花が散らされた見事な友禅の訪問着に、金糸で華紋の施された白地の帯を締めている。
大きく抜いた衣紋からは白くて華奢な首筋が覗いていた。
もう一人は、濃紺のスーツだが、ぴったりした作りで細身の肢体の線がよく出ている。
スーツの下に着ている薄手のブラウスはボタンが大胆に外され、豊かな胸の谷間が覗いている。
スカートはタイトなミドル丈のペンシルスタイルで後ろに深いスリットが入っている。
黒い薄手のストッキングに包まれた長い脚の先は、黒いハイヒールが飾っていた。
こちらは二十六、七歳か。妖艶な色香が漂っている。
「今頃、矢島さんは桐子さんのマッサージで気持ちよくなってますかね。」
若い男がふと時計に目をやる。
矢島が大部屋を後にしてからすでに二十分ほどが経過していた。
「そうね。死ぬほどの気持ちよさを味わっているのではないかしら…。」
遠い目をしながら呟いた玲子のさりげない言葉に、男たちの顔が一瞬険しくなる。
その瞬間、入り口の扉が開いた。
先ほど矢島に従って部屋を出た若い男が、フラフラと転がり込んで来る。
男は手を首の後ろに回し、青ざめた顔に脂汗を滲ませている。
「ど…どうしたんだ…?」
男は仲間の問いかけに答えず、ばったりとローテーブルに突っ伏した。
「うぅ…ううぅ〜…」
男はブルブルと震えながら呻き声をあげる。
しきりに首の後ろを掻き毟る指の間で、可憐な白い花房が揺れていた。
「なんだ、これは…!?」
一人の男が駆け寄り、仰向けに抱き起す。
苦悶する男のズボンの股間は山を作り、ビクビクと蠢く山の先はべっとりと濡れている。
「ちくしょおぉ…あの女…」
瀕死の男の言葉に男たち全員が状況を悟る。
男は桐子の色仕掛けに掛かった挙句、花を延髄に突き立てられたのであろう。 「コンバラキシン。鈴蘭の毒よ。頭痛、目眩、血圧低下、心臓麻痺を引き起こして死に至るわ。」
脚を組んだまま冷静に話す玲子の唇が怪しく微笑んでいる。
「なっ…このあまぁっ…!」
右隣に座っていた男が立ち上がり、ベルトに吊るしている護身用の小さなナイフを抜こうと腰に手を伸ばす。
が、何故か使い慣れたナイフの柄が手に触れない。
「なっ…なんで…」
男の顔に驚きが広がる。
女は魅惑的な目つきで傍の男を見上げ、長い髪を色っぽい仕草で掻き分ける。
「ふふ…」
男は、左の脇腹に生温かいものを感じる。
「あっ…あぁ…」
男がゆっくりと上着の前を開くと、脇腹には自身のナイフが深々と突き刺さっていた。
隣の女は気付かぬ内に男の腰からナイフを抜いてその脇腹を貫いていたのである。
「うわああぁ〜…!」
男は途端に脇腹に焼け付くような痛みを感じ、女にひれ伏すようにして、長い脚の前に跪いた。
「うふふ…ごめんなさい。ついね…。」
玲子は、悶絶する男の目の前でわざとらしく脚を組み替え、スカートの裾を少し引き上げる。
シュルッ…
タイトスカートの奥から甲高い衣擦れが上がり、薄手の黒いストッキングに包まれた引き締まった太腿と、シルクサテンに可憐なレースが施された白いスリップが零れた。
男は腹に致命傷を負わされながらも、女の色香たっぷりの脚捌きに見惚れてしまう。
「ぐううぅ〜…」
膝をついた男の股の間でズボンが大きく盛り上がってビクビクと脈打ち、腰がカクカクと細かく痙攣している。
つい先程までは、いつ目の前に跪かせて命乞いをさせてやろうかと下卑た色情を向けていた。
しかし、逆に自分が血達磨にされて女の目の前に跪き、溢れる色香に昂奮しているのだ。
男としての自尊心が見事にへし折られていた。
「ああら、私のスカートの中を覗いて昂奮しちゃったのかしら?」
玲子は男の鼻先でスカートの裾をくゆらせる。
「ちくしょおぉ〜…」
男は悔しげな悲鳴を絞り出すと、血塗れの腹を抱えてハイヒールの足元に崩れ落ちた。 「ふふふ…」
和服の女、琴乃が袖口で口元を隠し、含み笑いを上げる。
「くそ…!」
隣に座っていた男は、琴乃が玲子の仲間であることを悟り、慌ててナイフを抜こうと腰に手を伸ばす。
しかし、琴乃は男よりも早くその上着の下に白い手を差し込んでいる。
二人は一瞬の交錯の後、ソファから立ち上がりニメートルほどの間合いを取って対峙する。
「なっ…ないっ…」
男は腰を何度も探るがある筈のナイフがない。
「お探しのものはこれかしら…」
琴乃は一度袂の中に手を入れ、ゆっくりと引き出す。その手には男のナイフが逆手に握られていた。
「くっ…くそっ…」
男は慌てて身構える。胸には銃を忍ばせているが、この距離では役に立ちそうもない。
琴乃はナイフを持ちかえると、男の足元に投げてよこした。小ぶりな唇に余裕の笑みが浮かんでいる。
男は地べたを這いつくばってナイフを拾い上げ、女に切っ先を向ける。
琴乃は帯の下から小さな京扇子を抜いてはらりと開いた。
和紙と絹で作られた透き通るような薄桃色の扇面には、可憐な小花が捺し染めされている。
