【SM】架空の道具パート4【空想】
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 終わらせ方が強引ですが、内容は良かったです。 
 外伝とかは気長に待ちます。  最後まで感動しました、お疲れ様でした。 
 輪のある世界がシェアワールドになって欲しいな  >>390 
 お前が書けばいいじゃん。楽しみにしてるぜ。  まじか、二次okですか。 
 これは色々と期待したいですね。  ウヒャー、またこの流れかよ 
 イイ加減にしてくれよなって思うわ 
 ルールも守れん悪徳業者の居場所なんかここにないんだよ! 
 スミマセン、こんなのに貴重なレスが消化されると思うと悔しくて…  <396 
 悪徳業者のUHL貼るなバカたれ。 
 サッサと消えろ、クズ。  そういえばコンピュータウィルスじゃなくて生物界のウィルスをSMの道具に利用できないもんかな  >>402 
 時限式の自縛装置がウィルスにかかって思いもよらない展開とか、ちょっと科学が進んだ世界なら自我をハックされるとか・・・うーん。  漫画で、 
 ・香水の香りでウイルスが活性して媚薬効果になる 
 ・半永久的に潜伏して、いずれ香水なしでは生きられなくなる 
 てのがあった 
  
 効果や進行を抑えるのに定期的に薬の投与が必要で、言いなりにならざるを得ない… 
 とか悪の組織モノでありそうなんで、そこにエロを絡めればいけそう  >>404 
 ロックマンの悪役…たしかZXの兄妹のことだったと思うがそんな感じだったな 
 真の黒幕に捕まって改造されて中毒にされて逃げるに逃げられないっての  星の輝きは失われ、過疎化は進み、滅びの一途を辿らんであろう  いや、言わんとすることは分かる 
 つまり>>390みたいなバカのせいで作者はいなくなり過疎って次スレすら立たなくなるだろうって意味だろ  未完成でもでき次第順次投下の原作スタイルか、纏めて投下か…どうしたほうがいいですかね?  どちらでも良いと思うけど個人的には完成してか纏めて投下してくれたほうがありがたいかも  私は早く読みたいけど小出しももどかしいし難しいね。 
 でもとりあえず書きはじめたなら新作すぐでも読みたいお!  小出しは未完成で失踪とか起こりかねないけど 
 読む側としては長いのをいっぺんに読むのはそれはそれで労力がいるしね 
 全体の長さにもよるけど 
  
 自分の性格を鑑みてみればいいんでなかろうか  小出しは感想からのフィードバックが期待できるけど書いてる途中で路線変更できないし前編後編でまとめて投げることにした 
 まだたいした濡れ場もなく2万字…自己嫌悪になるな  >>416 
 楽しみだなあ 
 って2万字とかそんな一気投下できるのかな  2万字一気に投下は不可能じゃね? 
 制限に引っかかるだろうし  jpegのくせにhttpもなければカタカナでごまかすとかwwwww 
 引っかかる奴いるのか、コレwwwwwww  とりま一段落ついたら今日中に完成した範囲だけうpしておきます 
 私事でしばらく筆が止まるのでゆっくりまっていってね!!!  「乗るしかない、このビックウェーブに(このネタ自体旬じゃねぇ)」 
  
 ということで二次らせていただきました。 
 『輪』の中で個人的に最もテンション上がったシーンを真面目な顔して妄想して掘り下げてみましたが… 
 けっきょくのところSS初心者のたいしてエロもない二番煎じですけど、ジャマですかね? 
  
 ※>>378と>>380との間幕のお話を作ったつもりです。自分でもこんなにエロまで長くなるとは思ってなかった(逃げ)   類は友を呼ぶ、という言葉には科学的な裏付けがあるらしい。 
 私たちの専門ではないから具体的にどうなのかは知らないが、たしかに似た者同士や凸凹コンビは仲良くなりやすいのだという。 
 教授に私の関心が向き、あの人を尊敬するに至ったのも、どこか奥底の自分でも把握できないようなところで教授に親近感を覚えていたのかしら。 
  
 …何が私は言いたいのかというと、 
  
  
 ピンポーン 
 「アサっちぃ!サプライズで久しぶりにパートナーが遊びに来たわよ!」 
 「ッッッ!?------ッ!」 
  
 変態さにかけては肩を並べられそうなレベルの変人奇人が教授の周りにはたくさんいる、ということだ。 
  
  
  
 〜輪・外伝 - 人犬プロジェクト〜 
  
  
  
 「おぉ〜い!アタシだよアタシ!まさか居留守とかは止めてよねぇ!」 
 耳をつんざく音割れした大声がインターフォンのスピーカーから家中に響き渡り、来訪者を豪快に告げる。 
  
 だが、この外観だけは古めかしき洋館にはそれに対応する者などいない。ここにはモノしかないからだ。そして、私もその『モノの一つ』。 
 床に無造作に置かれた腕のない真っ黒な人形(ひとがた)。 
 うつぶせの姿勢で両胸と腹の三点で体を支え、頭と足がギリギリつきそうなくらいにギュウギュウに体を反らせている明らかにいびつな体制の彫像。 
  
 それは私のこと。 
  
 特殊という言葉でしか説明がつかない数々の技術を惜しげもなく使い、歪められたこの身体と、 
 また同様に特殊な技術で形成された繊維という名の一片の隙間もなく私を梱包し禁固の刑に処する監獄の二重の責めに苛まれ、 
 その哀れな姿を見せることと教授のアレに奉仕することだけを目的とするオブジェ。 
 …という惨めな倒錯に酔わされている私の視覚的な形が、まさにそれなのだ。  私の腕はどう見ても切り落とされているように見えるだが、実はまだ失われたわけではない。 
 空間を繋ぐ技術を開発した、教授--今となっては私の将来の旦那様になることが決定済みなのだが…--がその技術を使い、私の四肢を自由に操作・調節できるようにしてしまったのだ。 
  
