優くん、書き出しありがとうっ。
教育実習なら三回生ってことで、優くんは何年生かなー?
すごくわくわくしちゃうねwお手柔らかにお願いします。
続き書くね。何かあったらまた言ってね!
(国語の教科室で、担当指導教員と今日の振り返りと明日の授業の指導案を確認して)
はい……はい。そうですね、分かりました。ありがとうございます。
…では、お先に失礼します。
(緊張と期待に少し固くなった笑顔で応答を終えると立ち上がり一礼してから部屋を後にする)
(着なれないスーツはどこかまだ馴染んでなくて、実習のために染め直した黒髪の毛先を揺らしながら姿勢を正して校外へと向かう)
(トレンチコートを羽織り、ゆっくりと駅の方へと足を進めていると後ろから名前を呼ばれて思わず振り返り)
え?
(隣に並んだ実習先の制服を着た少年は、どこかで見た面影があって)
ゆう?……あ、えっ、あの優くん?
わぁ、大きくなったね。でも、虐めたりはしてないでしょう?
私の中では遊びの一貫だった記憶だけどなあw
(くすくすと笑いながら、昔とは違い自分を追い越す背の高さになった少年を見上げ)
うん。格好良く成長してびっくりだよw
本当?ちゃんと先生らしく見えてる?
緊張してたんだけど、知ってる人がいるだけで心強いね。声掛けてくれてありがとう。
優くんも駅だよね?歩きながら話そうか。
本当は特定の生徒とだけ仲良くしちゃうのは、あまり良くないことだから内緒だよ。今日だけ特別ねw
(人差し指を立てると唇に当てて、昔みたいな子供っぽい笑顔で言うと歩きだして)
(会ってなかった期間の話や大学の話、実習先の高校の話など他愛ない話を交わしながら駅まで)