(強く強く枕を抱く)
(たった十分だのに、三回以上気をやるなど以上だ)
(父の影に取り憑かれた瑠璃葉は、狂ったように指を動かし
余韻の間髪を入れることなく、また自らの部分をもって遊ぶ)
(制服のスカートは股までめくれ上がり、黒い下着の表面が滑りを帯びて光る)
…て…早く帰ってきて
(自らをこわず様な自慰に、足や腰は予想しない方向にびくりびくりと跳ねていく)
……
(ドアを背後にヨガり狂っていたが、その鍵が開く音に静かに身体の動きを止める)
………
(それは、餌を前にした犬がヨダレを垂らしながら芸をするのと同じ行為だ。
父の声に歓喜と期待と大きな羞恥が沸く。
しかし、その羞恥がたどり着く快楽の味ももう知っている。)
(真顔になり、気持ちばかりベットの上を整えると、父と対峙する様にベッドサイドに立つ)
(タイツは履き直さず、乱れに乱れた下着の中はスカートのみに隠されている)
……また、私は自分で慰めていました
…お父さんが帰ってくるのが遅かったので待てなかったのです…
だから、…
(ふやけた指を、父の方に差し出す)
こんなになるまで…して、いました
…また、怒りますか?お父さん?
(挑発なのか、羞恥を心の奥にしまいこんだ無表情が尋ねる)
また、恥ずかしい娘だと怒りますか、お父さん?