 …自分の身体なのに人様の裁量一つでどうにでも変化させられてしまうようになったと一瞬でも再確認すると、私の常時しとどな秘部がさらにゴポリと露を潤わす。 
 そんな条件反射も教授の手によるもの。もうあの人の改造が加えられていない部位なんてヘソくらいしかないんじゃないかなぁとも思う。 
 牛に使うものじゃないかってくらいおっきい鼻輪とかつけられちゃってるし、寝てる間にいつのまにかラピアとかおっぱいとかクリにもピアスされちゃったわけだし… 
 快楽を呼び起こす神経をあちこちに移植されて、素肌で突風を受けるとそれだけで軽く達しちゃうくらい敏感な身体になっちゃってるし。特に喉なんて何回失神させられたか… 
 そんなようなわけで、私の腕は見た目切り離されているが、ちゃんと別室で大事に保管されていていつでも再結合できる状態にしてあることはあるのだ。 
 とはいっても、もう長いこと私の腕は肩から先まで全部が胴体から離れたままなのが少し心配なのだけれど。 
 …心配なことと言えばそういえば『おヘソもよく考えたら穴だよなぁ…』とか教授が言ってたような。 
 …ここまで性器化されたらさすがに怒るよ。それは私の守りたい一線だよ…臍を使ってエッチさせられたらさすがに看過できない。なんか、お母さんを穢された気分になりそうで。 
  
 見た目真っ黒な塊にしか見えないこのスーツも教授の作品の一つ。 
 教授自ら配合のレシピまで作った合金を用いて作られた、ドーナツかバウムクーヘンのように太い首輪を本体として起動する伸縮自在の繊維の塊。 
 それが私を外気から完全に遮断しているそれの実態だ。  パッと目にはただの置物にしか見えないが、首輪に取り付けられた『奴隷・櫻子』のプレートがそれが調度品ではなく辱めを受ける人間そのものであると見るものに伝えてしまう。 
 繊維は本体の首輪と同じくらいの固さを持ち、それがもたらす圧倒的な姿勢保持の力はこのような完全に無理がある体勢を何時間やらせたとしても一瞬の軋みくらいしか許さない。 
 事実、朝食の後にこの格好にさせられて、もう体感的に察するに昼のはずだが…私の身体は一回でも一ミリでもわずかにも動いた記憶がない。 
 せいぜいが快感に打ちふるえてピクリと全体が震えたくらいのことかな。 
 今の私に許されているのはただこの卑しく凄惨で醜い姿に仕立て上げられた自身をオカズに惰性のまま堕落し性欲に貪欲になるだけなのだ。 
 幸い、空間を超えて私の蜜壺には教授のナニが朝からずっと突っ込まれていて、こちらが締め付けて合図すれば思い出したように責め立てて絶頂させてくれていた。 
  
  
 「うーん?いないのかなぁ…あっ、キーがかかってないわね… 
 あーもー相変わらずこういうところはラフなんだから、もうアサっちってばそそっかしいの直ってないのね…どうせランチタイムが過ぎたら戻ってくるでしょ、中で待とうかな」 
  
 ゆえに、住民としてこの侵入者を止める人権は私には備わっていなかった。  「ふーん、前来た時よりきれいになってるのね。アサっちけっこうなリッチだし、メイドさんでも雇ったかな? 
 や、違うなぁ…プロに家事をやらせるなら、こんな目につくところにホコリがあるわけないわよね… 
 …そういえば、レディースのブーツがエントランスにあったっけ…なるほど…ふふ…アサっちってばアタシに報告もせずウェディング?いい根性してるじゃないの」 
 本当に独り言なのか、それとも居留守していると決めつけて当てつけのような発言をしているのか、この来訪者は立て板に水を流すように淀みなく感想を言葉にして放つ。 
 その口数の多さは、教授と同じ、本当に心底から頭の回転の速い人種が見せる特徴の一つだと私の学生時代の記憶が訴えていた。 
  
 声量がだんだんと大きくなるように感じる。まさか、こっちの部屋に近づいてる!? 
 ま、まずいよ!さっき教授を誘っちゃって精液を注がれたばっかりでかなり臭ってるのに! 
  
 「ここがベッドルームだったはず…まだ寝てるかッ!? 
 いないか。それにここリビングだった。あれー、アタシの記憶も当てにならない時もあるんだねー。 
 …おやおやー?これはまた…良い趣味したアイテムが転がしてあるじゃないのよ…こんなのどのショップの記憶にもないわね。アサっちのハンドメイドかな?」 
 教授と私の居間に飛び込んできた声の主が、私の身体に手を伸ばす。  全身隠されてて見えてるわけじゃないのに、極度の緊張で最大限に敏感になった残りの五感がその距離感を如実に伝えてきてしまう。 
 イヤ…ッ!触れないで…!触ったら、私が、私だって、知られちゃうから…! 
 「…暖かい?それに、震えてる……それに、このオブジェ…ちょっとアウトな臭いがするなぁ…ぁ!? 
 こ、これって首輪…だよね…うあぁ…まさか…!?」 
 全身を締め上げる繊維越しに圧力。訪問者の指が、オブジェであるはずの私の柔らかさを知る。 
 そんな…こんな姿はまだ誰にも見せられないと思ってたのに、こんな…まったくの他人に… 
 あぁ、この人は何を思ってるんだろう。 
 ただの置物だと思ってたそれは、実は人間の、いや奴隷の堕ちた姿…なんて… 
  
 ……あっ、いく… 
  
  
 「…Oh my Gosh…! 
 なぁーーーーによもぅーーーーーっ!ずるい!ズルすぎる!どうりで連絡がないと思ったらこんな抜け駆けをしてたのね!」 
 ムキーという金切声のような大声でわめき散らす音と、髪をワシャワシャと掻き乱す音と、地団駄を踏む振動がスーツを通じて伝わってくる。 
 …えっと…?何が突っ込み所かわからなくなってくるけど、とにかく反応が想像と違うような…? 
 「くっそぅ!アタシを置いてけぼりにしてこんな楽しそうなコトをしてるなんて!ズルい勝手ヒドい羨ましいーッ!」 
 - 
 --- 
 ----------  「あははは、櫻子くんの様子が急に変わったようだから急いで帰ってきたけど、まさか君が来てるとはねぇ。意外だったよ。 
 ねぇ、いつから日本に?あ、飲みもの出すよ」 
 「朝エアポートに着いたばっかだね。いろいろアサっちに聞きたいことがあって来たんだけど… 
 そんなことより、もっっっと気になることを見ちゃったわけだけどね。じゃあ、サイダーで」 
  
