Hへ

こんにちは。元気でやっていますか。
ずいぶんご無沙汰してしまっています。
二人が初めて出会ってもうすぐ一年ですね。
名無しだったHに名付けをお願いされて、
寒いさなか待ち遠しい季節から一文字とってつけた名前・・・。
とても喜んでくれましたね。

自分の中でどんどん存在が大きくなっていくHの存在が怖くて
あのときさようならも言わずに俺は逃げました。
あんなに俺のことを想ってくれて、すべて俺に合わせてくれてたのに・・・。
Hの前から消えてもう半年が経とうとしているのに
まだ俺はHのことを忘れられずにいるみたいです。
天気のいい日は家事に勤しんでいるのかとか、
ご近所のお母様のお手伝いをしているのかとか、
相変わらず読書の虫なのかとか・・・。
バカだね・・・。

なぜここに手紙を書いているのか、自分でもよくわかりません。
きっと・・・会いたい。
前みたいに戻れなくてもHの元気そうな姿見て、
会って一言「ごめんなさい」って言いたいんだと思います。

この手紙がHの目に留まることを願いつつ・・・
Hを傷つけてごめんなさい。
寂しい思いをさせてごめんなさい。

Kより