M男は女性の奴隷として狩られちゃう世界だったら
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包茎奴隷の大人版、M男版、ハード版ってことで色々妄想出来な
いかな?
変態隔離調教で『治安維持』『優秀遺伝子補完』はもちろん
虐められたい性質を大義名分に『性癖開放』、
世界の人口増大に伴う『身分の適材適所』を訴える女性狩人集団
の意見が本当に世論に認められちゃった世界・・
萌える法律案とか、法律施行一年目のM男一斉連行の様子、
各地で行われる様々なパターンのM性癖検査などなど・・ 俺、もしかしたらゴルゾノフの夜かも知れない…
昨日からなんか頭が急にハゲだして、
エターナルフォースブリザードとかアイシクルフォールインパクトとかブラストで
今のワールドがクラッシュしてしまいそうだ
世界はこれからどうなっていくんだろう
もし俺が世界を救うことが出来たらゴルゾノフを撃退することが出来るのだろうか
折から性的異常者による性犯罪が看過できない問題となっている情勢下で、
時の連立政権内の小政党から「性犯罪志向を持つもつものの保護と矯正に関する
法律」が発議され、与党第一党も賛成に回り、特に国民的議論もないままこの法案は可決した。
法律の趣旨は、女性に対する暴力的性衝動、下着窃盗などの性犯罪に及ぶ可能性、
及び小児女児に対する性衝動を持っている者を予め把握し、必要な措置を講ずるもの
とするものである。具体的な措置は政令に委任されているが、要するに去勢によって
性衝動自体を無くしてしまおうということである。
この法律の面白いところは、性犯罪を起こしそうもない被虐的性愛者を「保護」の
対象としていることだ。被虐的性向は放っておけば無秩序な女性による性暴力に発展
する可能性があるので、国家としてこれを保護し、被虐的性愛を自己犠牲による崇高な
任務に適応させるべく昇華させることを法の目的に掲げていた。
この法律により、高校3年生になった頃には全男子生徒に性犯罪志向を持つか否かの
検査が行われる。この時間、女生徒は別室で性教育などを受けさせられているようだ。
続けましょうか?
さて、その地方ではそこそこの進学校と言われる高校の3年生になった、佐藤歩という生徒がいる。
彼は、若干気弱な性格は自覚しているが、まさか自分が性犯罪予備軍などとは思っていない。
3年生になれば新法に基づいて検査が行われることは聞かされていたが、少々の不安はありながらも、
普通の人間が検査で落されるなんてことは無いだろうとも思っていた。
やがて検査の日がやってきて、厚労省の外局、「性衝動適正化支援室」地方事務所である
「適正化センター」の職員を乗せたバスが高校にやってきた。検査は教室のありたけを使って、
男子生徒一人一室で行われる。女子生徒は体育館に集められているようだ。
ひとりずつの検査だから、相当待ち時間がある。歩も待ち時間のうちに問診票を書かされた。
1.あなたは既に異性と性交を行ったことがありますか。
2.あなたは自慰をしますか。その回数は週に何回ですか。
3.設問2ですると答えた方にお尋ねします。自慰の時は何かを見ながらするのですか、
それとも想像によってするのですか。
等々。普通の高校生の性行動アンケートと、それほど変わりがあるとは思えない。
やがて、歩の検査の順番がきた。適正化センターの女性事務員が「佐藤歩君」と声をあげて、
入室を促した。室内には、事務員の他に、検査官らしい女性数人と、なぜか警備服、警
棒を持った男性が控えている。これだけの大人に囲まれて検査を受けるのかと思うと、
もともと気弱な歩は緊張する。
あんまり面白くなかったら言ってください。それまで適当に続けますので
歩が部屋に入って一礼すると、問診票に目を落したままの検査官が
「服を全部脱いでそのかごに入れて、この前の台の上に立ちなさい」
歩はいきなりこのような検査だとは思わなかったので狼狽したが、
検査官はあくまで事務的で当然のことという風だ。仕方なく歩は制服の
ネクタイから外していく。シャツを脱ぎスラックスを脱いで、下着を穿いたまま
台に登ろうとすると、検査官が低い声で「全部脱ぎなさいと言ったはずです」
という。顔を真っ赤にしながら歩はパンツも脱ぐ。手で性器を隠しながら台の
上に上がる。
問診票から目を上げた検査官は歩の身体を一瞥し「後ろを向いて」という。
従うと今度は「前を向いて」という。羞恥心で歩の思考が真っ白になっている所に、
検査官が「両手をまっすぐ上にあげなさい」という。これには歩は躊躇を感じた。
もとより仮性包茎のペニスの皮が最近ブカブカになりつつあるのを見られたくないのだ。
なかなか手を上げられないでいると、男性の警備員が近寄ってきた。あわてて手を上げた。
もう一人の検査官が、なにやら棒を持って歩に近寄ってくる。と、その棒で歩の身体の
あちこちをつつきだした。いたずらとか虐待ではない。牛のセリで牛の肉付きを見る
仲買人の手つきだ。
席に戻った検査官は小声で「ずいぶんひょろひょろして虚弱ですね」もう一方の検査官は
「こういう需要も結構あるから。どちらにしてもそれは検査後の話で」などと言っている。
続いて、最初の検査官が部屋の一隅に設えられた簡易ベッドを指して、
そこに仰向けに横になりなさいと言う。歩がベッドに赴こうとすると、今まで
表情一つ変えなかった検査官が初めて苦笑らしき表情を見せ、その前に
ペニスからの分泌液をふき取りなさいと言った。見ると、いつの間にか
カウパー腺液が滴りそうなほどに滲み出てきている。
歩はますます顔を紅潮させながら、だからせめてパンツは穿かせてくれ
ないかなと思いながら、指示に従う。しかし、穿かせるわけにはいかないのは
すぐ分かった。先ほどの事務員(検査技師なのだろうか)が、心電図をとる時
のような端末を歩の身体のあちこちに付けて行く。それは、ペニスの数か所
にも及んだ。
さらに、脳波を測るらしい電極も頭に差し込まれた。検査機器だから、特に
痛いということはない。事務員は妙に優しい声で「これからこのゴーグルをかけ
てもらいます。いろんな映像が見えてきますけど、リラックスして眺めていて
くださいね」
ゴーグルをかけると、外界は全く見えなくなったが、ゴーグルの中に仕込ま
れているらしいスクリーンによる映像が目に飛び込んできた。それは、ポルノと
いうようなものではなかったが、明らかに男女の様々な営みを映しだした動画