 訪問者の人…長い黒髪が目を引く外国人の女の人は、どうやら教授の知り合いだったらしい。 
 年齢はたぶん30代になっているかどうかってかんじ。雪のように白い肌を白衣をコートのように羽織って隠している。 
 その下はかなりの薄着でへそ出しのタンクトップに一瞬下着姿なのかと見間違えたくらいに裾が短いローライズのパンツ。…暑いと思ってるなら白衣着なきゃいいのに。 
 印象強いロングヘアーはよく見ると手入れを怠っているようだ。毛先がまとまらないボサボサの髪を強引にヘアゴムでまとめている。 
 全体的に奇抜な格好の人。そして、それを補って余りあるほどの顔立ちの良さと大きな胸は多分、自然な成長でこうなった自前のものっぽい。 
 私、どこかで彼女に会ったような気がする。でも外国の人に知り合いはいないし…うーん…思い出せないなぁ。 
  
 さっきから連呼してる『アサっち』とは教授を指している愛称みたいだ。あの人をそんな呼び方で呼べるこの人は、いったいどんな関係なのかな…? 
 向かい合わせに椅子に座って楽しげな顔を見せるその姿は旧知の仲でなければ見せられないそれっぽい。たぶん仲は良いんじゃないかとは思うけど。 
 そう思って疑問が尽きなくても、気管に通された空間リングが操作されないうちは声を発することすらできない、物理的に。 
 ボディランゲージをしようにも、腕はリングに切り取られ、寝室の生理食塩水の水槽の中だ。私にできる意思疎通は首を振ってイエスとノーを伝えることくらいしか残っていない。 
 それに、教授のリモコン操作で拘束スーツが首輪に全撤収され、 
 素っ裸に金属の首輪と空間リングをつけただけのこんなあられもないカッコの私が二人の楽しそうな会話に割って入るのは申し訳なかったし、恥ずかしかった。  「でさぁ、アサっち、あのコは何者なの?まさか『買った』なんて言わないわよね、ヨソならともかくこの国で」 
 …なんかとんでもなく物騒な言葉が聞こえてきた気がするんですけど!教授、マジでこの人何者なの!? 
  
 「…あぁ、彼女は櫻子くん。教え子だったんだけど、研究にいろいろ付き合ってもらううちに止め時がわからなくなっちゃってさ、こんなことになっちゃってね…」 
 「こんなこと?」 
 「えーとね、ここで住み込みで研究の手伝い…って言うか被験者をしてもらってたんだけどさ、 
 学生の櫻子くんに大っぴらにこんなこともできないし、表向きには研究のための海外留学に出かけてるってことにさせてもらっててね。 
 でも、なあなあであれこれ実験を試させてもらってるうちに留学だって言い訳できる期間の間で可逆を満たせなくなっちゃったんだ。 
 何をどう計算を間違えたかは…ま、見れば分かると思うよ。 
 …で、もうしょうがないし、僕たち肌も合うし、このまま結婚しようって話を朝出かける前にしたばっかりでさ」 
 「へぇー、ずいぶんシリアスな話だね。 
 …まったく、年貢の納め時ってアレだよ。何でもかんでもやろうとするから一つのプロジェクトに集中できてても大きなミスをしちゃうんだよ? 
 オールラウンドに何でもこなせるアサっちでもケアレスミスは出ちゃうんだから引き際は考えないとだし、不測の事態のために次善のプランも用意しておかないと。 
 というか結果論から言えば結婚するだけだからセーフな話かもしれないけど十分そのエピソードはモラル的にはグレーゾーンだよ? 
 …まぁその顔を見たらアサっちが後悔してないのはよくわかるけどね…」 
 女の人が部屋の隅に立つ私の方を見る。 
 その目は髪と同様に黒い。…どす黒い。吸い込まれそうな漆黒の目線の鎖が私の目を捉えて視線を逸らさせてもらえない。 
 「それに、あのコもエンジョイしてるようだし。…まぁどうせ、不本意な方が盛り上がるタイプなんだろうけど」 
  
  
 「…あ、そうだ」 
 女の人がふいに席を立ち、ゆっくりと一歩づつもったいぶるように私に近寄る。 
 背格好は少し前までの私とよく似ている。だが、彼女はすさまじく高いヒールの靴-たぶん、つま先だけで歩くやつだ-を穿いていて、 
 全裸の私とはずいぶんと身長差が出てしまっている。ゆっくりと歩いていたのはこの靴のせいみたい。  「自己紹介がまだだったわね、アタシはクシー。 
 さっきから変に馴れ馴れしいと思ってるだろうけど、アタシはアサっち…じゃなくて、湯浅教授のもとでサブとしてアシスタントさせてもらってたんだ。 
 けっこう前から独立して今は故郷で自分なりの研究をしてるんだけどね。そうだ、ねぇアサっち、アタシの後任は誰なの?」 
 「いやー、クシーくんくらい話が合う人がいなくてね。助教授はクシーくんがいなくなってから研究所にはいないよ。 
 櫻子くんたち話が早くてけっこう優秀だから今さら助教授を据える必要もなくて」 
 「…-----ッ!?」 
  
 いやいやいや!?えっ、そんな、これは衝撃の事実じゃないかなぁ!?教授に助教授がいたなんて…それも、こんな外人のきれいな人が! 
 驚きで息を呑もうとして、自分は言葉を発する自由さえなかったと思い出す、 
 半日にわたって息をする役目を奪われ、相槌を打つことすらできない、この吸気を忘れかけた喉が今更ながらちょっと歯がゆい。 
  
 「ああ、クシーくん、櫻子くんは今喋れないんだ。質問ならちょっと待っててね…ほいっと」 
 教授がリモコンを取り出して操作すると、私の喉にようやく空気の流れが帰ってきた。久しぶりの通気を鼻から喉いっぱいに感じ、安心でため息が出ちゃった。 
 そのやり取りを見て何が起こったのかわからない様子の彼女と、その反応にちょっとドヤ顔になってる教授。 
 …もしかして、気管の空間リングの効果をそれとなく自慢したくて今までリングを作動させたままにしてたんじゃ…!? 
  
