(足をふらつかせながらスタッフスペースへ。佳奈美の背中では、男性たちが「あの女、ヘンじゃね?」「発情
してんのかもな。誘ったらついてきたりして♪」などと会話してるけど、佳奈美の耳には届かず・・・)
・・・はい・・・。
(ここで逃げたら、もっとひどいことされる・・・。今さえ耐えれば楽になるし、お母さんの入院費にもなる・・・。
そう自分に言い聞かせて、顔を上げた瞬間、店長に胸をつかまれて・・・)
はい・・・、すみませんでした・・・。

(そしてほどなく、呼び出しチャイムが鳴る・・・。「異物」の振動も止まって、少しだけ楽に・・・。伝票用端末を
持ち、お客さんの席へ・・・。顔は真っ赤のままだけど、足取りは落ち着いて・・・)
お客様、ご注文お決まりでしょうか・・・?
はい、白ワインをデキャンタと、ボンゴレビア・・・あっ!?
(お客さんの前で、素っ頓狂な声を出しちゃう。便意のような不快感と異物感を強要してるそれが、今までに
ないくらい強く、お尻の中で暴れはじめて・・・。お客様の前なのに、ヒザの力が抜けて、しゃがみこんじゃって・・・)
・・・もっ、申し訳ありません・・・。白ワインをデキャンタと、ボンゴレビアンコ・・・、ビールの・・・、
(なんとか立ち上がって、ご注文の確認を続けます・・・。でも、苦しそうにお腹を押さえながらなので、お客様も
不審げな顔を隠そうとせず・・・)
中ジョッキにハンバーグコンボでよろしいでしょうか・・・? それでは・・・、少々お待ちください・・・。
(・・・最初よりも足をふらつかせながら、スタッフスペースまで戻ってきて・・・)