「意義あり」
検事のひとりが言った。
「検察側、何かご意見がありますか」
「はい。
聞くところによると、他国、男女が共に暮らす他国では、男尊女子であるが故に、
逆に、女性に仕えたい、女性から命令を受けたい、女性の奴隷にされたい、
という願望を持つ者がいるそうです。
それも上流階級の人間ほど、奴隷の身分に落ちたい、奴隷の身分に落ちて屈辱を味わいたい、
という嗜好を持つ者が多いそうです。
また、ふだん厳しい訓練を受けている軍人ほど、自分の肉体や精神を痛めつけて欲しいという願望を
持つ者が多いそうです。
もしアンドレイがそういう趣味の男であれば、性欲処理奴隷の扱いをしようが、
人間馬の扱いをしようが、すべて快楽となり、刑罰にはならないかと思います」