 「…はぁ、えっと…クシーさんですね。初めまして、よろしくお願いします…」 
 「その様子だと、アサっちからアタシのことは聞いたことはないんだね。今日からの付き合いになるけどまー仲良くいこうよ。キミはアタシにとって弟弟子みたいなものだからさ。 
 だから、ホントのシスターだと思ってフランクな感じで接してよ。とりあえず、アタシのことは呼び捨てで呼んでくれてかまわないからさぁ」 
 彼女は握手をしようと手を差し伸べるが、私の腕があるのはあいにくなことに私の身体ではなくリングの先の寝室。 
 握り返す腕が相手にないことにはたと気が付いた様子の彼女は一瞬の戸惑いののちとっさに私の肩にポンと手を置いた。  「なんていうか、さっきはごめんなさいね。突然強盗みたいに家に上がり込んじゃったから怖かったろうし驚かされてすごいストレスになったと思う。 
 ………でもさぁ、気持ち良かったでしょ? 
 舌、どうしたの?くすんだ色してる……あぁ、聞くまでもないっか…そんなにアサっちの、美味しいんだ…? 
 こんなファンキーなメイクにリップ…あららこんなスポットにまでアクセサリーつけちゃって…髪もブロンドだしまったくルーズすぎてアジアンビューティーが台無しだよねぇ?」 
 肩に置かれた手が私の肌を滑り、いきなりむき出しの乳首をピアスごと抓られる。 
 ハッとしてそこを見ると、平静な気持ちとはうらはらに私の乳首は堅く勃起していて先ほどの彼女の所作で昂ぶった興奮がまだ冷めていないようだった。 
 「…ふふ、パーマが似合ってるきれいなロングヘアーしてるわね、アタシなんかと大違い。 
 だけど、あんなコスチュームを着てたとなると、この髪が人の目に触れるのはレアなことだったりしてね…?」 
 ふとさっき彼女に視姦されて絶頂してしまった時の感覚が再生される。 
 …お湯でも沸きそうなくらい顔が赤いんじゃないかな!?今の私! 
  
 「…あ、あーいや、なんでもない。今のはナシ、ごめんごめん。イエスもノーも言わなくていいから。 
 いきなり他人にこんなプライバシー踏みにじることしちゃダメなのにね。アタシのウィークポイントなんだ、悪いね」 
 あはは、とちょっとバツが悪そうに笑う彼女。その表情は今は普通だけど…さっきの発言の時の目、声の凄み、乳首を摘まんだ爪の絶妙なテンション… 
 そのすべてが私の被虐心をゾクゾクと掻き立て、 
 あぁ、彼女もこちら側の人間なんだ、と気付くには十二分だった。  支援支援 
  
 しかしどっかで見たような気がする文体だのう  「ふふ、実はクシーくんにもそーゆー気があるんだ。ほら、櫻子くんがいつも見てたSMのサイト、あそこにアップされてる動画とか写真を撮ってたのはだいたい彼女なんだ。 
 日本じゃ外であんなことやると通報されかねないからね。海外に住んでる友達の何人かに頼んで用意してもらってたんだよ」 
 「…えっ…?ええええ!?」 
 思い出されるのは、あのフェチなサイト。私をこのように戒める拘束という性感帯を自ら開発してしまった原点。 
 そこにあった中でも私が一番好きな動画の一つに、手足を折り畳んだ状態で固定されて肘と膝だけを使ってよちよちとしか歩けない状態で公園を散歩させられるものがあった。 
 動画の説明欄に書かれていた『author : Ksi』って、もしかして…この人のことだったの!? 
 そう思うと、あの動画で拘束されていた人の体格が彼女に似ているような気がしてくる。 
  
 「そうそう、始めは準備も簡単でフェチ度のステージも全然だったからクラブの勧誘もかねて経験のあんまりない人を誘って撮ってたんだけど… 
 『ヒトイヌ拘束』のテーマを出されたときはちょっとどうしようかと思ったねー、知り合いにポニーはいてもイヌなんていないから誘っても役者が決まらなくて。 
 結局、私がやる羽目になったんだよね。半年以上は前のことなんだけど結構クリアに覚えてるつもりでいるんだ。アレってダウンロード数高かったんだよね?」 
 …うわぁ…!?ホントに、本当にこの人なんだ…どうりで既視感があると思ったのね… 
 「あのムービーをサイトのトップページに載せて看板に据えてた時期あったよね?恩着せがましいこと言うけどさぁ、感謝してよーアサっちー。 
 だってさ、クラブのレザークラフト職人にわざわざ頼み込んでボンテージギアをあのためにゼロから作ってもらったんだよ? 
 それに、あれからロケーション現場に変わったストリッパーが出るっていう評判が立っちゃって、噂が流れてるしばらくは近くを通るのが恥ずかしかったよ。 
 …まぁ、これがきっかけでおかげさまでアタシのコレクションが増えたからむしろアタシがアサっちに感謝してるんだけどねー」 
 目の前のこの人が、この女の人が拘束されている姿を見たことが、私の今のこの格好につながるきっかけの一つだと思うと、 
 なんだか世界って広いような狭いようなよくわからない気持ちになってくる。  「…あっ、そうそうアサっち、元々のトピックスをすっかり忘れてたよ。今日はそのサイトの件で来たんだ。 
 最近ここ二か月くらい更新が滞ってるよね?リクエストに沿ったムービーはもう送ったから材料はそろってるはずなのにさ。 
 心配したんだよ? 『連絡よこせ』って書いたメールは開封されてもいないようだったし。 
 そりゃあ、始めの何日かは研究で頭がいっぱいになってそれどころじゃなくなってるんだってナチュラルに思ったけど、 
 半月くらい過ぎたころからアサっちに何かトラブルでもあったんじゃないかってもうソワソワしちゃって…」 
 「え、サイト?あー…ごめんごめん!実はね、あのサイトは…櫻子くんにこーゆーことが好きになってもらえるように作ったものだったんだ。だからもう、用済みでね。 
 いやー、悪かったよ…もうサイトのさ、運営の手伝いは終わりだって連絡するのを…コロッとね、忘れてたみたいだ。 
 ……あの、なんだ…本当にごめんね」 
  
