「んんっ……」
いつの間にか寝てしまっていた美雪が目を開けると、傍には先輩が居た。二人共裸で、美雪は先輩に抱き締められる様にベッドに横になっていた。
(え?……や、やだっ!?…あたし、また先輩とっ…////////)
酔いが冷めてきた美雪は、今のこの現状に戸惑う。先輩とセックスしたのは間違いない。
その証拠に身体には、まだセックスによる快感の余韻が残っているし、股間も激しい性交の跡がある。それにおぼろげではあるが、先輩とのセックスの記憶もあった。
美雪はその記憶を思い返し、頬を赤くする。一度身体を許した相手とはいえ、あんなに淫らに喘ぐなんて……と、美雪は自分を恥じた。
それでなくとも自分は、金田一と正式に付き合い始めたというのに、酔っていたとはいえ、これでは浮気してしまった事になってしまう。すると、そんな気落ちしてしまっていた美雪に、先輩が声を掛けてきた。
「七瀬…」
「は…はい////」
先輩は美雪を見つめると、優しく抱き寄せて軽いキスをした。
「あ……せ、先輩…!?///////」
突然のキスに、美雪は混乱してしまう。すると、先輩が美雪の身体を強く抱き締め、語り掛けてきた。
「七瀬、俺は君の事がずっと好きだったんだ!これからも、俺と付き合ってくれないかっ!/////////」
先輩の真剣な瞳に美雪はドキリとする。しかし、今の美雪には金田一が居るのだ。彼をこれ以上裏切る事なんて出来ない。
それに先輩も、傷付けてしまうだろう。そう思うと、美雪の胸がズキンと痛んだ。美雪は先輩の身体から離れると、ギュッと目を瞑って俯き、答えていく。