>>158
……松茸かな?
(休憩所をぶらついていると鼻をくすぐる特有の匂いが漂っていた)
(匂いにつられるがまま私は売店へと立ち寄ると、最盛期なのか松茸が大量に売店に並べられそれを加工した食品なども数多く店に並べられていた)
ふーん、食べる機会も少ないわけじゃなかったけどこうして沢山見かけるのは珍しいなぁ
(実家でも幼い頃は色々なものを食べたし松茸に関しても高級な食材というよりは稀に出てくるちょっと珍しい食材くらいの感覚だった)
(最近は食が細くなってあまり凝ったものを食べたりなどはしていなかったためこういった食材には少し懐かしみを感じていた)
試しにいくつか買っていこうかな
(土産の品として買うわけでもないので私はとりあえず目に入ったものや進められたものを疑うこともなく買っていく)
煎餅と饅頭と…………あとは煎茶でもいいか、これぐらいで会計お願いしまーす
(軽食で間食にも用いれそうな無難なものを選んで私は会計を済ませると自室へと戻る)

洗濯は終わったけどまだ乾ききってないし今日の外出は控えようっと
(コインランドリーから回収した洋服はどれも乾燥はかけているが少し湿り気が残っていて中途半端な状態で着てしまうとまた洗濯をする羽目になってしまうので部屋にかけて干しておく)
(さすがに下着類は恥ずかしさもありあまり人目につかない箇所でさっさと乾かしてカバンの中にしまう)
(外の風景は日も沈み夜の帳が掛けられて行って星空が浮かび上がり始めていた)
……都会じゃあこういった風景も見られないよね
(黒く雄大に見える山々と空で光る星々、街の街頭などもあまりなく照らすのは宿と月の明かりが大半の風景に心が洗われるような感覚がしていた)
……?
(夜風にあたりながらその風景に感傷を感じていると部屋をノックする音が聞こえる。おそらくは食事の用意ができたのだろうと思い中に入れる)
どうぞ、並べていってください
(料理が並べられるのを待ちながら外を眺めているが、並べられる料理にも件のマツタケが大量に振舞われているのは見なくても匂いでわかるほどだった)
(吸い物やご飯、天ぷらから焼き物など数多の調理法によってつくられたその料理に私の食欲はそそられる)
それじゃあ感謝を込めていただきます
(それぞれの品に舌鼓を打ちながら私は料理を平らげていき、その美味を堪能していった)