 後頭部に手をやって頭を掻いている教授。言葉がしどろもどろになるのは申し訳なさそうにしているときの仕草。 
  
 「そんな顔しないでよ、別に謝る必要はないって。アタシは謝罪のコメントを求めて来てるんじゃないんだからさ、 
 …あー…でも、本当に申し訳ないと思ってるなら、誠意を見せてもらおうかなぁ…?」 
 ニヤリと笑う彼女。見た目には上品で綺麗な人だけど、その口角の上がり方にはちょっと意地悪いところが見えちゃった。 
  
 「これはあくまでもアタシの推測だけどー…アサっち、アタシたちが知らないうちにすごい発明をしたみたいだね。で、それをずっとこのコで試してる。そう思う理由は二つ。 
 一つはこのコの腕がバッサリとなくなってること。 
 …いくらアサっちでも、教え子のボディにダメージを与えるなんてバイオレンスなマネはしないからね。なにかギミックがあるはず。 
 二つ目は、家の中がそこそこきれいなこと。 
 …アサっちのこの豪邸を一人で清潔な状態にキープするは無理よね。実際前来た時汚かったし…だから、このコは家事をやってる。でもその姿じゃそう考えるのには無理がある」 
 指を二本立て、自信満々に語り続ける彼女に私はちょっと唖然とした。まるで謎を解くドラマの主人公のように部屋を歩き回るその表情はドヤ顔にも悦に入ってるようにも見える。 
 なんか、この人…さっきから何かと面倒臭いかな。  「つまり、何が言いたいか…アサっちは自由にボディの一部を取り外して、戻そうと思えばすぐにリターンできる技術…そんなものを開発した。そんなところじゃないかな?」 
 ビシッという効果音が似合いそうなポーズと共に教授を指差す。…すると、このワザとらしい小芝居に乗っかるように教授が拍手でそれに応じた。 
  
 「うーん、やっぱりクシーくんの推理は決まってるねぇ。そうそう、だいたいそれで合ってるよ。」 
 「おお!あてずっぽうのノリだったけど、それでビンゴなんだね!?すごいじゃんアサっち! 
 ねぇ、ちょっとどうなってるのか見せてよー。アサっちがアタシたちのことすっかり忘れちゃうくらいに夢中になっちゃうような発明ってどんなモノなのさぁー!? 
 申し訳ないと思ってるならアタシにも見せなさいよー!」 
 言ってることは大したことでもない呑気なものだけど、教授の襟首を掴んでブンブンと揺する仕草は鬼気迫るものがあった。 
 同じ研究者として、知的好奇心に火がついてしまったみたい…? 
  
 「うわ、わ、わかったから、クシーくん、やめて……ふぅ、ビックリするからそういう行動はやめてって昔も僕は言ったと思うんだけど? 
 …あった、これがクシーくんが気になっていたもの、試作品のやつだけどね」 
 彼女は奪い取るようなすごい勢いで教授がカバンから取り出した空間リングを強引に手にとる。 
 「コレが…その発明のサンプルなのね。……ねぇ、ただのスチールのリングにしか見えないけど?」 
 「だろうね。ちょっとそこの出っ張りを持って横にひねってみてよ」 
 言われたとおりに彼女がリングを回転させると、プシッという音とともにリングが分割される。突然の動作音に彼女は『おおっ?』と意外そうな顔を見せた。 
 この瞬間、リングの両端の空間が切り離されていながらつながっているという不思議な、しかし私には見慣れた現象が起きる。  「あらら?なんだろう…まさかマジックでからかってるんじゃないわよね、アサっち? 
 分解したはずなのにゼロ距離でつながってるみたいに見えるんだけど?」 
 「ふふん、みたい、じゃなくて本当につながってるんだよ。こっちの面とそっちの面は空間的に同じ座標になってるんだ。 
 とりあえず僕らはこれを暫定的に空間分断リングって呼んでるんだけど…」 
 「……は?…………あ、あー…なるほど。ギミックはこの際聞かないけど、ついにアサっちは空間をスプリットにできるようになったわけだね? 
 へぇー……え、ええええええ!?マジ!?わぁ、それってミラクルな発明だよアサっち!いやー、また一つアサっちをリスペクトするところが増えちゃったねぇ!」 
 「あはは、そう褒めてくれると僕も嬉しいよ」 
  
  
 「はぁー、あはははは…ホントにアサっちってばまぁインパクトのある発明しかしないよねぇ…アレ?でもさ、コレが凄いのはわかったけどそれがあのコと何の関係が……」 
 ふいにこっちを見た彼女の言葉が詰まる。 
 『あ、』という言葉を漏らして彼女は意味のある会話を断った。 
  
 「ああ…う、わ…これって、もし、かして……」 
 やおらバッと立ち上がって心許ない足取りで私に駆け寄り、僅かに震える手で私の肩にガッチリとはめ込まれたリングの断面に触れる。 
 まるで鎧の肩当のようにぴったりと私の肩に張り付き衝撃から保護している…ように見えるだけのこの金属のパーツは、 
 彼女が気付いた通り腕がない肩を守る防具ではなく、肩から腕をもぎ取った空間リングの拘束具。 
 私の両腕を切り離し封印するそれは初めて私がこのリングを見せられた時につけられた柔らかで伸縮するゴム質のものではなく、絶対に外れないように金属で頑丈に作られたもの。 
  
 彼女が手に取って見ていたそれと同じ金属光沢のある断面が、私の両肩にある。  「まさか…これもとか言わないよね?アサっち?」 
 「気付いたみたいだね。櫻子くんに試してもらってるのは、そのリングを医療に活かすためのとりくみ。 
 このリング、電気信号を通さないように設定することができてね。そうして切り離した状態で手術ができれば痛みが伝わらないわけだから麻酔も少なくて済むと思って、ね。 
 ………というのは建前の話で、実はこれを応用したらちょっと変わったプレイができるようになるって気がついてさ、 
 その一つが今櫻子くんがなっているような、完全に体の一部を切り落としたままの状態で過ごすことだったりするわけ。 
 よくクシーくんは『首輪をつけられるとふとした瞬間の首輪からの締め付けに自分の身分を再確認させられて濡れるマゾもいる』って言ってたけどさ、 
 もういっそのこと利便性は抜きにして腕の自由、いや存在を奪ったらもっと興奮できる環境ができるんじゃないかと思って。 
 アームザックの拘束感は見てる分にはいいんだけどやられてる方はあんまりきつく締められすぎると肩を痛めたりするって聞いたし」 
 顎に手を当てて耳を傾ける彼女の眉間にしわが寄る。 
 それと同時に、頬が紅潮していくのが見えている。 
  