男に美しい扇面を見せ付けると、琴乃は掌の上で鮮やかに扇子を翻して水平に構える。
まるで、そのまま仕舞を始めそうな艶やかな着物姿だ。
「うふふ…、花柳流の舞をたっぷりとお見せして差し上げるわ…。」
琴乃は男に向かってしなを作って見せる。男の心が屈辱に燃え上がる。
女は、ナイフを手にしている自分に対して、小さな扇子一本だけで挑もうというのである。 「おっ…女の分際で…!」
男は顔を真っ赤にして可憐な着物姿に斬り掛かる。女は笑みを作ったまま、悠然と男を待ち受ける。
ナイフが肩口に届こうとした瞬間、男の視界から女が消える。
「あっ…」
琴乃はふわりと沈み込んで男の脇を風のようにすり抜け、背後を取っている。
「くそぉっ…」
慌てて振り返った男の眼前で琴乃の京扇子が桃色の袂とともに翻った。
シュルッ…
滑らかな綸子が上質な伽羅の香りとともに男の顔を舐める。
「うわぁっ…」
男は思わず上ずった悲鳴を上げる。扇子の先がキラリと白い光を閃いていた。
琴乃はすでに男と間合いを取っている。
ピタリと男の喉元に向けた扇子の親骨の先には小さな刃が取り付けられていた。
男は頬に鋭い痛みを覚え手の甲を当ててみると、血糊がべっとりと付いた。
敵の女は華麗な舞で男を魅了しながらその頬を扇子の先で切り裂いていたのである。
「ふふふ…まだ続ける?」
琴乃は扇子を構えたまま、ゆっくりと横に移動して行く。
歩みに合わせて着物の上前がちらりちらりと捲れ上がり、淡い桃色の長襦袢が覗く。裾重ねからはシュルシュルと艶いた衣擦れが零れた。男は気が狂うまでの口惜しさを覚える。 「ちくしょおっ…!」
男はナイフを握り直すと、再び女に突っ込んで行く。
力任せに振り回すナイフをひらりひらりと何度かかわしてやると、琴乃は体勢を低くして男の懐に飛び込む。
「うぅっ…」
男の眼下で、大きく抜いた衣紋から白いうなじが匂い立つ。
「くそっ…」
男が慌てて背中にナイフを突き立てようとした時には、琴乃は流れるように弧を描いて男の右脇をすり抜けている。
すり抜けながら薄桃色の扇子を男の膝に走らせていた。
シュピッ…
「ぐわっ…」
男はズボンの上から切り裂かれた右足を抱え
てよろめく。
琴乃は間髪入れず、男の懐に入り再び艶やかに円を描く。
訪問着の上前がはだけ、裾回しがちらりと覗く。
シュルルッ…
甘い伽羅が男を包み、桃紫の袖が敏感な肌を撫で上げた。
同時に脇腹を可憐な扇子が閃いている。
男は揚羽蝶の舞に晒され、柔らかい脇腹を抉られていた。
「ああぁっ…!」
男は悲鳴をあげて錐揉みする。 それでも琴乃は男を許さず立て続けに襲う。
仕舞の華麗さを残したまま、優しげな友禅模様の裾を翻して男の背後に回り込む。
琴乃は、がら空きの背中に扇子を走らせた。
スイィッ…
「うあぁっ…」
背中が袈裟懸けに大きく割れる。
男は痛みに堪え切れず、体を弓なりに仰け反らせる。
さらに美しい胡蝶は正面に踊り出ると、苦痛に顔を歪める男の眼前で扇子を十字に振るった。
カシュッ…
シュピッ…
女の舞に翻弄され切っている男の顔をしなやかな訪問着の袂が叩く。
「やっ…やめろ…」
男は、棒立ちのまま目の前で乱舞する花尽くしの友禅模様に見惚れるばかりで何の抵抗もできない。
「うおおぉ…」
琴乃に体中を膾切りにされた男は、内臓まで傷口の達した脇腹を必死で抑えながら壁にもたれ掛かる。
ボロ雑巾と化した男とは対照的に、豪奢な友禅の訪問着に身を包み、アップにした髪を可憐な小花のかんざしで飾った琴乃の姿は息を飲むほど美しい。
無残な男の姿が女の美しさを妖しいまでに引き立てた。
「琴乃のお仕舞、堪能して頂けたかしら…」
琴乃は扇子で口元を隠し、たおやかにしなを作って見せる。
先ほどまでは隣で膝に手を置き、奥ゆかしく男の話に耳を傾けていた控え目な女である。
あわよくば帯を解き、着物を剥いで白い肌を貪るつもりだった。
「ちっ…ちくしょおおぉ〜…」
目の前の美しい女は、脚を長い裾で包み、胴を厚手の帯できつく締め上げ、明らかに自由な体の動きが制限されている筈だ。
それにも拘らず、格闘術に自信のある自分を数段上回る敏捷さで華麗に舞い、小さな扇子一本で体中を撫で斬りにしたのである。
涼しげに微笑んだ切れ長の目に見つめられ、男は堪え難い屈辱に身を震わせる。 しかし、すでに勝負は付いていた。
身体中の傷口からどくどくと血が溢れ出る。
しゅるっしゅるっ…
琴乃は、厚みのある着物の裾から艶いた衣擦れを零れさせ、桃色の長襦袢をちらつかせながら悠然と男の前を横切り、壁際の花瓶から桜の小枝を抜いた。
同時に花瓶の載った小さなテーブルから真紅のテーブルクロスを引き抜いて肩に掛ける。
「さあ、仕上げの舞を見せて差しあげるわ…」
琴乃は右手で扇子を構え、左手の桜を顔の前に翳しながら、男に向かって首を傾け、しっとりとした微笑みを送る。
「おっ…おんながああぁ〜…!」
男は、血塗れになりながらも敵の女の艶やかな所作に歪んだ欲情を掻き立てられる。
