江戸時代末期から続く酒造の一人娘が俺の妻。どっちかというと真ん中より不細工の範疇
だったが、親父を亡くした後も一人で育ててくれた母親の勧めと、俺の大学院進学そして
米国留学の費用を援助してくれたのが嫁の実家と言うこともあって、結婚した。
嫁のバー様の「早く跡継ぎを」というプレッシャーを結婚前から言われてた。俺は単なる
種馬か、ってね。そんな結婚生活で子供が出来る訳が無い。嫁さんは処女だったがもう
妊娠するためには何でもするっていう勢いで、やっとのこと挿入したら「早く早く」って
風で、そりゃ萎えるわな〜。どっちかというと淡泊な方だった俺は当然セックスレス。
 結局5年間は妊娠せず、そもそもセックスなんて3回あったかな?って程度。

 ある日、妻がちょっと聞いて欲しいと真顔で言う。離婚の通告かな?と思いつつ聞けば
検診で大腸癌が見つかったとのこと。進行しているので、最悪の場合助からない可能性があり
助かったとしても人工肛門は必要。俺・・目が点。そういえば最近やせてきたなと・・・(つづく)