 「それに…これはちょっと本音出しちゃうんだけどね、僕のこの発明は世界を冗談じゃなしに変えられると思ってる。 
 このリングで僕はいずれ起業しようと思ってるんだけど、絶対に億万長者になる自信があるくらい、これは画期的な発明だと自分で思ってたりもするんだ。 
 …それをさ、こんなエッチで生産性のないことに活用して情熱を注いでる。これってどこまでも背徳的で、そそられるようなことだと思わないかい?」 
 まるで道端の世間話のようにごく普通の表情で放たれるとんでもない変態的な発言に、口が開いたままの彼女。 
 想像以上の真実に頭が追い付いてない感じだろうかなぁ、始めにあのリングを見せられたばかりの時の私もあんな感じだったし…  「さ…さすが……さすがアサっち!さすがにパートナーのアタシもビックリしちゃったよ!さすがはワールドワイドなパイオニア! 
 たしかにそうだよね、肩から先がないように見える厳しい拘束をかけるより、本当に一時的に肩から先をなくしちゃったほうがプロセス的にはイージーなのかもしれないよね。 
 はぁー、なるほどね…空間を繋ぐ技術を空間を切断する技術にスイッチしたわけだよね…いやぁ、アタシでもそこまで考えは及ばないわ!本当に、さすがアサっち! 
 あるものをないことにできるなんて、アタシの研究とはまるで逆のアイディアだよね」 
 「ふふふ、言われてみれば君の研究と僕のこのリングは正反対の性質を持ってるね。 
 奇遇だよねー、全然接点がないような研究をしないあたり、僕たちやっぱり合うみたいだ」 
  
 ハハハ、と二人の間に笑いが起きる。だけど彼女のことを知らない私は話についていけなくなってきた。そういえば彼女の研究って、どんなのなんだろう… 
 それにしても、あんなド変態な発言に『さすが』って返すあたり、あの人も教授と同じ側の人で間違いないよね…あぁ悪寒がするよ。嫌な予感しかしないかんじ。 
 しかしどうしよう、どうにもここにいるの居心地悪いし台所に行ってお菓子でも持ってきた方がいいかな? 
  
 ……あ、私、運べない…… 
 みじめだなぁ… 
 両腕がないこんな格好で、エッチなこと以外にまるで何にも役に立てない私はこういう風に無力感を多々味わう。 
 その蓄積された無力感の経験値は私に凄惨な傷跡を残し、私をより強固に『奴隷もしくは単なる性処理道具』としての枠組みに再定義し、より一層深く刻みつけられてしまう。 
  
  
 …まぁ、腕をこんな風にされることは私が望んでこうしてもらったんだけどね。 
 私がこんなことになった一番初めのきっかけは自分自身で今みたいに空間リングで腕を切り離しちゃったところを教授に見られたことなわけで、 
 ようは初心忘れるべからずってこと。 
 いくら身体はあの時の私とは全く違う見た目のものになったとしても、それは厚さ2ミリ以下の皮膚と粘膜だけの話で。 
 私が私でない別の姿になっているとしても…私の中身、内面、私の本質は何一つ変えられちゃいないんだ…と信じていたいから。  「…あぁーごめんごめん、キミ…サクラコちゃんだっけ…は知らないよね。アタシの専門はねー義肢の開発なんだ。 
 ほら、パラリンピックとか見てると義足をつけてるアスリートとかいっぱいいたと思うけど、あーゆー人たちのヘルパーをするのがアタシの仕事なんだー」 
 「でも櫻子くん、クシーくんは初めからその研究をしに僕のところでやってきてたんじゃないんだよ。 
 クシーくんはその時期に僕が着手してた研究に携わりたくて研究室に来たんだけど、途中で心変わりして急に一人立ちしちゃったんだよ。 
 僕がなんとなく思いつきで新しい軽量硬質プラスチック素材を開発したら『そのマテリアルが役に立てそうな分野を見つけたんだ、レシピを教えてよ』って相談してきてさ、 
 別に直近でそのプラスチック素材で何かしようって考えはなかったしね、とりあえず教えたらすぐに国に帰っちゃって。 
 どうしたのかなと思ってしばらくしたら新型の義手を完成させたってレポートが届いて、もうあの時は驚いたよー」 
 「あははー、そのエピソードは恥ずかしいからシークレットだって言ってるのにーどうしてバラしちゃうわけー?ひどいよぉアサっち。 
 いやさぁ、あのプラスチックを見たときに軽い割にタフだし体を傷つけるくらいシャープに割れたりしないから人体に直に使う方面に役に立ちそうってひらめいてさ。 
 調べたらちょうどこの分野だけ研究者が少ないっていうから好奇心が疼いちゃってね。アサっちのロボティクス研究も楽しかったけど、つい乗り換えちゃった。 
 でもおかげさまでラッキーなことにチャンスを掴んで第一人者にジャンプアップできたわけで、あの時レシピを教えてくれたアサっちの懐の大きさにアタシ今でも感謝しきりだよ?」 
  
 …あー頭がくらくらしてくる。 
 何となくで新素材を開発してしまう教授もぶっ飛んでるけど、ひらめき一つで研究分野を鞍替えする彼女もかなりものでしょ… 
 「櫻子くんの首輪を制御させてるICチップとかにそのころのロボット開発研究のノウハウが活きてるんだよ。 
 余談だけど僕みたいに多分野に手を付けてる学者はどの分野でも必ずパソコンは使うわけだからプログラミングを覚えておくと便利なんだー」  「そうそう!実はさ、研究の途中で『面白いもの』ができてね。でも私の周りに実験台になる人がいなかったから、まだテストできてないんだ。 
 …つまり、このコをレンタルしていいかな?アサっち?」 
 「いいよー」 
 「え、えええっ!?ちょっと教授!?」 
 「いいじゃない櫻子くん。僕のど…じゃない、僕のお嫁さんなら僕の仕事仲間の手伝いをするくらい付き合ったっていいんじゃない? 
 それに、彼女のその『面白いもの』、僕も気になってるし」 
  
