この時の私は本当に惨めな気持ちでした。
あっという間に私以外の検査が終わり広い部屋には先生2人と私だけになりました。
裸の受刑者が私1人になるとなんだか恥ずかしさが増して自然と手で股を隠して俯いていました。
「420番気をつけ!手は横です、しっかり前を向きなさい。」
先ほど私の検査をした垢抜けない先生に怒鳴られびっくりして慌てて姿勢を正します。
もう1人の30代後半くらいのベテランの先生が口を開きます。
「420番なにか隠しているのなら自分から出しなさい。あまり厳しい懲罰は課したくないです。」
もちろん隠してなどいません。
そんな度胸もないしバレれば懲罰房行きの上に仮釈放の可能性も低くなります。
確かに私は入所1ヶ月くらいで恥ずかしさもあってカンカン踊りが下手だがいつも他の先生は「よし」と言ってくれていました。使命感に燃えた若い先生が厳し過ぎるのです。
だが刑務所では理不尽な事にも耐えなければならないのです。
「何も隠してないです。」
「それでいいですね。ではこれより身体検査を始めます。」
「まず髪から」
若い先生が私の髪の毛をまさぐります。
「髪異常なし」
「口を開けなさい舌の裏をみせなさい」
「手を上げて」
「脚を大きく開いて。もっとです!中腰になりなさい。はいそのままの姿勢で性器を自分の手で広げて見せなさい。」
「脚はそのままお尻を突き出しなさい」
「よし異常ありません!」

ようやく服を着ることができました。