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約束の火曜日になった。朝起きると爽やかな晴天で、美希の気分も軽やかである。

いつものように娘の美香と一緒に保育園に向かった。でも、今日は有給休暇なのでスーツではなく、週末に買い物に行く時のように、明るい色のシャツにカジュアルなスラックスをきている。

ママ、今日は保育園行かないの?

家を出る時、美香のカバンに替えのオムツを詰めていると、普段と違う美希の格好に娘は不思議がった?

今日はママお仕事はお休みなの。でも、ママは保育園でお勉強しないといけないから、美香は保育園ね。

と答えると、保育園なら美香と一緒だね。と無邪気に笑っていた。

「では、美香ちゃんはお預かりします。お母さんは面談室でお待ちください。登園時間が終わりましたら、園長が伺います。」

「よろしくお願いします。」

いつもお世話になっている4歳児クラス担当の保育士に美香を預けて、美香と別れた。いつもならこのまま会社に向かうが、今日は上履きに履き替えて面談室に向かった。

「お待たせしました。」

10分ぐらい待っていると園長が部屋に入ってきた。登園時間は保護者が一斉に子供を預けにくるので、園長含め総出で対応しているのだ。

「こちらこそ、今日はお願いします。」

「早速ですが簡単な資料を用意しました。実際に体験する前に、座学から始めましょう。」

こうして美希のトレーニングが始まった。