名無しさんの気をはぐらかそうとした精一杯の最後の一行も
そんなにあっさりと一蹴されてしまうんですね
(頬が触れた瞬間、砂で遊んでいた指を止めて)

(スカートをぐっと掴んで、顔をゆっくりあなたに向ける)
ずるくないでしょう?
やっと顔が見れました
私とは正反対、優しく穏やかな顔をしているんですね
名前で呼びたい気持ちと、名無しさんからあなたに変えた
あなたという呼び名のままでもいいのだろうかと、また私の心はせめぎ合って落ち着かない