浣腸全盛だった昭和20〜30年代は家庭看護の本でも浣腸に多くのページを割いてるね。
子供の頃、親の実家の物置に何冊かあったのを読んだときは勃起しっぱなしだった。

当時の器具は当然ガラス浣腸器で、どこの家庭も30gか50g用が常備されていたようだが、
常に床に伏せっている病人には「浣腸缶」を使って石けん浣腸をするとも書かれていた。
それによると、3合〜6合(約500〜1000cc)のぬるま湯に削った石けんを溶かし、浣腸缶を
使って注入すると書かれている。直径高さ各15cmくらいの缶を1mくらいの高さで持った
女性が、寝床にいるもう一人の女性に浣腸しているイラストが載っていた。横には
差し込み便器も描かれていたから、トイレに行けないような重症の病人なのだろうか。
効果的な浣腸には大腸全体を蠕動させる必要があるとして、浣腸液が盲腸まで届くのに
10分はかかるので、グリセリンでも石けん液でも10分以上は我慢させると書いてあった。

浣腸万能の時代とはいえ、10分も我慢させるなんて鬼だね。昔の人は耐えられたのか?