我慢できず、まるで美しい着物姿に吸い寄せられるようにしてふらふらと突っ込んで行った。
愚かにも自ら身を寄せてきた男を十分に引き付けてから、琴乃はふわりと舞う。
桜の小枝から一斉に花びらが散った。
男の眼前で女の白い顔が桜吹雪に霞む。
「うわぁっ…」
動揺する男の背後に回ると、着物が汚れないように真紅の布で血塗れの体を被い、太い首を羽交い締めにする。
そして、桜の花を男の鼻先に翳し、小刻みに燻らせてやった。
「よっ…よしてくれ…」
男は顔に可憐な花びらを散らされ、屈辱と恐怖に顔を歪める。
「ふふふ、そんなに怯えないで。舞の仕上げは桜の花で飾ってあげるわ…。」
琴乃は肩越しにしっとりと囁くと、男が抵抗を見せる前にその髪を掴んで首の後ろを露わにさせる。
「あっ…」
短く呻く男の延髄に桜の小枝を突き立ててやった。
「ぎゃあっ…!」
男は悲鳴をあげて仰け反る。 「うふふ…」
琴乃は着物の裾を翻して男の正面に回り込む。
カシュッ…
琴乃は男の喉元に扇子を閃かせると、男の体を離れた。
「うぅっ…うううぅ〜…」
男は赤い真一文字の線の浮かんだ喉を抑えながらふらふらと琴乃の方に身を寄せる。
首に突き刺さった桜が花びらを散らす。
「うふふ…桜のかんざし、よくお似合いよ…。」
「うをおおおぉ〜…!」
憐れな男は、遂には美しい着物に縋り付くようにして琴乃の裾元にがっくりと膝を付いた。
「うふふ…楽しませてくれてありがとう、刑事さん。」
琴乃は、扇子を閉じて錦の帯に収める。
「しっ…死にたくない…」
涼しげな微笑みを浮かべる琴乃の眼下で、男の厚い肩が小刻みに震え始める。
やがて喉を覆った手の間からぽたぽたと血が滴り落ちる。
琴乃のとどめの一閃を浴びた喉がぱっくりと割れて血を噴いたのだ。
「あぁっ…かはあぁ〜…」
喉笛を切り裂かれているため悲鳴もろくに出せない。
男は仰向けに転げ、大きく口を開いた喉をパクパクと生き物のように動かしながらのたうち回る。
喉笛だけでなく、体中に与えられた無数の傷口が止めどなく血を噴かせている。
「あらあら、血達磨になってしまわれて…。ごめんなさいね。痛かったかしら…?」
琴乃は腰を屈め、瑞々しい微笑みを浮かべたまま苦痛に歪む男の顔を覗き込む。
そして、耳元から襟足にかけて後れ毛を艶めかしく掻き上げた。
すっきりと結い上げた髪の耳の後ろあたりで、小花の髪飾りが可憐に煌めく。
白い半襟が覗くゆったりとした襟合わせは、その下に柔らかい胸の膨らみを想像させた。
男は血まみれの手を伸ばし、琴乃の華奢な肩に触れようとするが、僅かに届かない。
「ぐっ…ぐぎいいぃ〜…」
男は、敵の女にこの上ない屈辱を味わわせられながら白目を剥いて痙攣し、やがてこと切れた。 部屋の隅にもう一人、残っている。
がくがくと膝が震え、顔色が青ざめている。
琴乃は上前の褄に左手を掛け、玲子はタイトスカートの裾を左手で摘み上げながら、ゆっくり男の方に近づいた。
美しい女たちは自分をどのように屠ろうと言うのか。
「くっ…来るなっ…!」
男が手を銃を抜こうと内ポケットに震える手を伸ばした瞬間、突然入り口の扉が勢いよく開く。
若い男が二人、銃を構えて部屋に飛び込んで来た。
部屋の外で見張りをさせられていたが、中での異変に気付いたのだろう。
一気に形勢逆転だ、部屋の隅の男はほっと胸を撫で下ろした。
しかしー
「動くなっ!」
二人が銃口を向けようとした時にはすでに、琴乃と玲子の手が耳の後ろに伸びていた。
琴乃は、華やぎのあるアップヘアのサイドに散りばめられた白い小花のかんざしの一本を抜く。
玲子は、真珠のバレッタでまとめられた長い髪のサイドを飾る2匹の繊細な蝶のヘアピンのうちの1つを抜く。
二人の美女が胸の前に艶やかに翳した髪飾りは、どちらも先が鋭く尖っている。
「くそっ…」
男たちは慌てて引き金に指を掛ける。
シュッ…
銃口が火を噴く前に琴乃と玲子が投じたかんざしとヘアピンは、空を切り裂き、仲良く並んだ二人の眉間に深々と突き刺さった。
ドカッ…
ビシュッ…
「あぁっ…!」
「なっ…!?」
額に可憐な小花と蝶を咲かせた男たちは、驚きの表情を浮かべたまま短い悲鳴を残して膝から崩れ落ちる。
「ううぅ〜…」
二人とも、血が噴き出す額を掻き毟って絨毯の上で悶絶する。
「うふふ…女の子の髪飾り、よくお似合いよ…。」
眉間を貫かれた男たちの眼前で、友禅の訪問着の裾とタイトスカートの裾がゆらゆらと優しく揺れている。
「ぐをおおぉ〜…」
美しい女との一瞬の勝負に敗れた憐れな男たちは、恥辱に晒されながら白目を剥いて痙攣していた。 「うっ…動くな…」
一人生き残った男が銃を構え部屋の隅で上ずった声を上げる。
「あら、あなたまだいたのね…。」
玲子は、長い髪を整えながら生き残りの男に目を向ける。
男はブルブルと怯えており、銃口が定まらない。
琴乃と玲子はちらりと視線を交わし、思わせぶりに微笑む。
