(敢えて顔を合わせないように、智花の横に背を向けたまま立って、片手を智花の肩に置きながら)
ふむ……そうか……
(時折、優しく相槌を入れながら、黙って聞き続けていると)
ん?
(突如、口ごもり始めた智花に怪訝な表情を浮かべ、肩の上に置いていた手で軽く肩を握りしめると)
……ふむ
(再び、説明を始める智花に先程とは変わらぬ相槌を打ちながら)
(内容がどんどん過激になってくると肩を掴んでいた手にもいつの間にか力が入り)
(最後まで聞き終わると優しく諭すような口調から)
そうか…別にキレイに掃除してくれたなら謝罪する必要はないよ
元はと言えば、私が君たちを焚き付けたようなものだから
(急に叱責するように)
それよりも最後の部分の説明はあまりにも杜撰すぎないか?
君は昨日、自分は優秀な秘書を目指すと言ったのに…その程度の説明で私にちゃんと伝わると思ったのかな?
(体をくるりと反転させて肩に手を回して机の前の椅子へ無理矢理智花を連れて歩いていくと)
具体的にはどんな事を?
彼はもっと事細かに説明してくれたけどなあ
(顔を覗き込むようにして目を合わせてから、机に智花の体を押しやって)
さあ、そこの机に乗ってちゃんと説明するんだ
それと結局、仕事なら感じなくなったのかどうか?大切な事も教えてもらってないからな!
(机に腰を凭れている智花が背を仰け反らせそうなくらいに顔を近づけて目をじっと見ながら命令する)