であった。しかも、その情景は次々と変わる。普通に性交をしている場面ばかり
ではない。男が女の首を絞めているようなシーンもあれば、逆に女が男を足蹴に
しているようなシーンもある。30分もその画像を見せられただろうか。事務員が
「はい、これで終わりです。服を着て部屋を出て結構ですよ」と言った。
それから一カ月ほどして、再び適正化センターのバスが大挙して高校にやってきた。
それに先立ち、担任の教師は、大部分の男子生徒は校庭に出るように、ただし誰と誰は
どの教室の前の廊下にいろという指示を出した。女子生徒は例によって体育館に集合だ。
バスが着いてみると、降り立ってきたのは、今度は圧倒的に男性の警備員が多い。
ものものしい隊列を組んで校舎に入ってくる。歩は廊下待機組だったので、指示された通り
待っていると、順に一人ずつ教室に招き入れられた。やがて歩の番が来て教室に入ると、
教室の真ん中に小さな寝台があって、その周りを警備員が囲んでいる。女性事務員が、
この寝台に腹ばいになって下さいという。言うとおりに横になると、いきなり警備員が歩の
手足はもちろん胴体までしっかり押さえて、身動き一つできないようにしてしまった。
あっと思う間もなく、事務員は歩の口に猿轡を噛ませた。息をするのもやっとの厳重な
猿轡だ。やおら事務員は歩の顎をつかんで顔を上を向かせると、その額に焼き鏝を当てた。
生まれて初めて味わう激痛に歩は呻いたが、ほとんど声にもならない。
しかし、苦痛は一瞬だった。事務員は、教室の校庭側の扉から校庭に出なさいと指示した。
校庭に出てみると、初めから校庭待機組の男子生徒達が歩の方を指差して「あいつもだ」と
言って笑っている。何をされたのかを確かめたくて、歩は慌てて校庭に面した洗面所に飛び
込んだ。鏡を見た。歩の額には二行書で「厚生労働省認定・被虐性愛者」と烙印されていた。
結局、男子生徒の中で烙印を押されたのは、全体の三割くらいであるらしい。
歩のような被虐性愛者というものだけでなく、加虐性愛者や、切片崇拝症などと
烙印された者もいる。しかも、被虐性愛者以外は、性犯罪に走る可能性が高い
として、ICチップと発信機の体内埋め込みまでされたそうだ。法の主旨によれば、
性犯罪の惧れがあれば未然に必要な措置が講じられなければならないから、
女性から危険にあったという訴えがあれば彼らは「性犯罪志向を持つもつものの
保護と矯正に関する法律施行規則」の規定に基づき、たちまち去勢されてしまうのだ。
やがて、女子生徒が体育館から戻ってきた。彼女らは体育館で受けた講習で、
この措置の意味を充分教えられてきたようだ。滑稽なことに、これまで学校で一番
モテるだろうと言われていた男子生徒が加虐性愛者の烙印を押されてしまった。
彼は今後、女子生徒から「そんなことするとセンターに通報するよ」と言われるたびに
玉を抜かれる恐怖に怯えなければならないのだ。
歩はその点は愉快に思ったが、歩とて、もともと女子に相手にされないという面相
ではない。繊細で優しそうだというので、告白をしてくる女子もいなかったわけでもない。
それが、烙印を押された途端、今までとは全く違う女子生徒の視線に歩は晒される
こととなった。
最高です!
できれは男警備員を女警備員にしてほしいですが、作者さんのお好みでどうぞ。
ぜひ続き読みたいです >>346
ありがとうございます。
警備員については、なるべくリアルな感覚の話にしたいと思って、押さえつける役は男の警備員にしました。
またぼちぼち書きますのでよろしくです。 つづきです。
学校で出会う女子生徒たちは、歩の額の烙印を見た途端、はぁーん、
という見下した表情をする。被虐性愛者の烙印を押されたとはいえ、
建前上現在は不純異性交遊の認められない高校の学生であり、法的には満18歳に
達する日の属する年度の翌年度の4月1日までは、特に被虐性愛者としての
扱いは受けないのである。。その点では、性犯罪の兆候があれば高校生といえども
直ぐに去勢されてしまう加虐性愛者などよりは、今のところ人権上守られていると
言ってよかった。もっとも、政令が定める去勢措置は刑罰でも行政罰でもなくて、
性犯罪を未然に防ぐため、本人たちのために行われるものとして制度化
されているのであり、彼らとて人権上の制約を受けているとは言えないのであるが。
しかし、高校の生徒間にあっては法令など関係無く、侮蔑感があらわに
なるのは当然のことであった。
歩が密かに好いていた勝気な女子生徒があって、名を西野智美といったが、
学食でたまたま智美と出くわした時、歩は合わせる顔が無くて俯いていた。
もとより気の弱い歩は、智美の顔を間近でまっすぐに見たことなどないのであるが。
俯いていたのが災いして、カフェテリア形式で盆に乗った食事を持っていた智美に
歩はよろよろとぶつかってしまった。盆は食事を乗せたまま落下し、派手な音を
立てて食品を撒き散らした。
ようやく歩が智美の顔を見上げると、その表情は氷のようである。少なくとも、
人間に対する表情ではない。智美はそのまま床を指さすと、「食え」と言った。
「ごめん」とか「俺が片付けるから」とか言おうとした歩の言葉は結局一語も発
することができずに、ただ、食えという智美の言葉が学食に響き渡った。食堂
にいた生徒たちは、この成り行きを興味深げに見ている。ただし、歩に同情的
な眼はひとつもない。ただの興味である。
歩がその様子を力無げに見まわして再び俯くと、今度はひときわ玲瓏と
智美の声が響いた。「あなたが落したんだからこのまま食べなさいって言っ
てるの。わかるでしょ」
ついに歩はその場に膝まづいて、無残な食餌を器に掻き集めようとした。
そこで智美がぴしゃりと言った。「あなたがばら撒きたくてばら撒いたんだから、
そのまま食べなさいよ。床を這って直に食べればいいでしょ。どうせもうすぐ人間
じゃなくなるんだし、今から慣れておいた方がいいんだから」
食堂のあちこちから忍び音のような笑い声がさざめいた。ついに歩は、智美
の足許に這い蹲って、床を舐めながら昼餐をとったのだった。
適正化センターの認定から半年余り経ち、歩の属する第3学年の卒業の日が
近づいてきた。結局この間明らかになったことは、被虐嗜好者たるものは、正常人
には逆らえないこと、また、被虐嗜好者同士の連帯は成功しないことであった。
4月からは「性犯罪志向を持つ者の保護と矯正に関する法律」に基づき、歩ら
