「あっ! な、なにをぉ……」
「ん? 何をって、デブの腹を揉んでんのさ。あんちゃんみたいな若い奴は張りもあっていいねぇ」
熱い。デブ? 私が? 熱い。特に男に掴まれている手と揉まれている腹が。
小さな音が私の腹から。一緒に腹に解放感と重量感が来る。
贅肉は腹以外にも付きだし、胸はさっきからシャツを、尻はズボンを突き破ろうとしていた。
「……や、こんな、デブは、嫌だ……!」
片方の手も伸ばすも男に捕まる。そのまま私は男の贅肉たっぷりの肉布団に包み込まれた。
暑い。いつの間に男は裸になったのか、素肌には滝のような汗が。濃い臭いが熱と一緒に、ぼんやりとした私の脳に。
暑い。凄い匂い。暑い。デブの臭い。暑い。良い匂い。暑い。もっと嗅いでいたい。
「ふぅー! んふぅー! もっと、もっとぉ……!」
無意識に私は男に自分からを抱きつきながら、少しでもその体臭を取り込む。
「どうだぁ? いいだろデブってのも? 俺みたいになりてぇかぁ?」
「なりたいぃ……デブにぃ……もっと太りたいぃぃぃぃぃ!」
その叫びに呼応するように、私の体が膨らんでいく。シャツのボタンを全て弾き飛ばされ太鼓腹と丸い胸が突き出る。
尻は西瓜のように真ん丸になりズボンとパンツの尻を破り、だらしなく垂れる尻肉を曝け出し。
「んひぃ……! デブに、デブになるのいいぞぉ!」
四肢も脂肪を注ぎ込まれ服に一杯に詰まり、ムチムチとその太り具合を際立たせ。
歓喜の声を上げる私の顔は二重あごに汗を溜め、丸く膨れた頬で目はすっかり一重になってしまう。
すぐに私も、周りの男同様の、脂肪だらけの巨漢デブへと変貌してしまった。