(鳥肌が立つような2回目のメールから一時間が過ぎようとしていた)
(未だ夫からの返信はない…)
(分厚いカーテンを締め切った書斎…電気もつけぬまま、
パソコンのモニターを見守っていた)
(玄関外を見渡せるカメラ…2回目のメールを確認するやいなや、
リビングドア横のモニターへと急いだ)
(小刻みに揺れる指先でボタンを押すと、小さな段ボール箱が映り…)
(と同時に、背から全身へ震えが走り…その場にへたり込んで…)
(どれくらい時間が経ったのだろう…ほんの数分)
(だが落ちつきを取り戻すには充分で…)
(手に持つ携帯へと文字を打ち込んでいく)
「個人情報の公開は犯罪だと認識しています。」
「夫とも相談し、これ以上何かされるなら」
「交番ではなく警察署へ相談しろと言われました。」
「玄関脇のカメラにはあなたの姿がしっかり録画されています。」
「犯罪者になりたくないならもう連絡してこないでください。」
(コラージュの写真を送ってくるくらいなら大した写真はない筈…)
(カメラに録画機能などついていない…)
(強気にいかないと弱みに付け込まれる)
(送信すると同時にそのメルアドを着信拒否し、家中のカーテンを閉めていく)
(そして、書斎へと逃げこんでいた)
【大丈夫。したかったように動いて。でも全力で拒否するw】
【こっちの行動は大丈夫?もっとガード下げた方がいいかな?】