>>14
「そんなことしたって何にもならないのは分かってるよ」
ベッドに座り込み足をばたばたさせる。

「……はいはい…」
スピーカーが静まれば依然気怠げに立ち上がり着替えを始め、少し考えた後トイレも済ませた。
ここまで言う通りにし抵抗もしないのは諦めではなく、達観しているのだろう。
組織に拘束された時点で自分が何しようが組織の意思以外で解放されることはない、と。
しかし自分が所属していた組織について知っていることなんてほとんどないし、彼らもすぐにそれに気づき解放してくれるだろう。そう思っている。

「どお?似合うー?…って見えないか………」
「……へ…?……ちょぉっと言ってる意味が分からないんだけど……」

再び鳴り出したスピーカー。発せられたその言葉、ワンピース姿でクルクル回るレジーナの動きは止まった。
そして部屋に入ってくるエージェント達。
少しだけレジーナの心拍数が上がる。

「つ、罪…って別に私は命令されてやってただけなんですけどっ…!」
「私悪くないし……そこスーツが似合うステキな君達も回れ右して帰って…?ね?」

組織について尋問されるのかと思っていたレジーナ。
命の危機を感じて焦りが見えるが、まだ飄々とした態度を取っている。