 …あぁ、教授の目がキラキラしてる…一度この目をすると手段を選ばなくなるんだよなぁ…もういいや、もう。 
 「…うー、わかりましたよぉ…でも、あんまり無茶苦茶なのはイヤですからね…?」 
 「あはは、何を言ってるんだい櫻子くん。僕の改造に散々付き合ってもらった君ならクシーくんくらい何が来たって大丈夫だよ。ほら、クシーくん準備始めててよ」 
 「サンキューね、二人とも!…たしかバッグの底にー…」 
 「…うぇえ!?それってつまり無茶苦茶されるってことじゃないですかー…!?」 
 誰がどう聞いても悲痛さが伝わるであろう私の声に耳を貸さない彼女と、ごく当たり前そうに『うん、そうだね』と返答する教授。 
 私にとって不利な部分で彼女が教授に似てるのは私には背筋がゾクゾクするような不安要素であり、心の底からゾクゾクと湧き上がってくるような期待感を抱かせていく。 
 あーあ…ダメだなぁもう…私ってば完全に彼女に何をされるのかと想いを巡らせてワクワクしちゃってしまっている。その証拠に内股がねっとりと湿気ってきちゃった。 
 でも、これが奴隷の鑑と言える姿とも思うと、ちょっと誇りに思えて嬉しいような浅ましくて恥ずかしいような。 
 だけどさっきから教授に頼まれてやってた色っぽい話し方がすっかり抜けちゃってるし、まだ胸を張ってそう言えるような感じでもないか。 
 …って何考えてるの私!?  -Bootleg Fanfic- 面白そうですね、展開が楽しみです。 
  
 「輪」ですが自分でこちらにまとめてみました。 
 www.pixiv.net/novel/member.php?id=197998  あぁ…R-18G解禁だ… 
 ご本家様のお褒めに預かり光栄です  「…あ、そうだそうそう!」 
 ふと、こちらを向いて思い出したように手を叩く彼女。頭の上に電球が浮かんでいるような錯覚を覚えるような仕草だった。…なに今の、ちょっと可愛かったかも。 
 「ねぇねぇ、『サクラコ』って長ったらしくて言いづらいからさ、略してサっちゃんって呼ぶね」 
 「え?あ、あぁ、はい…」 
 「ん、サンキュー。じゃあよろしく、サっちゃん」 
 …と生返事までしたところで、むしろ名前で呼ぶより文字数が多くなってることに気付く。うーんと、彼女の母国語の発音的にそっちの方が楽だとかそういうことなのかな…? 
  
  
 「アサっち、ほらー、まだ研究室にいたころに話してた人工の擬似神経と運動神経を繋ぐ話、あれがだいぶ煮詰まってきたんだ。 
 そっちはそっちで今はアタシのとこでプロトタイプを実験してる段階なんだけど、 
 ちょっとしたインスピレーションでね、それのノウハウを活かしたモノができてさ。つまりはスピンオフってかんじのポジションかな」 
 さっきから彼女は口はよく動くわりに手の動きがおろそかになっている。 
 そのせいで話は進むがいっこうにカバンからその『面白いもの』というのが出てこない。というか彼女、話に夢中で探す気がない。 
  
  
 「それでね!…あ、あったあったこれこれ、ほら、見て見てー。これがその完成品。コンセプトモデルだから採算度外視の一点ものってやつだよ!」 
 カバンの中から出てきたのは、何か手袋みたいなもの。やたら手袋にしては丸っこい肉厚なその見た目はキッチンミトンを連想させた。 
 …まるで着ぐるみの一部分のように毛が生えてモコモコとした質感をしていて、私の手と同じくらいの大きさでよく見ると肉球のようなものも見てとれる。 
  
 「人間をペット、もしくは家畜に貶める悪魔の義手義足。 
 …キャッチフレーズとしてここまでパンチがあるものって、そうそうないでしょ?」  「……えっと、それって…え…?」 
 「だけどただ辱めるというだけじゃなくてさ、セールスポイントとしてはオブジェクトを拘束するファンクションだってちゃんとしてるよ」 
 「へぇ、クシーくんが趣味を研究に持ち込むなんて珍しいね。どんな仕組みなんだい?」 
  
 なんと言うべきか、ってかなんで教授ってばあっけらかんとしてるの!?私はまだスッと受け入れられないよ!? 
 いやいやいや!奴隷ならまだ人として最底辺の扱いって仕打ちだけで済んでたけど、家畜ってそれ人権も何も始めっから一切ないこと確定ですよね!? 
 ダメって!ダメだよ、そんなことまでされたら、私の死守できてた最後の一線を崩されちゃう! 
 …本当に……壊れきっちゃって、いくところまで堕ちちゃうよ…!? 
  
  
 「えっとね、細かい説明はスキップするけど、ちょっと一度よく見てね」 
 心の整理も覚悟も追いついていない私をよそに、彼女は淡々とした口調で手首に巻き付ける部分をガバッと開き、中をこちらに見せてきた。 
 なんとなく予想はついていたが内部は一面の革張りの極小な空間で、手を握ったまま指を開くことすらできない厳重な拘束を敷く構造になっているとすぐに理解が及んでしまう。 
 …物をつかむことを禁じられるくらいならもう慣れっこだし…うん、まぁ…これなら大丈夫か…な? 
  
  
 「手首の固定バンドから骨の中にある神経組織に向かって電流を流すデバイスが組み込まれてるんだ。 
 こっちの義肢の表面部分、特に肉球の部分には多めに触覚センサーがついてるんだけど、 
 ここから得た感覚情報をこのデバイスから送信して義肢と頭の中とのフィーリングを同期させることができるんだよ。 
 あと、逆に脳から送られた電磁パルスの信号を読み取って義肢に同じような動きをトレースさせることもできるようにしたんだ。 
 始めはぎこちなくても、触った感触を感じられてフィードバックができるからある程度カリキュラムをこなして慣れたらオリジナルの自分の手足と同等に使いこなせるよ」  またもや立て板に水の如くどんどんと説明を矢つぎばやにくりだして話が止まらない彼女。こうしている間にもさらに彼女のプレゼンは続く。 
 あまりの滑舌の良さに逆に話が呑み込めない。話してる分にはいいだろうけどさ、こっちは理解がまったく追いつかなくなってきちゃうって。 
 …それにしても全然スキップしてるどころか完全に細かい説明になってると思うのは私だけではないと信じたいんだけど… 
 ちらっと横を見たら教授は孫でも見るような嬉しそうな顔で相槌を打っていた。逆についていけてないでよ!私一人置いてかないで! 
  
