私の表情の少しの変化も見逃すまいと泣き腫らした大きく目を見開いて私の顔をじっと見詰める菊池の顔を、私もじっと見詰め返し)
…
(なるほど、この街一番の盛り場でも知らない者が居ないくらいの女だけの事は有り、
今は乱れ切っている髪も、良く見れば艶やかで美しく、涙で崩れた化粧で汚れている肌も、大きなシミや荒れも無いようで、
下品なほど派手に一流のブランド物を身に纏っていても、そのスラリとして少しも無駄な脂肪が付いていない肢体も充分以上に女として魅力的で)
ふふッ!
(私は、菊池の顔を見詰めたまま)
こりゃ、一生モノの面白い"おもちゃ"が手に入ったかも知れないな!
(口元をニヤリと歪めて厭らしく微笑む)