泥ママは回覧板で姉の家の前の順番で、その日
回覧板を貰って立ち話をしている最中電話が来たので数分だけ姉は引っ込んだらしい(泥ママがいいよいいよ、行っておいでよと言ったんだそうだ)
その泥ママというのがクセモノで、その泥ママが取ったとしか思えないのに証拠不十分で逃げてたんだそうだ
姉も警戒してたけど、玄関のものが無くなってたから油断した…と悔やんでいた


いきなり疑うのはアレなので、先人の知恵をお借りして「無くなったものがある、空き巣かも知れないから警察に行く」とご近所さんとママ友に根回し
大半は「最近物騒だね、何かあったら協力するよ」なのに泥ママだけ「置き忘れじゃないの?間違いだったら警察の人に迷惑だよ」と
マジで引っ掛かる人いるんだな〜とちょっと呆れつつ(まあこの時は確定してなかったんだけど)、とりあえずどこかで落としてるのを見かけなかったか、と近所に聞いて回るのに同行した

泥ママ、姉の顔を見るなり何か嫌そうな顔。それでも一応ドアは開けてくれた
私が本を取り出して、こういう本なんです、私も思い入れがあるのでどこかで見かけていたらお知らせ下さい、と頼むと知らぬ存ぜぬ
…が、泥ママの後ろで
「○○の本と一緒ー!」という女の子の声が
焦る泥ママ、後ろのドアから顔を出してる女の子に「黙ってなさい!」と一括、でも私が声をかける
「本当?おばちゃんにちょっと見せて」と言うと、素直に持ってきてくれた
間違いなく同じシリーズの、しかも無くなった本
「これはどこで?」と聞いたら旦那さんの実家から貰ったんだと主張
ぺらぺらページめくって確認する私に、「これから名前書くんです、返してください」というので「あー、もう名前ありますから」と言うと
そんなはずないでしょ!名前なんてないわよ!!とファビョられた