「ははは、エリート弁護士さんは法律のお勉強で忙しくて 恋愛の暇もなかったのですかな」
「法律に厳しい弁護士さんのことだ。婚約もせずに、単なる恋愛ぐらいでエッチをなさったりはしないさ」
「いや、結婚前の婚前交渉さえなさらないさ。結婚という契約締結前だからな」
「ははは、というようり男が相手にしないんじゃないか。
高学歴の弁護士さか相手だと」
「違いない、ははは」
結紀は黙って唇を噛み締めるしかなかった。
「しかし、法律一筋の清廉潔白な弁護士さんが、処女の裸身を晒して法廷に出れば、
反政府活動についても一時の気の迷いということで済まされ、大分減刑されますぞ」
「ただし、死刑や終身刑を免れる代わりに、
例えば『公開処女喪失刑』にかけられたりするかも知れませがね」
一同は、また大笑いした。
今度も結紀は唇を噛み締めるしかなかった。
確かにこの連中ならやりかねない、と結紀は思った。