「ポルノに触れすぎると脳がダメになる」――。ハーバード大学医学部研究員がブログで証言した。
Majeres氏は実験用マウスを使い、エロと脳のダメージの関係を立証している。
Majeres氏の実験方法はこうだ。まず、オスとメスのマウスを1匹ずつかごに入れて様子を見る。ほどなくしてオスはメスに興味を示し、セックスを始める。
事が済むと、オスの快楽は満たされてしまい、セックスをしなくなった。ドーパミンが一気に放出されてしまったのだ。
そこで、Majeres氏はメスを交換する。新たなメスがかごに入るとオスは即座に新人のメスに襲いかかり、さっきまでの冷めた様子はどこへやら、しっかりと事に及んだ。
事が済むとMajeres氏はまた新たなメスと交換する。オスはまたセックスをする。この繰り返しを延々とやっていったという。
すると何が起きたのか。オスの脳は異常を起こし、ほぼ死ぬ間際までやり続けてしまったのだという。
エロの追求をしすぎたら、その先に待っているのは脳の異常というわけである。
ヒトの場合、エロやポルノを介して同種類の刺激を受け続けた男の脳は、下垂体部に異常が出てしまうそうだ。
男のセックスにおいては、セックスパートナーが変わっても「女を支配したい!」「今だ、行け!」という性的欲求の“種類”は変わらない。種類が変わらないのだから、その都度同じくドーパミンが放出される。
求めているエロスが目の前にあると、そのターゲットに向かって神経を集中させる。超集中状態、超快感状態……この連続がドーパミン過剰を引き起こす。
メスも当然ドーパミンが出るが、事を終えると相手にされなくなるのだからドーパミン過剰状態に陥らずに済む。
ところがオスは支配欲からドーパミン受容体が壊れるまでヤリ続けてしまう。脳を守るために受容体があるのに、欲がそのキャパを超えてしまうのだ。
これがほかの食欲などとは違う、性欲の厄介な点だ。
感動を得たい、快楽を得たい。それは動物が持つ当然の欲だ。その欲を刺激することは、脳の発達にも役立つ。
ただ、エロやポルノに対する感動や快楽は結局同種類だし、その性質上、際限がなくなりがちだ。Majeres氏は快感の満たし方について、こう結論づけている。
「ただ快楽や感動を満たすためなら、同種類の欲ではなく他の対象に目を向けると良い。性欲だけではなく、驚き、ショックなど、別の感動を得て脳に刺激を与えれば、脳は健全に育つものです」
(Majeres氏)
脳は新たな驚きを得ながら常に変化を起こす。この性質を、脳の神経可塑性と呼び、こうして脳が育つ。
ポルノがすべて悪いわけではなく、感動のバリエーションを豊富に持つために、性的なものに限らずさまざまな種類のシーンに自らを投身してみることだ。
ソース
http://tocana.jp/2017/12/post_15281_entry.html