いまは、どんな素直さなんだろう?
怖いからサーチライトを点けるのでしょう。
そうしたらスポット的になることを動物的な本能ではしっているのに
そうしたら場面をやり過ごせると思うから… 心をセーブできるとも…
でも、闇に目がなれるほど素直に相手といっしょに経過できたら
全体という心地の好いものに胞衣のように相互に包み込まれるんだということを
おれは涼葉につたえたくて会わせてもらえた縁なのかもしれない。でもおれも妄想してたよ、涼葉の過去を……(笑)
●涼葉の昔の様子 (右京妄想伝)
自分の性癖をたしかめたくてここにやってきて
一種の主従関係のようなパートナーを得た。
あくまで主従のプレイで、感情の「機微」は言語化していない。
伝言して会っているけれど、つねにロールプレイの相手として。
でも涼葉はもちろん、心を使っていた。感情たっぷり濃厚に。
自分の本心が言葉に乗らないようにコントロールしていたつもりだったが相手にそれが響いていた。
素直に伝わってうれしいというより、伝わって欲しくないと思っていた。単に好きとかそんなことよりも
もっと深い部分まで、相手に認識されてしまった。
お互いの関係性を意識させた。
最後に、それについて言葉にできたが
それと同時にその相手を失った。
……想像すると三重くらい、おれには切ない妄想。
-それだけ抜き差しならない怜悧なプレイがかさねられた履歴であり
-文字だけの世界で割り切ったプレイで自戒していたのにお互いに接近していっていた
-それでも関係性について、ふつうに恋とかへ移行できなかった(それだけ従前の在り方を、その相手をたいせつにしていた)
切ないだろ、そう妄想しているおれから見えている涼葉のリアル……。