琴乃の手がそっと佐賀錦の帯に伸びる。
「くっ…来るなっ…」
男は何とか入り口にたどり着き、ドアの取っ手に手をかける。
この部屋さえ出られればそのまま外まで逃げ切ることが出来る筈だった。が、
ガチャッ…
突然、部屋の外側からドアに鍵が掛かった。
「なっ…なんで…」
男は目の前で起きたことを受け入れられず、何度もドアノブと格闘する。
部屋の外では、はじめに男たちを部屋に案内した黄色いドレスの若い女、早希が絶妙なタイミングでドアに鍵をかけていた。
シュルッ…
琴乃は帯の下からゆっくりと桃色の帯揚げを抜いてゆく。
繊細な縮緬地の帯揚げは驚くほど長い。
琴乃は、美しい着物にショールを羽織るようにして帯揚げを構える。
「よっ…よしてくれ…」
男は、女の艶やかな姿に見惚れながらも、自分の身に何が起きるかを察し、ドアに身を預けたまま命乞いする。
「あらあら、大の男がか弱い乙女に命乞い?情けないわね…」
琴乃は小ぶりな唇に微笑みをたたえたまま、膝を折ってしなを作り、帯揚げの先をゆらゆらとくゆらせて男を挑発する。
柔らかい縮緬地の帯揚げは桃色とクリーム色のぼかし染めとなっており、見事な雪輪の刺繍が施されている。 「ちくしょおあぉ〜…!」
男はうら若い着物姿の女から与えられる屈辱に堪え切れず、逃げるのをやめて銃を相手に向ける。
パンッ、パンッ!
銃口が火を吹く。
琴乃は避けようともしない。
引け腰で放った銃弾はいずれも琴乃の体を大きく外れている。
「うふふ…そうそう。しっかりと手向かいして頂かないと殺し甲斐がないわ…。」
琴乃はふわりと体を入れ替えるようにして弧を描き、帯揚げを投じる。
シュルッ…
着物の裾が捲れ上がり、裾回しの下から淡い桃色の長襦袢が零れた。
「あぁっ…」
思わず敵の女の裾重ねに目を奪われたところを帯揚げが襲った。
しゅるしゅるっ…
男の眼前がぼかしの桃色に染まり、芳しい着物の香りに包まれる。
「うぶうぅっ…」
男の首と顔は、帯揚げによって幾重にも巻き上げられ、桃色の蛹と化す。
縮緬地の帯揚げはさらさらと肌触りが良い上にとてもしなやかだ。
わずかだが敵の女の肌の温もりが感じられた。
「くっ…くすぐったい…」
男は窮地に追い込まれたにも拘らず、美しい帯揚げの感触や香りに晒され、股間が激しく疼くのを止められない。
まるで女の着物に全身を包まれているような倒錯した快感が男を襲っていた。
琴乃は手際よく帯揚げを引き絞る。
しゅるっ、しゅるしゅるるっ…
「よっ…、よせええぇ〜…!」
男は首を打ち振って何とか抵抗しようとするが、ズルズルと美しい着物姿に引きずり寄せられていく。
優しげな縮緬地の帯揚げは、武器になるように特別に長く仕立てられたものだった。
「ちくしょおぉっ…!」
最後は自ら琴乃の腰に抱き付くようにして身を寄せたが、琴乃はそれを冷たくかわし、男を背後から羽交い締めにしてやった。 「うおおぉ〜…」
後頭部が女の豊かな胸元に押し付けられる。
すべすべとした綸子地の着物越しに感じる琴乃の乳房は程よく柔らかく温かい。
縮緬地の帯揚げはさらさらと男の敏感な肌をくすぐり続けている。
バタバタと空を蹴る男の両脚の間でムクムクと股間が盛り上がる。
コツコツ…
薄手のシフォンのブラウスに細身のタイトスカートを穿いた玲子が長い髪を掻き上げながら男に近付く。
着物姿の可憐な乙女と、タイトスカートの妖艶な女がもがき苦しむ男を挟む形になった。
「うふふ…」
二人の女は、餌食となった男の頭越しにしっとりとした微笑みを交わす。
玲子は、長い脚を暴れる男の足に絡ませると、頭を覆っている帯揚げを軽く剥いでやる。
シュルッ…
「ううぅ…」
桃色の絹襞の下から、屈辱に歪んだ男の真っ赤な顔が覗いた。
「あら、随分と可愛らしい坊やね…」
玲子は男の内腿から股間にかけて舐めるように撫で上げながら、頬から耳朶、首筋にかけて柔らかい舌先でつつうと辿ってやる。
「うおおぉ〜…!」
敏感な肌を熱く濡れた舌先で愛撫されると、男は背筋を凄まじい快感で貫かれ、息を荒げた。
「玲子さん、この男は最後の一人。二人でたっぷり可愛がってあげるのはどう?」
「うふふ、いいわね。ワクワクするわ…。」
男は、頭越しに交わされる女たちの会話に、屈辱と恐怖と色情が入り混じった異様な昂奮を覚える。
「ちっ…ちくしょお…、はなせ…!」
男は二人の女の色香をたっぷりと味わわされながらも、何とか苦境を脱しようともがく。
「ごめんなさい。苦しかったわね…。」
しゅるしゅるっ…
琴乃は帯揚げから男を解放してやる。 男は顔を真っ赤にし、息を荒げながら二人の女を睨みつける。
が、男の股間はビクビクと激しくいきり立っているのが分かった。
「殺してやるぅ〜…!」
琴乃と玲子はゆっくりと移動し、間合いを取って男を囲む。
入り口近くは琴乃が押さえ、男の退路をしっかり塞いでいる。
男の血走った眼は、女たちに対する雪辱に燃えている。
