>>295
(過去に何度も同じセリフは聞いたと言わんばかりに顔をしかめながら)
君なら確かにそうかもしれない。
でも、この街ではそういう甘さが命取りになるんだ。
残り少ないとはいえ、まだこの街にいるんなら覚えとくんだな。

(彼女の横を通り過ぎようとしたとき、引き止められるように服を掴まれ、やむを得ず顔を向けると)
この街で生きてく決意があるなら、安くて簡単な物さ。
でも、たぶん君には無理だよ。
この街は金で溢れている。そして、もう一つ溢れている物がある。
君だって少しここにいたら、それぐらい分かっているよね。

(掴んでいる手に手を重ね、そっと離させてから、腰に巻いていたエプロンを脱ぎ、カウンターテーブルに置くと)
この街で生きてくってのはこういうことさ。今だけじゃなく、いずれこういうことはまた起こる。
早いうちに知れたのはよかったな。どうする?そんな度胸は君にはないだろ?
何不自由なく育って、遊びで探偵をやってるような君じゃ。
(どうするか促すように、ベルトも外してテーブルの上へと置く)