(魔物が現れると、どこからともなくやって来て、豪快なアクションでそいつらを倒していく、正義の魔法少女、ブライトルビィ)
(その不在は、街の人々の間でも、少なからず囁かれていた)
(当然、魔物はお構いなしにやってくるが、その対処は僕でもなんとかなった)
(戦闘向けの能力は無いが、別に戦闘ができない訳ではない)
(ブライトルビィと同じく、手足に魔力を集中させての格闘戦、という手段をとれば、僕とて無力というわけではなかったし)
(幸運にもブライトルビィ不在の間の魔物は、そう強力なものは現れなかった)
(――まあ、ブライトルビィ不在の訳は、僕にはなんとなくわかっているのも事実で)
(責任は僕にある……というか、思った以上に効いてしまったというか……)
(とりあえず、連絡はとっておくとしよう)
『アカリちゃん、最近体調不良みたいだけど、調子はどう?』
『良かったら一度お見舞いに行こうか?』
(以前教えてもらったアドレスにメッセージを送る)
(さて、どう帰ってくるだろうか……?)
【では、このような感じで行ってみます】
【拒否されたら魔法のドアで踏み込んで、ブライトルビィに変身させてみせて……という流れでどうでしょうか?】