男の昂奮をさらに煽り立てるように、琴乃は色香たっぷりの所作で帯揚げを締め直す。
しゅるしゅるっ…
錦の帯と綸子の着物の間で柔らかい縮緬の帯揚げが擦れ、甲高い衣擦れを奏でる。
帯結びを確かめようと上半身を捻ると、深めに抜いた衣紋からほっそりとした白いうなじが男の視線を釘付けにした。
「おっ…おんなあぁ〜…」
一度その魅惑の肢体に触れてしまった男は、女のささやかな艶いた所作だけで股間が疼いてしまう。
逃げ場を失った男を冷たく見下ろしながら、玲子は長い髪を搔き上げる。
「天国と地獄をたっぷりと同時に味わわせて差し上げるわ。」
琴乃は男の目の前でおもむろに腰を落とすと、着物と長襦袢の上前と下前の褄先を摘み、孔雀が羽を広げるようにして裾を大きく捲り上げた。
しゅるっ…
裾回しと長襦袢が白い引き締まった脚の外側で友禅の大輪の花を咲かせる。
太腿から上は燃えるような緋色の下着が覆っている。
丸みを帯びた琴乃の下半身を包むぴったりとしたタイトスカートのようなものは、湯文字と言われる一枚布の下着だった。
琴乃の美しい顔は僅かな恥じらいも見せず、うっすらと微笑んだまま、真っ直ぐ男の目を見つめている。
「ううぅ…」
男は、琴乃の大胆なポーズに圧倒され、顔を赤らめてじりじりと後ずさりする。
「うふふ…どうしたの?綺麗な着物の裾重ねに気圧されてしまってるのかしら?」
琴乃は男に向かって首を小さく傾げてしなを作り、緋色の湯文字に包まれた腰を小刻みに振ってみせる。
しゅるしゆるっ…
きつく太腿を締め上げた湯文字は、琴乃の腰つきに合わせ艶いた絹の叫びを上げた。 「うっ…ううぅ…」
男は顔を耳まで赤くして後ずさりを続け、壁際に追い詰められる。
着物に薫きしめられた上品な伽羅が男の鼻をゆらりと擽り、焦燥感を掻き立てる。
ズボンの股間はすでに大きく山を作り、ズキンズキンと熱く脈打っている。
「さあ、かかってらっしゃい…」
琴乃は、逃げ場を失った男の前で、両手で摘んだ褄先をくゆらせる。
大きく広がった裾回しやら長襦袢やらがゆらゆらと襞を作って揺れて男を存分に挑発した。
「ちっ…ちくしょおおぉ〜…!」
男は琴乃の色香に溢れた挑発にまんまとはまり、ナイフを抜いて琴乃に斬りかかる。
「うふふ…懲りない刑事さんね…。」
琴乃は、褄先とたっぷりとした裾重ねを左手に集めると、白い美脚を露わにしたまま男の相手をしてやる。
ブンッ…
スイッ…
男が力任せに振るったナイフを華麗なステップでかわしてやり、その背後に回り込む。
「ほらほら、もう一度大好きな帯揚げで首を絞め上げられたい…?」
琴乃は意地悪そうな笑みを浮かべ、男の首筋を着物の袖口で擦り立てる。
しゅるしゆるっ…
「うわあぁっ…!」
男は、つるりとした羽二重の感触に身を仰け反らせて耐え、何とか間合いを取って琴乃の方を向き直る。
白い太腿をきつく包む真っ赤な湯文字はまるでタイトなミニスカートのようだ。
「ふっ…ふざけた真似を…」
悪態をつく男のズボンの股間はビクッビクッと激しく撥ね上がっている。
帯結びや襟合わせ、衣紋抜きに一寸の乱れも見せていないだけに、白地の帯から下の大胆な姿は、男の欲情と妄想をより掻き立てた。
「一緒にお酒を飲んでた時、着物の裾の中にしつこく手を入れてきたわね。ふふふ…私はね、着物の時はパンティではなく湯文字を巻くの。羽二重の紅絹だから滑りが良くてとっても動きやすいのよ。」
琴乃は白い太腿を下の方からゆっくりと指でなぞって行き湯文字の端を摘むと、そっと捲り上げ、男にちらりと太腿の付け根を魅せ付けてやる。
もう少し湯文字を捲れば、露わな股間が覗くはずだった。 「やっ…やめろ…」
男は耳まで顔を赫らめ、思わず自らの股間をこねくり回してしまう。
「うふふ…ごめんなさい。ますます興奮してしまうわね…。」
琴乃はさりげなく草履を脱ぎながら男に艶美な微笑みを送る。
「…こ…殺してやる〜…!」
男は琴乃の巧みな挑発に我慢し切れなくなり、吸い寄せられるようにして斬りかかる。
琴乃は流れるような仕舞の艶やかさで男が必死で繰り出すナイフをかわしてやる。
かわしながら伽羅の香る袂を男の顔や体にしつこく靡かせてやる。
しゅるしゅるっ…
「ちくしょおおぉ〜…!」
琴乃は、ふらふらと鈍重な牛のように右往左往する男を、艶やかな胡蝶の舞で飾り立てながら、幾度となくその体に柔絹の羽ばたきを浴びせて恥辱と色情に狂わせてやるのだ。
「死ねええぇ〜…!」
何度目かに突き出してきたナイフをひらりとかわした琴乃は、男の懐深くに飛び込む。
「あぁっ…」
そして、焦りを見せる男の肩に両手を掛けてふわりと舞い上がり、膝から腰、背中、首へとぐるりと螺旋を描きながら絡み付いていく。
琴乃の左手から零れた長襦袢と訪問着の長い裾は、琴乃が猫のしなやかさで男の体をよじ登るのに合わせ、風を含みながらその上半身に纏わり付いた。
シュルシュルシュルッ…!
