それまで相手の言葉を遮ってまで騒ぎ続けていた優美子が突然黙り込み、静かになった。
見ると、優美子は苦しそうな表情を浮かべて、自身に嵌められている首輪を両手で必死に掴んでいる。
呼吸が出来ていない。


 「ほら・・だから言ったでしょ・・」

苦しむ優美子をみながら、M92号は残念そうに呟いた。

 「・・・・・・・ブハッあ!!!はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

M92号の感想の直後に優美子は呼吸を再開した。
顔が真っ赤になり、肩で息をしながら驚きと恐怖に震えているのが解る。

 「いい、99号?ここでは大声で騒いではいけないの。
  もし騒いだら、そうやって首輪の窒息機能が作動して息が出来なくなるのよ」

と、M92号は優美子に窒息の原因を解説した。
それに対して優美子は僅かに一回頷き、その後は一転して静かになった。
それを見たM92号は話を続ける。