被虐性愛者はその被虐嗜好を国家のための自己犠牲に昇華させるべく、法務省
人権擁護局所管の、被虐性愛者馴致センターに収容(法条の文言ではあくまで
「保護」である)されることとなる。一方、加虐嗜好者らは、大人しく暮らしてさえ
いれば(女性に通報されることさえなければ)去勢されることもなく自由に暮らせる
のだから、高校を卒業すればこれまでと一転して被虐嗜好者の人権が一方的に
剥奪されていくことになる。
進学校に進み志望大学も決まり、模試でもまず合格は間違いないだろうという
成績を収めていた歩にとって、今後の全ての可能性を諦め、馴致センター収容という
唯一の運命を受け入れることは難しかった。だから歩は、校内でどんな蔑みの目で
見られようとも、勉強だけは続けていたのだった。もちろん、法令により馴致センター
に収容されることが決められている人間の受験を認める大学などあるわけはないのだが。
いよいよ卒業式を数日後に控えて、高校に面白い事件が起きた。
前に述べた、学校で一番モテるという男が、ついに去勢されたのである。
生徒たちの噂によれば、彼は大分以前から西野智美と交際していたらしく、
卒業を前にしてすべて清算しておこうと考えた智美が、適正化センターへ
彼からむりやり性行為を迫られたと通報したとのことだ。サイレンを鳴らし
ながらやってきたセンターの車が、泣き叫ぶ彼を連れ去る様は、ちょっとした
見ものであった。去勢手術はすでに終了しているはずだが、卒業式に
出席できるまでに回復が間に合うかどうか。もっとも回復したとしても、
被虐を喜ぶ彼ではないから、去勢の屈辱を受けた今、とても学校に顔を
出せないかもしれないが。
さて、卒業式当日、やはり彼は現れなかった。そして、佐藤歩の姿もなかった。
被虐性愛者の認定を受けたものは、18歳に達した日の属する年度の翌年度4月1日
から馴致センターに入ることが義務付けられており、同時にあらゆる法律行為の主体
たりえなくなる。つまり、自然人ないしは人間とは看做されなくなるということで、当然何らの
権利の主体にもなり得ない。全ての法律行為が行えないということは、例えば、銀行の
預貯金をおろすということさえできないということだ。歩は、4月1日を待たずして、逃亡する
決心をした。卒業式が終われば4月まであと何日もないし、人権擁護局の監視も強くなる
だろう。その前に、貯めておいた預金を全て下ろして、高飛びを目論んだのである。
彼の母は、彼が被虐性愛者の認定を受けて以来泣き暮らしていたし、父はというと、
そんな風に育てた覚えは無いから馴致センターでしっかり鍛え直してもらえとしか言わない。
だから、父母にも黙って出て来たのだ。髪を伸ばせるだけ伸ばしておいたので、前髪を
おろしておけば額の烙印も目につかない。何とかして海外に脱出して人権救済を訴えれば、
亡命が認められるかもしれないではないか。おろした金は十数万円あったので、彼はまず
格安航空券を扱う旅行代理店へ行き、タイ・バンコク行きの片道チケットを手に入れた。
パスポートを見せて下さいと言われたが、今申請中でと言い逃れて買っておいたのだ。
そして彼は国際空港に向かった。 歩が卒業式に現れなかったことは学校から警察へ、さらには人権擁護局、
馴致センターへと通報されていた。警察はパトロールを強化するとともに、県警ヘリ
を飛ばして、上空からの放送を行った。「たいへん危険な変質者が現在逃亡中です。
額のマークに注意して、発見したらすぐに110番に連絡してください...」
一方、馴致センターからも捜索隊が出ることとなった。いつもは馴致センターを
脱走した収容者を追跡し、たいていほんの数キロの地点で捕獲するのであるが、
今回は大捕り物になりそうなので、2人の女性からなる捜索隊は張りきっていた。
彼女らは、黄色い大型バイクに黒いレザーづくめの服で跨り、青いパトライトを光らせて
疾駆する。脱走者の追跡捕獲に関しては、彼女らは警察権を上回る権限を持っている。
警察からは、パスポートを持たずに航空券を買いに来た佐藤歩と見られる人物の情報が
入っていた。
歩は国際空港に到着した。髪は伸び痩せこけて、着の身着のままの姿の彼は、
見ようによっては一種のバックパッカーに見えたかもしれない。チェックインの際に
パスポートの提示を求められなかったのは、よほどの僥倖と言ってよかった。
あとは出国ゲートである。出国ゲートは混雑していて、審査官は窓口業務で手一杯
のようだ。歩は思い切って、閉鎖中のゲートを身をかがめて通り過ぎようとした。と、
後ろの観光客から「不法出国だぞう」という声が上がったので、彼は脱兎のごとく駈け
出した。やや遅れて、数人の出入国管理官が彼を追った。免税店エリアの混雑の中
を必死で逃げる。やがて一人の女性管理官が、長い鞭のようなものを歩の方へ振った。
それは、見事に歩の脚に巻きついて、彼をドウと倒れさせた。息が切れながらもまだ
逃れようともがく彼の元にゆっくり歩み寄った管理官は、彼の脚を縛めた鞭の柄を
握ったまま、しっかりした革靴で彼の胸元を踏み、彼の動きを制しつつ言った。
「お前は何人だ?」歩は何も答えない。管理官が歩の胸元に置いた靴にさらに
グイと力をかけると、彼はごほごほと苦しげな咳をしたが、それでも何も答えない。
取調室に連行するため、彼女は歩の脚に巻きついた鞭をほどくと、彼の腕を
ねじ上げてむりやり立たせた。 そのとき、突然空港ビルがギシギシと音を立てながら揺れ始めた。かなり大きな地震だ。
一瞬の虚を突いて、歩は逃げ出した。管理官はしまったと追いかけようとするが、
地震だ地震だと押し寄せる搭乗客の波に流されて、彼を見失った。
逃げたはいいが、所持品を全て置いてきてしまった彼は、搭乗ゲートに行っても
飛行機には乗れない。ここにいても直ぐに捕まるだろう。彼は思い切って、連絡通路の
窓の開いている所を見つけると、そこから飛び降りた。その下は細い運河のような川だった。
ようやく川岸に辿りついた歩の耳に、やけに大きなバイクの音が響いた。見上げると、
川の護岸の上の道路に、黄色いバイクが2台止まり、黒いレザーに身を包んだ女が
彼を見下ろしていた。女が言った。「佐藤歩だね。もう逃げられないよ。手間をかけさせ
ないでさっさと上がっておいで」
歩よりはるかに優れた体躯の女二人の姿に彼は恐怖に打たれて、川の護岸に沿って
逃げはじめた。女二人は、顔を見合わせて少し笑ったようである。「まだ面倒を続けるの?
