終わらないノック。
一叩きごとに漏れる聞いたことのない自分の声。
兄ぃと、「セックス」をしている――その事実。
全部があたしをおかしくさせていく……
「……っ、はぁ、あ……?」
しばらくして動きが止まり、セイ兄ぃが腰をゆっくりと引いていく。
お腹の中から異物感が引いてくけれど、散々奥を叩かれたからかジンジンしたような余韻は残る。
これで終わり?と思ったのもつかの間。
「…んっあぁぁぁああっ!?」
背中が仰け反って一際大きな声が出た。
完全に抜かれると思っていた所へ、一気にまた奥まで入って来られた。
思っても見なかった衝撃にあたしの体が跳ねる。
「あ、ああ…………ふあぁぁぁあ!!」
「う…あ…あ……やあぁぁぁぁっ!?」
さっきまでの小刻みなノックではなくて、たっぷりのストローク。
しかもどんどん早くなっていく。
こんなの本当だったら耐えられないはずなのに。
兄ぃの力で痛みは抑え込まれている。
「あっ、あっ、あっ、あっ……」
やばい。もう何も分からない。
一突きごとにお腹から声が出て止まらない。
けど痛いとか、苦しいとかはもうなくて。
だけど――このまま続けられたらあたし、どうなるの?
わからない。怖い。自分が自分じゃなくなる気がする。
「――…いい……っ、きもちいいっ……きもちいいよぉ、兄ぃ……!」
兄ぃの体にしがみつく。
ボロボロと勝手に涙があふれて止まらない。