(顔を横に向けて煙を吐き出しながら、横目で懇願する姿をチラリと見ると)
そんなにこの街にいたいのかい?
随分と変わったお嬢さんだねえ。
(さすがに憐れみの情が湧き、仕方ないといった感じでタバコを灰皿に押し付けて消してから立ち上がり)
それなら特別に店の手伝いで…って言いたいとこだが、それは君のためにはならないからな。
(カウンターの外に出ると、入口のドアへと歩いていって)
この街には、人の甘さに付け込むダニのような男がどれだけいるか君はまだ知らないだろう。
(ぶら下げられているプラカードを裏返にして、ドアのカーテンを閉めると)
この街で生き抜くには強くなければいけない。
それには使える武器は何でも使う。君にその覚悟があるのか教えてもらおうか。
(振り返って探偵の前に立つと、エプロンを外し、テーブルの上になる置き)
いくら世間知らずのお嬢さんでもこの意味は判るよな?俺は男で君は女だ。
(ベルトに手を置いてそれを外していく)