胡桃、しばらく伝言が出来ずに申し訳なかった。
思った以上に忙しさの波に押し寄せられて、なかなかここに来られなかった。
この多忙はこれからまだ続きそうで、次回もまだ胡桃と逢う目処が立たないままでいる…
胡桃を待たせ続けて本当にすまない。
もし胡桃が呆れてもう待てない、と思っているなら、立ち去られても仕方がないと諦めている。
不甲斐ない主人で恐縮だったが、これ以上胡桃を拘束するのが忍びない。
ただ、まだこんな主人でも待って貰えるなら一度だけ返事をして欲しい。
私自身は、これからも今まで通り胡桃と愉しくて睦まじい主従でありたいと思っている。
身勝手なお願いになってすまない。
胡桃の言葉を待っている。
胡桃と過ごせた今までの思い出を噛み締めながら、これからの季節も一緒にいられたら、と切願している。
突き抜けるような蒼く高い秋空とたなびく一朶の輝く白い雲の下、また胡桃と逢える日を心待ちにして…
愛する私のメイドの胡桃へ
柊