人を裏切るような真似はしません、いくら相手が宮田さんだからといっても
私が決める…こと…だもん……好きな人は、添い遂げる人は……
(今時、自由恋愛も許されないのかと抗議したとき、「この家に生まれたのだから」父と母に何度も言われた台詞。同じようなことを耕司さんにも言われて、子供のような口調で弱々しく言い返すも、言葉の先は続けられなかった)
(添い遂げたい人はあなただと言いたかったけれど、今の彼にその声はきっと届かない)
夢、だなんて……っ
(その先も続けられない。そんなことを言わないでほしい。私を愛していることこそが現実だと、そう言ってほしい。これからも今までと同じように、お互いを必要として生きていきたい、そうな気持ちが溢れるばかりで)
(その時、ふと気づいた。耕司さんは私のそんな想いに気がついている。私を知り尽くしている耕司さんがわからないわけがない。しかし、それは私にも同じことが言える。彼の本心が見えないほど、私は鈍感ではない。どれほど愛してきたと思っているのだ)
(それでもそのように言い続けるのはなぜ?必死で考えを巡らせた。耕司さんにこんな思いをさせてしまったのは何が原因なの?)
(そんなことに気を取られていると、身体が裏に返される。強制的に思考から抜け出されると、秘部に熱い吐息を感じて)
あああっ、…や、やだ…っ、やめ…て……
(強引ではあるが、乱暴ではない愛撫、彼が匂いを嗅ぐたびに、舌先が陰唇を濡らすほどに、身体が覚えているあなたのひとつひとつに、愛液が滴っていく)
あんんんっ…だ、め……あんっ
(いつの間にか、もっととねだるように枕に頭を突伏して、思い切り尻を突き出していた。蜜が内腿に垂れるのを感じると、羞恥心がこみ上げてくる)
(どんな理由であろうが、あなたが今私を欲しがっているのは事実。それだけでよくなってしまいそうなほど、身体が悦びを表している)