「…それとも、乱暴される方がお好きなのかしら?」美女が耳元で囁く。
暴れる心配はないと判断した美女が拘束を解き、男のおなかに両手を置いた。
小柄な男は大柄な美女に抱きつかれた形に見える。
「力ずくで女に支配されたい、てマゾもいるよね…私にはよく判らないシュミだけど。」クスクスと美女は笑った。
「大怪我しない程度にボコボコにして、キュッと絞めてあげるの。痛がってるのにビンビン。なんだか可愛いわ…身体の上に乗ってあげるとすぐ逝ったりしてね。」
ウフフ、と美女が笑う。
「タマタマを転がしてやるのも面白いよ?最初は優しく、だんだん強く…続けるとクセになっちゃうらしい。死んじゃうこともあるのに、脚で踏む潰されながら忠誠を誓ったりするわ。」少女が笑う。
それは楽しそうですね!今度やってみます!と美女が顔を輝かせる。
「ああ!お願いします!帰して、帰してください!」男が苦悶の声をあげる。
「あら、本当にいいの?」少女はクスッと笑った。
「このまま預かってあげるけど?…君の勃起を確認するだけでもしょっぴけるけどね。」
クスクスと少女と美女は笑った。
「…ボクはマゾじゃありません…。」
男は俯きながら呟くように言った。
「…ふーん。」少女の口元が嘲笑っている。
「…いいわ。帰してあげる。困ったことがあればこちらに連絡しなさい。」
少女はそう言って名刺を渡した。
被虐嗜好男性保護管轄、その連絡先と、少女先輩の名前が入っていた。
「ご協力、ありがとうございました。」
二人の婦警が敬礼をする。
あまりにあっさりした対応に戸惑いながら男は頭を下げて応え、家路へと着いた。