クララ・フォン・コトヴィック畜人牧場】



宇宙帝国イースの首都星カルーの地下深くにある『クララ・フォン・コトヴィック畜人牧場』。
ここは、イース有数の名門大貴族であるクララ・フォン・コトヴィック公爵によって建てられ、
公爵所有のヤプーのみを収容し、公爵が日常で使用する様々な種類のヤプーを、
公爵に代わって飼育・調教している公爵専用の牧場である。

この牧場で飼育されているヤプーには、公爵が土着畜人市場(ジャップマーケット)
で競り落としたり、公爵自身が土着畜人狩猟(ジャップハンティング)によって捕獲してきた
邪蛮諸島産の土着ヤプーが多数飼育されている。


施設内は主に、調教師の待機宿泊所と各種調教訓練場に加え、
ヤプーにとっては神であり崇拝の対象である公爵への礼拝堂、
そして、肉便器(セッチン)候補畜、舌人形(カニリンガ)候補畜、唇人形(ぺニリンガ)候補畜、
畜力車(プクーター)候補畜、また乳畜飼育用に割り当てられた5箇所の飼育区画で構成されている。

各飼育区画内には、セッチン約千匹、カニリンガ約千匹、ぺニリンガ約千匹、プクーター約千匹、
合計約1万匹程の各候補畜たちが、また、乳畜にいたっては約100万匹と、
合計101万匹を超えるヤプー、が畜舎と呼ばれる飼育用の建物内に収容されている。

命令に従わない、相手かまわず吼え回って威嚇する、首輪を嫌がり取り外そうとする等々、
ここに収容されて来る土着ヤプーは、邪蛮諸島から捕獲されて来て日が浅いため、
どれも家畜人として問題のある未調教の土着ヤプーばかりであるが、
ここからは、そんな反抗的な土着ヤプーが、熟練調教師たちの馴致によって、
いかに従順で便利な家畜らしいヤプーに調教されていくのかという過程を、
それぞれの畜舎で飼われている数匹の土着ヤプーたちに焦点を当てて観てみよう。