(見た目からも与えたダメージの大きさが分かった)
〔よしっ…このまま何かしてくる前に一気に……!?〕
(捕まった生徒たちを助けたいがために気持ちが逸っていたのか、ようやく異変に気付く)
(体を何かに抑えつけられているような感覚)
(見下ろせば、部屋中に張り巡らされた巣の糸が足にまで絡みついている)
なっ…何だよこれっ! くぅ、取れねえッ……
……っ、うああああッ!!
(魔物がまたも拳を叩きつけてくる)
(先程より数段力のこもった殴打にたまらずガードする)
(しかし衝撃は完全に受け止めきれず、力任せに吹き飛ばされてしまう)
…っぐ、あっ…!うぅッ…
(背中から壁に叩きつけられる)
(打ちつけられたダメージに壁に背中を預けてずり落ちると、張り巡らされた蜘蛛の糸が体に纏わりつく)
〔やべぇ…この糸はっ……〕
(気づいた時には手足に糸が絡みつき始めていた)