前スレオマカムーンの◆moon1/Nkx2氏に触発されて月野信吾君をコスプレさせててみました。
我ながら前振り長すぎ。

「ラブリーーー!」
帝都の一画、巨大な電波塔に程近い公園の一角でこの世のものざる魑魅魍魎の断末魔が響いた。
眠ることを知らぬこの街ではあるが、その叫びを聞き届けたものは僅かに5人。
深夜と言うほどではないにしろ年頃の娘が出歩くには少々遅い時間ではあるが、
疎らには程遠い人通りの中で、彼女たちの姿とその行為に気づく者は皆無であった。

暗がりの中で、凛とした姿勢でロッドを構えていた少女が、突然、膝から崩れ落ちた。
同時に身に着けているマイクロミニのスカートが、白を基調としたものから鮮やかなコバルトブルーに変じ、
スーツの細部の意匠もやや簡素なものに変化した。
へたり込んだ彼女の肩に手を置いて、黒髪の少女が優しく微笑む。
「やったわね、うさぎ。」
もうひとり、茶色のくせっ毛をポニーテールにまとめた少女も、彼女の身を案じるように傍らに寄って来た。
「うさぎちゃん大丈夫かい?」
声を掛けられた方はへたり込んだまま、ただ一言だけつぶやいた。
「しんどいよぉ・・・・・・」

「逃亡の恐れは無いわ。完全に浄化出来たみたいね。」
青いショートヘアの少女がゴーグルを跳ね上げながら宣言すると、
それを受けて金の髪を赤いリボンでまとめた少女が言った。
「じゃあ長居は無用ね。うさぎちゃん立てる?」
「あ・・・うん・・・ちょっとつかれただけ。へーきへーき。ほら。」
セーラームーンはそう言って立ち上がるが足元はおぼつかない。
すかさず両脇からマーズとジュピターが肩を貸した。
「じゃ、帰るわよ。」
引き締まった声をセーラーヴィーナスが発すると、
セーラー戦士たちは摩天楼の谷間を西へ向かって駆け出した。