裾に描かれた美しい友禅模様が、甲高い衣擦れとともに男の体の上に見事な桃紅の花吹雪を降らせる。
艶やかな友禅の花を咲かせる訪問着の内側では、長襦袢が男の全身をぬるぬると舐め上げていた。
男は訳がわからぬまま、とろけるような桃色の紋綸子に身を晒し、着物に焚き染められたお香の香りに包まれる。
「うをおおぉ〜…!」
しなやかな絹の擦り立てによって体の芯を凄まじい快感に貫かれ、男は上擦った呻き声を上げる。
気付いた時には、男の首は正面から肩車をされるようにして女の太腿の間に埋まっていた。
真っ白な足袋に包まれた小さな足が、男の背中でしっかりと交差している。
男の上半身は、訪問着の花尽くしの絵羽模様で豪奢に覆われていた。 「ふふふ…憧れの着物の裾に顔を埋めさせてあげるわ…。」
「よっ…よせ…」
しゅるっ…
琴乃はきつく巻いた湯文字の端を摘むと、屈辱と色情に紅潮する男の顔を頭ごと覆い尽くす。
「うわあぁっ…!」
男の股間がズボンの下でムクムクと膨らんでいく。
「湯文字の中はちょっと窮屈かしら…ふふふ…」
琴乃は内股に力を込め、膝頭をぐりぐりと互い違いにずらしながら、男の首を圧迫する。
そして、両手を湯文字の中に入れて男の後頭部を押さえ付け、髪の毛を荒い手付きでぐしゃぐしゃと撫で回してやった。
「ぐおおぉ〜っ…!」
これまで経験したことのない女の責め立てに遭い、男は呻き声をあげる。
ぬるぬるとした湯文字の感触と上質な伽羅の香りで、男の昂奮は急激に高まって行く。
「うふ…大声を出されると擽ったいわね…。」
琴乃は男の髪の毛を掴み、顔を剥き出しの股間に思い切り押し当ててやった。
「んむううぅ…」
柔らかい花弁が口と鼻に吸い付き、ねっとりとした熱い愛液で顔中を濡らして行く。
頬と首筋は、もちもちしたきめの細かい太腿ですりすりと撫で回されている。
男は美しい着物姿の女を首の上に頂き、上半身まで花尽くしの友禅模様に包まれたまま、ふらふらと部屋の中を彷徨う。
「はなせぇ〜…!」
両手で琴乃の柔らかい尻を鷲掴みにしようとするが、つるりとした綸子の表地の下で、羽二重の裏地と紋綸子の長襦袢がぬるぬると滑ってしまう。
「あらあら、そんな調子ではこのまま着物の中で縊れ死んでしまうわね。それも本望なのかしら…ふふふ」
頭上から艶美な哄笑を浴びる。
「ぬわああぁ〜…!」
女の太腿によって抵抗の術を完全に断たれたまま、股間だけがズボンの下で狂ったようにドクンドクンと暴れている。
琴乃は艶かしく腰をくねらせ、男の頭を撫で回しながら、恍惚の表情を浮かべている。 「琴乃ちゃん、こちらはいつでも準備万端よ。」
腕を組んソファでくつろいでいる玲子が、長い脚を組み替えながら琴乃を促した。
「あ…ごめんなさい。ちょっと待ってね。」
琴乃は男の顔にぐっと股間を押し付けると、太腿に力を込めた。
「うぶうぅ〜っ…!」
頚動脈を強く圧迫された男は、次第に意識が遠のいて行く。
やがて、華やかな着物に上半身を覆われた姿でがっくりと膝を突き仰向けに倒れた。
琴乃は、男の首を内腿の間に挟んだまま胸の上に割座し、乱れた裾重ねを集めて湯文字から覗く男の顔を覆ってやる。
「やめろお〜…」
男は、琴乃の肩に必死にしがみつき、幾重にも重なった彩り鮮やかな絹襞の下からくぐもった呻き声を漏らす。
女の太腿に首を戒められた男にはもはや抵抗の術はない。
「さあ、玲子さん、よろしくね…。」
琴乃は後ろを振り返り、玲子に向かってしっとりと微笑む。
玲子は唇に残忍な微笑を浮かべ、仰向けになった男の脇に膝を崩して座る。
「ねえ、琴乃ちゃん。私とても素敵なこと思いついてしまったの。」
シュルッ…
玲子はおもむろにタイトスカートの裾をめくり上げ、レースのスリップの下から三日月のペティナイフを抜く。
「うふふ…何だか物騒ね…。」
琴乃は玲子の方を振り返りしっとりとした微笑みを送る。
玲子は、ナイフを握ったまま男の上着を脱がし、ネクタイを外してやった。
「なっ…なにをするんだ…よせ…」
眼前を桃色の絹で覆われている男には、自由を失った自分の体がこれから敵の女の手にかかってどうされて行くの知る術がない。
「いい子にね。すぐに天国を味わわせてあげるから…。」
玲子は、白いワイシャツのボタンを上の方からナイフの先で外して行く。
「やめろ…やめないか…」
男は抵抗を見せたが、難なくワイシャツを脱がせると、最後に下着のシャツを切り裂いて上半身を丸裸にしてやった。 「あら、未熟な格闘術の割には随分といい体ね…。」
玲子は両手で男の体を胸から脇腹の方に向かってゆっくりと撫で下ろすと、ベルトに手を掛け、ズボンを膝まで下げてやった。
「ちくしょぉっ…こっ…こんなことをしてただで済むと思うな…!」
琴乃が太腿を緩めてやっているせいか、男は着物の下から悪態を吐く。
「随分と威勢の良いこと…。でも刑事さんたちはたった三人の銀座のホステスに歯が立たずに負けてしまったのよ。悔しいわね。ふふふ…」
琴乃は長襦袢と着物の裾重ねで男の顔を手荒く擽り回してやる。
しゅるしゅるっ…
ずっしりと重くひんやりとした着物の絹襞が敏感な頬や首筋を舐め回した。
「ひっ…いやだああぁ〜…!」
男は琴乃の期待通りに甲高い悲鳴をあげて首を打ち振る。
「琴乃ちゃん、この元気な坊やの体にその素敵な孔雀の羽を広げてくれる…?」
琴乃に向かって玲子は小さく首を傾げる。
「あら、いい考えね。ちょっと待って…。」
琴乃は帯結びの下に手を伸ばしてするすると腰紐を抜き、お端折りを解いた。
しゅるしゅるっ…
「よっ…よせ…やめてくれ…」
男は、頭上で繰り広げられる女同士の会話と腰紐を解く艶いた衣擦れに恐怖を覚え、体を捩って抵抗する。
琴乃はお端折りを外してより長くなった訪問着と長襦袢の裾の褄先を両手で持ち、ばさっと裸の上半身に被せてやった。
「ほら…」
男の仰向けの体は、長い豪奢な裳裾に腿のあたりまで覆われる。
しゅるっ…
「うをおおぉ〜…!」
男は、女たちの絶え間ない色香術によって敏感になった全身の肌を、とろけるような長襦袢とひんやりとした裾回しで直に包まれ、凄まじい快感を味わう。 しゅるしゅるしゅるっ…
堪らずに身を捩ってもがくと、華やかな桃色の友禅の裾に襞の波が立つ。
友禅模様の下では、男のもがきに合わせて、とろける程にしなやかな女の絹重ねがますますしつこく男の丸裸の肌に纏わり付き胸や脇腹、太腿などを舐め回した。
「くっ…くすぐったいいぃ〜…!」
男はしなやかな絹の感触に耐えられず、女のような悲鳴を上げる。
男は、まるで琴乃の美しい着物を着せられているような錯覚を覚える。
自分はそんな趣味はない、そう言い聞かせようとすればするほどなぜか股間が疼き、倒錯した色情の深みに堕ちていくのだ。
「うふふ…思った通りの反応。友禅のお着物、とってもお似合いよ、刑事さん…。」
玲子は、意地悪そうな笑いを浮かべながら男の脇腹を訪問着の上から摩ってやる。
しゅるしゅるっ…
敏感になった肌の上をとろけるような着物の裏地や長襦袢が滑ると、凄まじい快感が男の背筋を貫いた。
「うっ…うわあぁ〜…!くすぐったい…たのむ、よしてくれぇ〜…」
男は我慢できず、左手で己の股間を必死に弄っている。
「あらあら、乱れてしまって…。女物の柔らかい着物に擦り立てられるとそれほど気持ちいいの?刑事さんにも訪問着を用意して着せて差し上げればよかったわ…。それともお振袖の方がお似合いかしら。ふふふ…」
琴乃が湯文字の上から顔を撫で回しながら屈辱的な言葉を甘く囁いてやると、男は面白いように過敏に反応し、腰を猿のようにカクカクと震わせる。
「ちっ…ちくしょおぉ…ふざけるな…こ、こんな女の着物なんかに…うをおおおぉ〜…!」
男の身悶えに合わせ、優しげな御所解友禅の訪問着が絹襞のさざ波を立て、その下で柔らかい紋綸子の長襦袢が男の生身の肌を舐め回す。
やり場のない昂奮が股間に鬱積して行った。 「琴乃ちゃんったら男の色情を操るのが随分お上手ね。でも今度は私の番よ…。」
玲子は、仰向けの男の太腿を覆っている訪問着の裾をめくり上げ、パンツを下ろしてやる。
「なっ…何てことを…やめろ…やめろおおぉ〜…!」
男はあまりの屈辱に、体を捩って何とか逃れようとする。
「往生際の悪い男の子ね。観念なさい…。」
琴乃は、太腿に力を込めて男の首を絞め付け、緋色の湯文字の裾で男の顔を覆ってやる。
「うぶううぅ〜…!」
男は琴乃の腕に縋り付き、苦悶の悲鳴を上げる。
それでも、男の股間は恐怖と期待でビクビクといきり立っていた。
「うふふ…諦めて甘い快楽に身を任せなさい…」
玲子は男の内腿を一撫ですると、再び着物の裾を太腿まで被せてやる。
そして、裾重ねの中に顔を潜り込ませ、いきり立った股間に顔を近づけた。
「うっ…うわあぁっ!」
男は短い悲鳴をあげ、体をビクビクッと震わせる、
玲子の長い髪が脇腹に掛かり、敏感な肌を擽ったのだ。
玲子は片手で男の太腿をそっと開いてやると、まず陰嚢の裏をちろっと柔らかい舌先をわずかに触れさせる程度に舐めてやった。
「ひゃあっ…!」
いきなり核心に近い部位に熱いぬめりを感じ、 男は湯文字の下から上ずった喘ぎ声を漏らす。
「うふふ…」
玲子は男の期待を裏切って股間を離れ、脇腹から尻、内腿、下腹と、焦らすようにゆっくりと熱い舌先で舐め上げてやる。
舌で下半身を愛撫してやりながら、両手の指先で男の乳首を擽り回したり摘んだりして刺激する。
「ああぁ、ああっ、ああぁ〜…」
男は玲子の巧みな責め立てによってすでに乱れに乱れている。
「あらあら…こんな前戯だけで興奮してしまって…」 玲子はいったん着物の裾から顔を出すと、今度は男の足を太腿の裏から足先までつつうと舌先でなぞってやる。
「うっ…うわあぁ〜…!」
柔らかく濡れた舌先が男の足の裏を這うと、男は鋭い快感に我慢できず、ぶるぶると全身を震わせた。
「うふっ…くすぐったいから大声を出さないで。首を折ってしまうわ…。」
琴乃は淫靡な含み笑いを上げながら、男の首筋を白い太腿でぐいぐいと絞め付け、紅潮した顔を湯文字の上から撫で回す。
しゅるしゅるっ…
「うぐううぅ〜…!」
男は滑らかな湯文字の感触に酔い痴れながらも、快楽の嗚咽を必死に抑える。
「ふふふ…いい子ね。しっかり舌を使って琴乃を楽しませてね。」
男は頭上の和服美女の命に素直に従い、懸命に鼻先の秘孔と花弁を舌で愛撫する。
「そうそう、もっと奥まで入れて。もっと…。ちゃんと舌を動かして…。」
琴乃は太腿の間で男に奉仕をさせながら、次第に激しく腰をくねらせて行き、股間を男の顔に擦り付ける。
湯文字の中に手を入れて男の髪の毛をぐしゃぐしゃと搔き乱す。
「ぐっ…ぐぶううぁ〜…!」
あまりの苦しさに耐え切れなくなって漏らす悲鳴を聞きながら、琴乃は先ほどまで王様気取りで自分の体を撫で回していた男を支配する快感を存分に味わう。
「ほらほら…舌が止まってるわ。絞め殺してしまうわよ…。」
「くっ…くそぉ…うおおおぉ〜…」
少し太腿に力を入れてやると、男は死に物狂いになって股間を舐め回して来る。
琴乃は、奴隷と化した男に地獄の苦しみを与えながら、恍惚の表情を浮かべていた。 一方、玲子は再び着物の裾をめくって男の股間に顔を寄せる。
長い髪が太腿に絡み付き、ビクッと反応する。
そして、玲子は陰嚢と肛門の間の細い筋にそっと柔らかい舌先を乗せ、つうと陰嚢に向かって辿ってやった。
「うをおおぉ〜…!」
脳天を突き抜けるように快感に、男は咆哮を上げる。
「うふふ…これが本物の舌の使い方よ。琴乃ちゃんにして上げられるかしら…。」
玲子はヒクヒクと震える男の腰回りを指先だけでさらさらと円を描くように撫で回してやる。
肌に触れるか触れないかな絶妙な強さでの愛撫に、男は気が遠くなるほどの快感に晒される。
「やっ…やめてくれえぇ〜…」
男は腰をカクカクと震わせて快感に咽ぶ。
湯文字に覆われた顔は、真っ赤に腫れ上がり、白目を剥いている。
二人の美女に、上から下から果てしない快楽を与えられ続け、男はもはや精神の平衡を保つことが難しくなっていた。
「情けない刑事さんね…。男でしょ?もっと我慢してご覧なさい。」
玲子は半狂乱の男を言葉巧みに挑発してやると、股間に顔を近づけ、太腿の内側やら脇腹などをちろちろと小刻みに舐め回し始めた。
さらに、男の脇腹に着物の上から軽く触れ、ゆっくりと円を描くように撫で回す。
つるつるとした裏地が紋綸子の長襦袢と擦れ、しゅるしゅると艶いた衣擦れを立てる。
長襦袢はとろとろと男の脇腹を舐めるように滑った。
「いっ…いいぃ〜…!」
男は首を振って快感に堪える。
「うふふ…こんな前戯だけで大きな悲鳴を上げないで…」 玲子は再び男の股間に顔を近づける。
まず、陰嚢と肛門の間の筋を舌の先でもう一度そっと舐め上げてやった。
「ぐわあぁっ!」
再び、焼け付くような鋭い快感に包まれ、男は身体を捩じらせる。
さらに玲子は、陰嚢から肛門に向かってちろちろと小刻みに舐め下ろして行く。
「いぃっ、いいぃ〜…!」
男の体内を凄まじい快感が電流のように駆け巡る。
頭の芯まで痺れ切り震えが止まらない。
玲子はいったん顔を上げると、男の内腿を股間の近くから舐めるように撫で下ろして行き、 膝裏に手を差し込む。
「なっ…なにをする…やめろぉ〜…!」
男は我が身に降り掛かろうとする苦難を察知し、琴乃の太腿の間で激しく首を振る。
「うふふ…禁断の快楽に堪えられるかしら…。」
琴乃はくすくすと含み笑いを上げながら太腿の内側にグッと力を込めると、男は途端に大人しくなった。
玲子は男の膝を30cmほど持ち上げ、腰をくの字に折り曲げるように頭の方へ倒して行く。
「あらあら、恥ずかしいことになってきたわね…。」
意外につるりとした男の尻がひっくり返され、無様に肛門を晒した。
「ちっ…ちくしょお…何てことを…」
あまりの恥ずかしさに、湯文字の下で男の顔が耳まで真っ赤に染まる。
抵抗すれば太腿の絞め付けを受けることが分かっているため、されるがままだ。
これまで、セックスと言えば自分が女を責めることが中心であり、女にましてや尻を責められたことなどなかった。
そのような屈辱は到底受け入れ難かった。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています