>>101
(リビングで母親と向き合いながら)
だからちゃんと勉強するからさぁ
家庭教師なんていらないって
(突然部屋から呼び出され今から家庭教師をつけると言われてあまりの急で強引な出来事に母親と言い争いをしていると)
もしかしてこのチャイムが家庭教師の人?

(急に鳴ったチャイムに母親は玄関に向かいドアを開けて少しやり取りをしたあとにこちらの名前を呼ぶので)
分かったよ。いま行くから
(仕方なく諦めながらも不満そうな声で答えて玄関に渋々行くと)
あっ。初めまして
橋本優と言います

(どうせ男の先生だろうと思っていたのにそこには若くてかわいいお姉さんが立っていて)
よろしくお願いします
(顔を真っ赤にして照れながら頭を下げると母親が自分のことを先生に軽く紹介してから)
あっ。こっちです

(さっそく部屋に入って授業を始めようということになり黙ったまま先頭に立って階段を昇りながら)
まさかあんなきれいな先生が来るとは…

(先生と母親が軽く談笑しているのを背中で聞きながら小さな声でため息混じりに呟くと)
この部屋です。どうぞ
(自分の部屋のドアを開けて中に入ると)
それじゃあよろしくお願いします

(勉強用の机とベッドと小さな本棚しかないのシンブルな部屋の中で改めて先生と向き合い頭を下げてから)
(照れで相変わらず顔を真っ赤にさせたまま背を向けるようにして勉強机の椅子に座ると)
(無言で机の上を整理しながら先生と母親が再び言葉を交わし少しして母親が部屋から出ていくと)
僕はどうすればいいんでしょう?

(女の人と部屋で2人だけという緊張感から心臓をバクバクさせて恐る恐る先生の方を見る)