  
 「このシステムが思いついたとき、アタシは思わずダンスしたよ。だって、クライエントのロストした手足を完全復活させることができる技術なんて夢みたいだからね。 
 でね、そのとき一瞬…でも、その手足が人間のものでなかったとしたら?…そーゆーちょっとアングラな思いつきが生まれてね。できたのがこれなんだー。 
 この義肢はルックス通り犬の前足後足をデザインしたもので、物を掴めるような指の長さもなければチョキのポーズを作れるような器用さも備わってないようにできてるんだよ。 
 ん、あれー?頭パンクしてついてこれてない顔してるね、サっちゃん。ごめんね、ちょっと頭ん中整理してダイジェスト版に言い換えるよ。 
 ……つまりは、ね…これは義肢でありながら義肢として必要なファンクションが備わっていないボンテージギア同然のアイテムなのよ。 
 なぜなら、これの使用目的はペットプレイにあるから」 
  
 …はいアウトーッ!ちょ、そんなの、何考えてるの!?いやいや思いつきって言ったにしたっていったいどこからそんな発想が出てくるのよ!?よくもこんなキチガイ拘束具を! 
 義肢ってのは名ばかりで、同然も何も完全に拘束専門のものじゃない!おかしいよ!?  「い、いやー…そんなすごい装置だとは思わなかったなー。たしかにすごいみたいだけど、私みたいなのがそんなものの実験に参加するなんて恐縮すぎてヤバいかもしれないなー」 
 「このタイプの義肢は本当に手足がない人向けにチューニングしたものなんだけど、実際に身体に障害のある人ってこういうプレイには興味がない人が多くてね… 
 需要がないもんだから実験台の調達もうまくいかなくて、アサっちの発明のおかげでやっと臨床データがとれるから助かったって感じかなー 
 あ、もちろんサっちゃんにも感謝してるよ?もしろ、一番負担のあるテスターを引き受けてもらってるわけだから一番感謝してるんだ。 
 こんなアイテムだからフィードバックのためのテストがなかなかできなかったけど…これで改善のポイントがまた見つけられるといいんだけどね。 
 そういうわけなんで、サっちゃんはホントにアタシにとって最高のボランティアなんだ」 
 「…本当に私がやるんですか?」 
 「逆に他に誰ができるのさここで」 
 「うーっ…」 
  
 彼女の表情はまるで新しいゲーム機でも買ってもらった子どものような無垢な喜びに満ち溢れている。 
 だけど、その喜びの先にあるのはとんでもなく背徳的で冷酷な行為。完全にヒトとして私にあった尊厳を、命をオモチャにしている。 
 いや、ただ面白いからというだけで巣穴から出るアリを踏みつけたりバッタの足をむしったりカエルに空気を入れて膨らませるようなものなのだろうか。 
 あぁ、それとなくであろうが露骨であろうが彼女に私の拒否感が届くことはないのね… 
 もーダメだー…ダメなんだったらーっ!  「い、いやー…そんなすごい装置だとは思わなかったなー。たしかにすごいみたいだけど、私みたいなのがそんなものの実験に参加するなんて恐縮すぎてヤバいかもしれないなー」 
 「このタイプの義肢は本当に手足がない人向けにチューニングしたものなんだけど、実際に身体に障害のある人ってこういうプレイには興味がない人が多くてね… 
 需要がないもんだから実験台の調達もうまくいかなくて、アサっちの発明のおかげでやっと臨床データがとれるから助かったって感じかなー 
 あ、もちろんサっちゃんにも感謝してるよ?もしろ、一番負担のあるテスターを引き受けてもらってるわけだから一番感謝してるんだ。 
 こんなアイテムだからフィードバックのためのテストがなかなかできなかったけど…これで改善のポイントがまた見つけられるといいんだけどね。 
 そういうわけなんで、サっちゃんはホントにアタシにとって最高のボランティアなんだ」 
 「…本当に私がやるんですか?」 
 「逆に他に誰ができるのさここで」 
 「うーっ…」 
  
 彼女の表情はまるで新しいゲーム機でも買ってもらった子どものような無垢な喜びに満ち溢れている。 
 だけど、その喜びの先にあるのはとんでもなく背徳的で冷酷な行為。完全にヒトとして私にあった尊厳を、命をオモチャにしている。 
 いや、ただ面白いからというだけで巣穴から出るアリを踏みつけたりバッタの足をむしったりカエルに空気を入れて膨らませるようなものなのだろうか。 
 あぁ、それとなくであろうが露骨であろうが彼女に私の拒否感が届くことはないのね… 
 もーダメだー…ダメなんだったらーっ!  早く拘束具装備に入ってほしい。 
 前置きが長い。 
 だが、それもいい。!  全身ギチギチに拘束して神経接続パワードスーツ着せる妄想ならしたことがあるな  >>470 
  
 \               U         /  
   \             U        /  
              / ̄ ̄ ヽ,  
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     \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \                   /  
      \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       < 業者は失せろ、 バーカ! >  
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      ヽ._>              \__)  >>473 
 どうなるかは別として架空ではないと思うが  >>474 
 んじゃ、特急が運休している時に、温泉に日帰り旅行で熱湯風呂調教したことにする。  時計ではないが氷でロックする(水を入れて凍らせる)タイプの金属製の拘束キーだったら実際にある  「ありそうでないor実現可能だけど製品になってない」レベルの架空でもいいんでないの? 
 挿入した後機械的に開いて固定するアナルプラグも、実物が出てきたのは最近だし  貞操帯管理とかに使うのだと、タイマー式とか遠隔でカギを管理してくれるのもありますね 
 http://www.dreamloverlabs.com/japanese/chronovault.php 
  
 ただ、現実で見かけることがないようなものなので、架空じゃないけどアリな気はします。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています