慣れてないと癖がつよいですからね、結奈は。
ありがとうございます。
(小さい頃から一緒に居て疲れるとか、困るとか感じたことは無いが)
(周りからクレームがあったりして、結奈がかなり癖が強いことは知っていた)
「あっ、舞香。奇遇だね」
(偶然出会って嬉しそうに手を振って、小走りで近寄って来て)
まさかお爺さまに無理を言ったんじゃないでしょうね?
(表情を少し険しくして、鋭い口調でいつもより低い声で問い掛けて)
「そんなことしないよ。グラン・パだって駄目なものは駄目って言うしね。
帰ろうかなと思った時にたまたま中学の友達と偶然に会って、タレントしてるみたいで、興味があるなら一緒に来るって言われたから一緒に付いてきたの。
名目上はデビュー前のグラドルの卵ってことで、入局許可証を出してもらったんだ」
(グラン・パには迷惑は掛けてないと真顔で言って、孫には甘くとも筋の通らないものは拒否されると説明して)
(周りを散歩してから帰ろうとしていたときに、グラドル兼タレントをしている中学の同級で結構仲の良かった友達と会ったことを説明して)
(友達が興味があるならと誘ってくれたと言って、首から下げた入局許可証を見せて)
(そこには今日バラエティー番組に出演する、最近に人気が上昇中のグラドル・タレントと同じプロダクションの身分証が書かれていた)