「へえ、この子が?」
「やっぱカワイイじゃん!」
「直接見ても男の子とは解らないね…。」
初対面の女性に囲まれて好奇の目に晒されると、やはり恥ずかしい。
「…見てんじゃねーよ!」顔を真っ赤にした美少女モドキが、かろうじて聞こえる声で叫ぶように言うと、逆にギャラリーは沸いた。
「カワイイ!」
「その顔でもう一度言って?『ぴゅっぴゅさせて〜!』て!」
やたら色っぽい、女子中学生と思われる女の子にゲラゲラと笑われ、生け贄は下を向いて涙ぐむ。
魔女、遥香の配信を心待ちにしているメンバーたちだった。少年奴隷の射精披露を楽しみに集まった、ギャラリー。
背が高く、長い髪を簡単に纏めた知的な印象を与える女性。フェミニンな雰囲気満載のゆるふわな女性。そして中学生と思われる派手な女の子。
それに遥香と金髪碧眼の美少女モドキである竜司を加えて、なんの共通点も無さそうなメンバーが揃っていた。
彼女たちの素性を、遥香もよくは知らない。
ちんちん奴隷の恥ずかしい姿を嘲笑うのに、素性なんて関係なかった。
初対面の挨拶を済ませ、駅からそう遠くない巨大な公園の、人が立ち寄りそうもない暗い森の中へ移動し、生け贄を取り囲んだのだった。
「…ああ、ごめんごめん。あんまりカワイイからさあ。あんたイジメていいんだと思ったら興奮しちゃった。」
竜司を泣かせた女子中学生が、イタズラを見つけられた子供のようにテヘ、と笑いながら謝る。
誰彼構わず喧嘩を売って、キョーケンというアダ名すらつけられた自分が、何故女の子に泣かされるのか。竜司は自分が解らない。
「今日はたっぷり搾ってあげるから。勘弁してね?」そう言って女子中学生は立てた自らの指を舐めた。
女神の舌を知っている生け贄は胸をときめかせてしまう。
その様子を見て、ふふっと女子中学生が笑った。