それじゃ、少しお仕置きだよね」
彼女らは何か手裏剣のようなものを歩の身体めがけて投げつけ始めた。それは、
火薬玉といったところだろうか、命中すると彼の身体の上で炸裂する。そのたびに
彼のただでさえボロボロになったシャツが破れる。剥き出しになった肉に命中すれば、
彼の皮膚は裂けて血が流れた。「ほらほら、まだ逃げるの?」頭上からの笑い声から
逃れようと、彼は100メートルほど進んだが、そこで気を失ってしまった。
気がつくと、彼は全裸でバイクのうちの一台の後部に後ろ向きに括りつけられていた。
手足も拘束されて全く動けない。
「全く、あんな汚い川に飛び込んで泳ぐってどういう神経?臭くてしょうがないじゃない。
お前の服はもう川に流しちゃったからね。さあ、4月にはまだ三日ばかり早いけど、
特別に今すぐセンターで保護してあげるわ」
さらに女は、歩の前髪をつかんでグイっと彼の顔を仰向かせると、露わになった額の
烙印を平手で叩きながら言った。
「お前は虐待されるのが好きなんだろ?だったらセンターは楽しいところだよ。感謝しな」
バイクは歩の、泥と血で汚れた全裸の姿を後続車に晒しながら、馴致センターに向かって走り始めた。
おしまい
私がその女性に調教を受けていたのは私が29歳の頃、今からもう10年以上前の話です。
彼女は近所でピアノ教室を開いて、一見清楚な雰囲気の黒髪の長い人でしたが、
教室兼自宅でもある真っ白な洋館に一人で住んでいることや ごめん、見切り発車だった。
もうちょっと準備してから出直します。 357まで書いた者なんですが、狩りのスレだったので捕まるところまでにしてみました。
M男性の視点から見ると、ここからが本編ということになるんですかね?
だと、捕まった後の話を考えてみようと思います。 どこに萌えるかは人それぞれなんだな。
俺は捕まる瞬間が最高だけど
捕まってからが本番のやつもたくさんいるだろう 357の続きです。本編にあたるような筋になるかは分からないですが、
次の書き手さんの準備ができるまで、だらだら書いてみようと思います。
歩を括りつけたバイクが矯正センターに向けて走り出した頃、
森下玲子はちょうどセンターに到着したところであった。弱冠23歳、
国家公務員一種試験に合格してすぐ法務省に採用され本省勤務の
傍ら研修を受けること約一年、四月からはこの被虐性愛者馴致セン
ターのセンター長を命ずる旨の内示を受け、事前に引継を受けようと
本省からこのセンターにやってきたところだった。このように採用後間
もないキャリア組をいきなり地方施設の長に任ずるような人事慣行は、
世間からは若様研修などと揶揄されることもあったが、玲子自身はそうは
考えていない。これから国家を動かしていく人間として、まず現場を見て
おくことは必要不可欠であると本省でも訓じられていたし、玲子自身も
そう考えている。 玲子がセンター入口の受付で名乗ると間もなく、現センター長の
初老の男が慌てた様子で出迎えに現れた。彼は地元採用の役人であって、
間もなく定年を迎えるのである。応接室に招き入れられた玲子は、新法施行
によりこの施設が設けられて後二年、新規施設の運営に自らがいかに努力
してきたかということと、かかる施設を法務行政の中核を担っていく官僚に委
ねることは非常に名誉なことであるといった現センター長の長広舌を聞かされ
ることになった。
早速実務の引継を、と玲子が促そうとすると、現センター長は気配を察した
のか、このように話し始めた。
「このセンターには変態どもの二年生が51人、一年生が53人収容されて
おるわけですが、新年度の新規収容も約50名程度になるだろうという検査結果
の報告が厚生局から届いております。全く、こうした奴らは毎年同じくらいの数で
発見されるようで」
この施設に入っているのは「性犯罪志向を持つ者の保護と矯正に関する法律」
第6条第1項に定める要保護者なのだが、現センター長は眉を顰めながら「変態ども」
と表現した。同法施行規則によれば、施設に収容されるのは最低4年間とされているから、
現在センターには法施行後2年次の間に収容された要保護者が収容されているのである。
それを彼は一年生、二年生と言ったのだ。
この法律により収容保護を受けるのは被虐性愛者だけであるが、去勢処分の予備軍となる
その他の性犯罪志向を持つ者も法施行後毎年同じくらいの数が発見されているという統計を
既に玲子は見ており、これでは運よく法施行前に高校を卒業してしまった男たちの中にも
同様の割合で異常者が含まれているのは間違いないことと思われ、玲子は個人的には成人
にも一斉に検査を行うべきではないかと考えていたが、立法時の与党の法制審議会では、
これはどうしても通らなかったそうである。政治家たち自身にも、異常性向を持つ者が一定の
割合で含まれていることが覗えた。
「奴らに対する躾は技官が慣れていますから、センター長といっても特別な技術は
必要ないのです。特に言うことを聞かないような奴がいれば、お灸をすえてやるような
配慮は必要でしょうが」現センター長はここで思い出したように次のように言った。
「そうだ。4月1日収容予定の変態が一人逃げ出したそうで、先ほど捕獲したという
連絡がありました。もうここに着くころです。事前収容の嘆願書はこいつの両親から
届けられておりまして、裁判所への収容許可の手続きも終わっています」
先ほど捕獲された佐藤歩は、本来なら4月になるのを待って収容されるはずである。
しかし、それ以前に統制不可能な行動があれば、その者の監護者(通常両親である)の
申し出によりセンターは急迫保護を行うことができ、それには地方裁判所の許可が必要
なことから、彼はその一連の手続が既に完了していることを玲子に引き継いだのである。
そこへ事務員が、捕獲班が帰還したとの知らせを持ってきた。
「ちょうどいい。この管内ではおとなしく収容されなかったなどという例は今まで
無かったので、初めての事前収容ということになります。もう何日もせずにあなたの
監理下に置かれる奴ですからね。収容に立ち会われてはいかがですか」
現センター長にこう促され、玲子はセンターの裏口へ案内された。研修でいくら実態
を教えられたとはいえ、保護を要する異常者を目にするのは初めてのこととなる。
表情にこそ出さなかったが、玲子の胸は高鳴った。
裏口にはバイク2台が乗り付けられており、そのうちの1台に括りつけられた肉塊が、
今しも捕縄を解かれて降ろされるところだった。泥と血に塗れた男の身体は、一瞬玲子
には肉塊としか見えなかった。
捕獲班の一人がセンター長に敬礼し「佐藤歩の捕獲に成功し、ただいま帰投しました」と報告した。
「ご苦労様。こちらが4月からセンター長になる方だからね。変態というのがどういうものか
初めにお目にかけようと思ってね」と現センター長が言うと、捕獲班の二人は玲子に向き直
って敬礼した。玲子はこのように言った。
「まだ慣れませんが、これからよろしくお願いしますね。この要保護者は凶暴ではないのですか」
