させぬわ!

(ヴンンンンン…と全身を震わせると
寺の梵鐘にも似た低い唸りが生じ、周囲の物体全てを共振させ
里穂の唱える詔の声をも相殺し打ち消してしまう)

我はな、元を正せば唐渡りの寺の鐘よ。それが何の因果か溶かされ鋳直されて、女の獣欲を貪る器物となったのだ…

(青銅の鞭とも見える触腕を巻き付けた里穂の四肢を大の字に広げさせ、関節が悲鳴を上げそうなほどに四方から引っ張り)

お前も童とはいえ女よな?

(蛇ほどの太さの触腕が、里穂の着た巫女装束の小袖の襟に滑り込み
鎖骨から首筋を冷たい金属の触感を伝えながら這いまわる)