女は興奮したように男に語りかける。

男の手には先程女が放った携帯電話があった。男は女に両腕を封じられながらも、弟子と通話状態にすることに成功していた。
「この音を聞きとれば弟子が異変を感じ、突入して来る。」
男はそう確信し、あとはどれだけ時間を稼ぐかに考えを巡らせていた。

「連絡は終わった?」

不意に女が耳元で囁く。

その瞬間、男は全てを悟り大声で叫ぶ。

「来むぅ…!……。」

女は男が叫ぶより早く、自分の胸を男の顔面に押し付ける。男は口を塞がれ、渾身の叫び声もその柔らかな胸に吸い込まれてしまった。
女はそのまま男の頭を両手で抱きしめる。

男は窒息の苦しみに激しくもがきだす。しかし、女の太股に捕らえられている腕では前腕が空を切る事しか出来ない。

「バカな人ね。私の餌にまんまと食い付いて。あなたがいつも2人で行動してることは知っていたは、あの子はあなたの弟子かしら?私がたっぷり可愛がってあげる。」

男は鼻と口に蓋をする女の胸からなんとか逃れようと顔をよじるが、豊満な女の肉はどこまでも男の顔に張り付き、呼吸を許さない。

「あなたはもう『蛇』に呑み込まれているのよ。『蛇』に呑み込まれた獲物はもう抵抗もできないわ。観念しなさい。ほら、また気持ちよくなって来たでしょう?」

そう言うと女は再び男の股間に手を伸ばす。