捕獲班の一人が応じて「このセンターに送られてくるのは内心虐められたいと思っているような
種類の変態ですから、基本的に凶暴ではありません。しかし、馴致前には発作的に抵抗しようと
する者もおりますからお気を付け下さい。あ、そのために手錠足錠は外さないでおきますから
ご心配には及びませんが」
ようやく捕縄が解かれ、歩の身体がどさりとバイクの横に転げ落ちた。微かに
「ううーん」という呻き声がしたところをみると、今まで失神していたのが、意識が戻ったらしい。
歩は気がつくと、まず黄色いバイクの車体を見た。その横に居並ぶ人々の脚が見える。
先ほど自分を捉えた女二人の制服のブーツ、初老の男、その横に、若い女のごくすんなりと
した黒のスラックス。
腕は背中にまわしてガッチリ拘束されており、全く動かすことができない。足は繋がれて
いるらしく、立ち上がろうとしても鎖の金属音が鳴るだけでうまくいかない。そこを捕獲班の
女に腕を取られ、むりやり起立させられる。立たされて初めて、歩の目にスラックスの女の
意外なほどの美貌が飛び込んできた。「歩け」捕獲班に促されて歩は進んだ。鎖のせいで
歩幅は自由が効かない。
センター裏口を入るとすぐに、タイル敷きの洗い場があった。その前まで来ると、
捕獲班の女がブーツを高々と掲げ、歩の肩口をドンと突き飛ばした。手足の自由が
効かず、彼はあっけなくタイルの上に倒れこむ。彼女らは蛇口をひねって水を出すと、
床掃除用のデッキブラシで歩の身体を洗いはじめた。傷もあちこちにあるのに堅い
ブラシで擦られるものだから、歩は思わず叫び声を上げる。たちまちブーツの靴底が
彼の唇を抑えつけ、あとは声にもならない。ひとしきり洗浄が終わると、今度はモップ
で水気を拭き取られる。
玲子は目の前の要保護者が、汚れを落とされていくに従い、彼女が思い描いていた
ような凶悪な、または醜悪な外貌に反し、彼女とそれほど歳も違わない、ごく普通の少年
の姿を持つことに驚いていた。このような少年なら彼女の大学時代、高校時代を問わず、
まわりにいくらでもいたし、むしろ平均から見れば美しい少年と言えるのではないか。
そのような少年が、法に基づく国家の矯正を必要とするような異常な欲望を内心に秘めて
いたというのだろうか。
モップ掛けも終わると、彼はまた立たされて、廊下を歩かされる。収容室と表示された
ガランとした部屋に入ると、再び突き飛ばされ、床に倒れた。倒れたところをブーツで突き
転がされ、仰向けになったところを踏まれて固定される。
玲子が思わず「あ、そんなに手荒にしなくても」と声を出すと、捕獲班の一人がこともなげ
に言った。「センター長、こいつらは乱暴にされるのが嬉しいんですよ。こいつらを手荒く
扱ってやるのはいわば保護の一環で、この施設の目的に資するってもんです」
まだ着任していないのに長と呼ばれた玲子は思わず言を失ったが、歩もこう言われて、
烙印を押されて以来彼の内心を苛んできた自問を思い出していた。国は歩が被虐性愛者
だという。確かに、彼が今まで心を寄せてきた少女はみな気の強い、例えば西野智美の
ような少女ばかりであった。しかし、彼自身、彼女らによる虐待を望んでいたのかどうか。
彼が智美のことを思い浮かべながら自慰に耽る時、彼の想像の中の彼女は、彼に対して
暴力的だっただろうか。 歩には分からないのである。はっきりと虐待を受けたいなどと考えたことはない。しかし、
智美がもし彼に平手打ちでも食らわせようというなら、進んで頬を差し出してみたいという
気持ちも否定できないのだ。結局、歩の異常な欲望を、国が行う精緻な検査が、まだその
欲望が成熟しきる前に探し当てたということだろうか。
歩の鳩尾の辺りを踏みつけていた捕獲班の女は、その足を除けると言葉を続けた。
「こうすればすぐに分かるんですよ。こいつらがいかに正常人を装っていても、たちまち
変態野郎の本性をさらけ出すっていうのが」こう言って彼女は、ブーツの踵を歩の股間に
押しつけた。そうして彼女は爪先を左右に振りながら、さらにきつく踵を押しつける。歩の
剥き出しのペニスは、その踵に無残に踏みにじられている。痛いので歩は腰を引こうと
するが、そうするとますますブーツの圧力が加えられる。最後に、ほとんど蹴るといっても
いいような邪険さで彼のペニスを踏みつぶすと、ようやく彼女は足を上げた。
すると、先ほどまで縮こまっていた彼のペニスが、息づくように勃起し始めているではないか。
皮被りのペニスの先端からは亀頭も顔をのぞかせている。しかも、彼のペニスからは分泌液が
滲み出て、今離されたブーツの踵との間に糸を引いた。
「ほら、もう本性を出した。こいつ、自分が異常だということが分かってて逃げ出そうとしたん
だから、相当な悪ですよ。おとなしい顔をしてるからといって油断するととんでもないことになります」
歩は長い間の自問の結果を簡単に明証されて、断崖を踏み外したような絶望感を感じている。
玲子はというと、やはり具体的な矯正は技官に任せておくのがよさそうだと考えていた。 そこへ、新たに職員が入ってきた。手に、長い柄の下に厚い金属板のようなものが付けられた
器具を下げている。いつかの焼き鏝のようにも見える。歩は、烙印を押された時の激痛を思い出
して、反射的に声を上げた。「やめて下さい。もう許してください。お願いします」無意識のうちに、
彼は玲子に向かって哀願していた。ここで彼を唯一まともに扱ってくれそうなのは、この美しい女
しかいないではないか。
しかし、玲子は立場上さらに歩を庇うわけにはいかないし、先ほどの「実験」を見せられて、そん
な気も失せかけていた。職員はもちろん彼のそんな声は歯牙にもかけず、金属板を歩の胸にぴ
たりと当てた。焼き鏝ではない。金属の冷たさを彼は感じた。と思う間もなく、職員は柄をグイと押
して、金属板を彼の胸に強く押しつけた。器具はガチャンと音をたてて役割を果たした。器具が除
かれた跡の歩の貧弱な胸板には、23001という番号が打刻されていた。 これはつまり、ナンバリングだったのだ。センターにいる間だけ必要な番号だから、
焼き入れする必要はない。だから、容易には落ちないインクでナンバリングする程度
で充分というわけだ。歩は蹴り転がされてうつ伏せにされると、背中にも同じ番号を
打刻された。数字の意味は、23年度収容の第1号保護者という意味だ。名誉な番号
ではないか。数日後にはセンター長となる森下玲子は、長となれば既収容者100余
名に加え、新規収容者50名を迎える施設の運営に忙殺されて、佐藤歩という目の前
の男の氏名など覚えようともしないだろうが、この第1号という番号は、嫌でも彼女の
心象に深く刻まれた。4月1日に法に従い早朝から出頭してきた模範的な要保護者は、
第1号の栄誉を既に奪われていることに落胆するかもしれない。
玲子はその後、いくつかのまことに事務的な引継を受けた後、本省へ戻った。 すごいいいです。
これだけいいといっぱいリクエストくると思いますけど、作者さんのやりたいようにやってください 378の続き
本省に戻ってからの玲子は、勉強のため各種の解説書に首っ引きだった。法務行政全般に
関して必要な知識を習得している彼女ではあったが、矯正センター長に任ぜられる以上は、
被虐性愛者の保護と矯正の制度について、さらに深く知っておく必要があった。そもそも、被虐
性愛というのはどういうものであるかといったところから。最新の精神医学、性科学の分野の研
究においては、こうした性的志向は「治療」が望めない生得的体質であると見る説が多数派と
なっており、新法の考え方もこれに立脚している。
法の主目的が異常性愛者から女性を守ることであり、制度的に事前検査と去勢処分を主柱と
しているにも拘らず、被虐性愛者のみは特段去勢もせず、わざわざ国費をかけて保護してやる
という立法主旨は、素人にはなかなか理解しづらいところだ。ここは面倒だから、直接条文を引
いてみよう。
「第4条 国は被虐性愛者(第2条第1項に定める性向検査を受け、被虐性愛の性向を有すると
認定された者をいう。以下同じ)を政令の定めるところにより保護し、矯正を行うことによって、当
該各人の被虐性向が公共の福祉に資する性向に昇華するよう努めなければならない。」 これはつまり、法が他の異常性愛と異なり、被虐性愛者を、「仕込みようによっては使える存在」
とみなしていることを示す。被虐性愛者は、一般公衆からすれば気味の悪いものではあるが、彼が
それこそ身を挺して尽くそうとしている女性が、もし公共の福祉に資する事柄を彼に命ずるとすれば、
社会は彼を利用できたことになるのである。だから、彼らの被虐愛好、女性崇拝の性向は高揚される
べきであって、あとはそれが正しい方向に発揮されるように導く必要があるのみだ。そのために、法は
一般の異常性愛者の処分とは別に、被虐性愛者の保護という規定を設けているのである。
問題は、どのように彼らを利用するかだが、4年間の施設収容保護の後の彼らの処遇について、
現在法の規定は存在しない。このままでは収容期限を過ぎれば彼らはまた無秩序に野に放たれて
しまうことになる。野党は新法施行後2年経つのにこれを定めていないのは不作為責任を免れない
と政府を批判しているが、国会での法務大臣答弁によれば、今は矯正の状況を見極めているところ
であり、その後の処遇については早急に立法化する用意があるとのことだ。
さて、4月1日、一般には進学や就職で希望にあふれる日。高校3年生の時に被虐性愛者の認定を
受けた者にとっては、何があろうと矯正センターに出頭しなければならない日であった。法が施行され
てからというもの、各地のセンターに向かう途上には、4月1日には野次馬が絶えないということが恒例
となった。額に烙印を捺された者は、羞恥のため学校に行く以外は外出をほとんどしないものであるが、
この日ばかりは次々とセンターに集まってくる。これを見物しようという野次馬である。「変態野郎、くた
ばれ」などという野次をかける者もいる。そのような中を要保護者は出頭しなければならない。卒業生が
出頭しないなどという事態になれば国に睨まれるから、各高校は卒業生がきちんと出頭するように神
経を尖らせているし、出頭させる義務は一義的には3月31日までの監護者、つまり主として両親にある
から、皆説得されて続々とセンターにやってくる。中には親に車でむりやり連れて来られ、センターの前
で棄てられる者もいる。それでも部屋に籠って出てこないという者はたまに見られるが、佐藤歩のように
脱走を試みる者はまずいないといってよかった。 第一、4月になってしまえば彼らの監護権は既にセンターに移っており、それは単なる監護権ではなく
全人格にわたる保護であるから、彼らの行為は禁治産者どころではなく、すべて完全に法的意味を
失っており、脱走したところでたいしたことはできない。物の売買も、民間施設の利用も、何もできない
のである。しようとしても、彼らの額の烙印が市民の法益を保護する。つまり、額を見せて下さいとさえ
言えば、市民は既に法的能力の無い要保護者に騙される心配はないのである。それどころか、市民は
すぐに警察に通報するだろう。しないにしても、一般市民はセンターの保護を受けようとしない要保護
者にどのようなリンチを加えることも法律的に可能だった。なにしろ、要保護者は何らの法的権利の主
体にもなり得ないのだから。そのような中を逃げようとする者など、どれだけいるだろうか。結局彼らは
18歳の春を野次馬の視線に晒しながらセンターに向かうしか道は無いのである。 もし公共の福祉に資する事柄を彼に命ずるとすれば、
社会は彼を利用できたことになるのである。
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ぐっと来ました。 385の続きです。
通用門から出頭者がぽつぽつと入り始めている中、矯正センターの正門が開けられ、そこに
黒塗りのリムジンが乗り込んできた。いよいよセンター長となった森下玲子の初出勤である。
センターの職員が出迎える中、玲子は正面車寄せに降り立った。普段地味な格好をしている
玲子だが、今日ばかりはそれなりに華やかな服装をしていた。職員たちは、これまでとは全く違う
美しく聡明そうな上司を持ったことを喜んで迎えた。
センター長室に落ち着いた玲子のもとを、事務員が訪れた。「ただいま予定者の半数は既に出頭
しております。まずは職員が講堂に集まっておりますので、訓示をお願いします」
早速玲子は訓示を行った。このセンターで行われる矯正は、常に公共の福祉を目指したもの
でなければならず、被虐性愛者を有用ならしめるという国家的使命は、新法の施行を受けて、
まさに職員全員の双肩にかかっているのであるという訓示である。これまで、前センター長の、
ただ、変態は懲らしめなきゃならんというしょぼくれた訓示を聞き慣れていた職員にとって、玲子
の訓示は感動的であった。
壇上から見下ろす職員は、事務員や警備員には男性も多いが、やはり矯正を行う技官らは女性
である必要があるため、全体的には8割方が女性職員である。玲子は、やはり女性に対する欲望
が歪んでいる異常者たちを助けてやるのは、自分たち女性の使命なのだろうなと感じている。
続いて、出頭者たちの受付状況の視察である。出頭者は窓口で郵送されてきた出頭通知書
を差し出す。通知書には私物は一切持たずに出頭することと記されているから、彼らは荷物を
持っていない。窓口での本人確認が終わると、その場で衣服を全部脱いでダストシュートに入れ
るように命じられる。全裸になった彼らはシャワー室に入れられ、消毒液と浄水を交互に浴びせ
られる。まず確保されなければならないのは職員の労働安全衛生であったからだ。消毒の終
わった者は収容室に入れられ、次々とナンバリングを打たれていく。
玲子はふと思い出して傍らの事務員に、「事前収容した1号はどうしていますか」と尋ねた。
「あんなことをしでかした奴ですからね、捕獲の翌日には矯正官が相当懲戒をしたようですよ。
その後は房に閉じ込めてありますが。本日収容の連中を入れる房と同じです。この施設は全部
独居房ですから、一人先に入ってたって何の問題もありません」
というので、玲子は独居房の見学を兼ねて、1号の様子を見物することにした。警備員が23001
と記された扉を開けた。中は一畳もない狭い部屋である。その中に文机があり便所もあるのだから、
寝るのもやっとという広さである。しかし、施設自体は新しく清潔である。中にいた23001号が驚い
た眼で玲子を眺めた。彼の身体の傷はまだ癒えないとはいえ、出血は止まっている。彼の眼は、
装いを変えてさらに美貌を輝かせて戻ってきた優しい人を迎える喜色に輝いたようである。なにしろ、
捕獲された日、彼を庇うようなことを言ってくれたのはこの人しかいなかったのだから。捕獲の次の
日、懲戒と称して大柄な女性からさまざまに痛めつけられて、あとは狭い部屋に放っておかれた彼
にとっては、玲子は救い主のように見えたのである。玲子は、この異常者と喋ってみることにした。
着任した以上、要保護者の扱いも堂々とできるようになっておかないと、と考えたのだ。 「どう、少しは逃げたりしたことを反省してるの?」
「...はい。だからもうあまり酷い目に遭わせないでください。お願いします」
「それはお前のこれからの心掛け次第だと思うけど」
「どうすればいいんですか。僕はなんでこんな所に入れられなきゃいけないのか、全く分から
ないんです。どうしたら許してもらえるんですか」
そう言って1号はいきなり彼女の膝に抱きつこうとした。玲子は驚いたが、警備員がすかさず
鞭を取り出し、1号の背をしたたかに打ちつけた。玩具のような鞭ではない。もう少し強く叩けば、
また彼の皮膚は破れて出血したことだろう。1号はググっというくぐもった声を上げて丸くなり、
動かない。
警備員が言った。「無礼者。この方は本日からここのセンター長だ。房を見に来ていただけるだけ
でも有難いのに、乱暴に及ぼうとするとは何事だ」
1号は、ただ窮状を訴えようとしただけなのに乱暴と言われるとはと理不尽に思ったが、なにしろ
背中の激痛がひどくて声も出せない。玲子は努めて冷静を装いながら言った。
「大丈夫よ。触ろうとするのにも上半身に来ないでいきなり脚を狙ってくるなんてところはさすがに
異常者らしいけど、なかなか面白い子じゃない。なんでこんな所に入れられるのかって言ったわね。
その意味を私たち職員は、この子たちの身体に覚えこませなきゃならないのよ」
本日の訓示に通じる内容であるから、警備員は畏まっている。
今だ!400ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (´´
∧∧ ) (´⌒(´
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
ビシッ / ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ̄\( 人____)
, ┤ ト|ミ/ ー◎-◎-)
| \_/ ヽ (_ _) )
| __( ̄ |∴ノ 3 ノ
| __)_ノ ヽ ノ
ヽ___) ノ )) ヽ.
いつものパターン。ネタ尽きなのかどっかのパクリで先が無いから進展無し。
諦めろ。 395からの続きです。抜きどころというのは無かったりします。
結局、今年度の出頭予定者は出頭期限の午後12時を超えて3時になってようやく全員の出頭が
確認された。ぐずぐずしている者はいたにせよ、少なくとも23001号のような不届者はこの管内には
いなかったということだ。
早速センター長は閲覧式の準備を命じた。たちまち収容2年生、3年生が講堂に集められる。何年生
といえども、彼らはセンター内では一切衣服の着用を認められていないので、皆全裸である。頭髪が
丸刈りなのは、衛生上の管理のし易さからだろう。このような姿の者たちが集団統制されているのを見
ると、同じ人間とは思えない。彼らは訓練されていて、3年生が前に、その後ろに2年生が、1センチも
誤差が無いのではないかと思われるくらい整然とした列で並び、センター長の登檀を土下座の礼をして
待っている。矯正官が見回って、少しでも姿勢の悪い者を見つけると、蹴飛ばしたりしている。例え急所
を蹴飛ばされたとしても、このような場で声を上げたりはしない程度には彼らは訓練されている。
その後ろには、今日出頭したばかりの1年生たちが控えている。一応正座しているが、並びが
バラバラでお辞儀の仕方もなっていないのは、仕方が無いだろう。まだ頭髪も刈られていないのが
いかにも新入らしい。ややあって、センター長が登壇した。
玲子は壇上に上がると、150人になんなんとする男たちが全裸で土下座をしているのを見下ろして
不思議な感覚を味わっていた。後ろの1年生はともかくとして、目の前の3年生などは、本気で彼女を
拝んでいるとしか思えない。彼らの背はそれぞれに、鞭跡や何らかの傷で彩られている。特に鞭跡の
多いのは、失敗ばかりしている者なのだろうか、それとも特別に矯正官の寵愛でも受けている者なの
だろうか。
「顔を上げなさい」壇上から玲子が命じた。訓練を受けた者は寸時の狂いもなく一斉に、1年生たち
はバラバラと頭を上げた。見渡して玲子は独特の感慨に襲われた。色が白いのもいれば黒いのも
いる。痩せている者もいれば太っている者もいる。容貌の秀でた者もいればそうでない者もいる。額
の烙印さえなければ、彼らが異常者であるということはなかなか見抜けないはずだ。逆に言えば、
新規立法がなければ、これだけの正常人の皮を纏った異常者が街を徘徊することになっていたのだ。
かすかに戦慄を覚えながら玲子は檀を降りると、個々の収容者の前を歩きはじめた。この式は単に
センター長が収容者を閲覧するために全収容者が集められたというものに過ぎないから、訓話など
というものは無い。玲子の後ろには警護と説明を兼ねて、矯正官と護衛官が付き従っている。玲子
は怖れることなく、全ての収容者の間を親しく通り抜けて、詳細な観察を行った。 収容者たちは玲子を見ようと首を動かすことなど許されなかったが、それでもその美しい姿はちら
ちらと目に入る。辛い収容生活ではあったが、センター長が今までのような初老の男でなく、このよ
うな美しく才気溢れる女性に替わったということは、彼らに内心の喜びを与えていた。
玲子は身体中明らかに鞭跡が他の者より多い3年生を発見して、彼をつくづくと眺めた。精悍な顔
つきで、とても被虐性愛者であるとは思えない。玲子は話しかけてみた。
「お前は鞭をたくさん受けているようだね。そんなに失敗ばっかりするの?」
彼は軍隊調の、思い切り大きな声でこう答えた。
「はい!自分は顔つきが生意気だというので先生方からたくさん鞭をいただいております。このような
顔つきで大変申し訳なく思っております!」
やはり、何となく叩いてみたくさせる者というのはいるらしい。矯正官たちも、特段の差別をしている
つもりは無くても、それぞれの矯正官が少しずつ多めの懲戒をする結果、鞭跡の数にこれだけの
差が生じるらしかった。
だんだんに後ろの列に玲子は進んで、1年生を見ることとなった。彼らはきょろきょろとして落ち
着きが無い。明らかに玲子を凝視し続けている者もいる。その者の前に行ってみると、ペニスを勃起
させている。収容初日にそんな気分になれるものなのか。玲子は呆れながら、少し試してみようと思
って傍らの技官に、ちょっと鞭を貸して、と申し出た。鞭を借りると、玲子はその収容者に「頭を床に付
けなさい」と命じた。彼が再び不慣れな土下座の姿勢を取ると、玲子はその頭を踏みつけて「式の最
中に何を考えているの」と言いながら、背中に斜めに一条の鞭を入れた。
男性ですけど浅田舞にそっくりだといわれていますよ。 http://stat001.ameba.jp/user_images/20100321/15/unokanda/af/06/j/o0480085410460598762.jpg
俺の願望はうのタソに「貧乏くさっ」「貧相」「あんたの月給より高い靴なんだよ」
など格差(階級)差別まるだしの言葉責めされながら、そのお高いヒールでグリグリされたいな
あのギラついた強欲ドヤ顔を20cmの距離で香水の匂いプンプンさせながらにらまれたら
あの顔だけで射精しちゃうよ
ほかにも「貧乏人なんだからパチンコしなさい」「あんたの奥さん不細工だよね」
411の続きです。
グァッという声が講堂に響き渡った。上級生なら例え鞭で打たれたとて式典中に叫び声を上げるなど
ということは必死で堪えるところだが、1年生ならではの劇的な効果となった。もう一度頭を上げさせて
みる。ペニスを観察すると、勃起が萎えるどころか、亀頭を濡らしている。
「これは完全に変態ね」玲子が鞭を返しつつ技官に話しかけると、「こんなくだらない奴はセンター長の
お手を煩わさなくとも我々が矯正しますので」と答えられた。長たるもののお遊びはこの程度にすべき
だろう。玲子は「よろしくお願いしますね」と答えた。しかし、上級生たちの中で、玲子に鞭打たれた1年
生を、羨ましく思わない者はいないのだった。それが被虐性愛者矯正センターの収容者というものであ
る。
その後しばらくは、玲子は新任の長として多忙だったが、その間に、収容者からの「贈り物」が届けら
れるようになった。収容者には普段、文房具など私的に使用する物は一切支給されていないのであるが、
たまに欲しいという者がいれば、事務員が官品のお古を呉れてやることもあった。そして彼らは切れ端の
紙にちびた鉛筆で、センター長への思いを綴り始めたのである。畏れ多いので直接にセンター長あての
手紙などは書けない。しかし、センター長を讃える詩作の類なら、と試みるものらしい。もっとも、まともに
韻を踏んだ詩など無いし、散文詩として見てもあまりに語彙が貧弱で教養の感じられないものばかりな
ので、玲子はまともに読む気はなかったが、事務員が由ありげに「またまたセンター長様への御文でご
ざいますぅ」などとふざけて持ってくる紙片に、それなりに収容者の情念が籠っていることは確かだった。 そのうちに、チラシ紙の類を巧みに編み込んで作った飾りを贈る者も現れた。こんな手間のかかる
工作をするからには、一日のうちほとんど講話と訓練とで費やされる彼らの僅かな自由時間のほとん
どをその作業に没頭しているのに違いない。玲子は、よくもこんなに手間をかけて、と一瞥するが、特
に美的感興を惹き起すというものでもないので、あとは棄てるでもなく置いておくでもなく、放っておくの
である。こうして、センター長室には収容者たちの無言の情念が積み重なっていったのである。 半年ほど経って、例によって収容者から届いた文のうちに、ひとつだけ、きちんとした手紙の形式で、
センター長様と宛名した一通があって、玲子の目を引いた。
「センターに来る時は、余計な手間を取らせてしまって、ごめんなさい。今では先生方からいろいろ教
えていただいて、僕がここに入らなければ何をしでかしていたか分からない変態であることが理解でき
ました。センター長様にもお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。」云々。職員が記したら
しい朱書きで「23001号房で発見押収」とあるから1年生が書いたものだ。まだ文房具を手に入れる要
領など知らぬ1年生からこんな文が届くのも珍しいが、23年度の第1号といえば、例の事前収容された
者であるはず。収容者の分際で施設の長に直接手紙を寄越すなどは無礼千万だが、収容にさえ手古
摺った者が半年でここまで矯正されるものなのか。 上級生たちの馴致の具合を見るにつけても、矯正センターが本来の役目を充分に発揮していることは
疑いようもない。もっとも、そもそも検査によって素質があると見込まれた者だけがここに収容されている
のであるから、成果が出るのは当然ともいえるのであるが。目下、センター長である玲子が気にかけて
いるのは、矯正官たちの働きによって立派に矯正されつつある収容者たちの用途が、未だに決まってい
ないことであった。現下の政権は連立与党により成り立つ脆弱なものであり補正予算案が通るのかを巡
って政局となっている有様であるから、矯正終了後の被虐性愛者をどう扱うかといった大きな法案がすぐ
にも審議されそうな見込みは無い。官僚としての玲子の焦慮は日々深まっていたのである。政治家たち
を動かすには、きちんと矯正された収容者が、いかに役立つものであるかということを示すテストケース
が必要と思われた。 424の続きです。
全国にある矯正センターで、そのような試みがなされた例は無いようである。前任者の定年間近の男の
ことを考えてみても、国家施策としての収容者の利用ということをきちんと考えている施設長がどれだけ
いるかもあやしいところであった。玲子は思いつくところがあって、大学の同期生で今は外務官僚となって
いる友人に電話をしてみようと考えていた。 ところで、人間にはなぜ人権というものが認められるのか、考え方はいろいろあるのだが、日本国憲法
は明らかに天賦人権説を採っている。つまり、人間は生まれながらに天から与えられた基本的人権を
持っているというのである。これが実証法的でない、明らかなイデオロギーであることは確かであるが。
もっとも、矯正センターは収容者の性向に合わせた保護を行っているのだから、基本的人権を侵してい
るなどということはないのはもちろんのことである。ただし、基本的人権というものが普遍的に存在すると
観ぜられるようになったのは、たかだかここ百数十年のことということは知っておかなければなるまい。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています