本来はポロリがある程度のラブコメディである本作なのだが、
牧場で亜人種とくれば、勿論導き出される答えは豊満な乳房を持つミノタウロス種による搾乳描写である。
今巻はまるまる一冊搾乳のみに焦点を当てた実にフェティッシュな内容になっており、
過去には成人向け、琴義弓介・作で「触乳」という作品が同じ題材を扱っていたが、
それを一般誌でやってしまうというのだから恐れ入ってしまう。
本作の特徴として、他種族と呼称されるモンスター娘達の種族設定や、
彼女たちを受け入れるための社会設定、法体系などが綿密に作りこまれている点が挙げられるが、
これらの要素がヒロインたちの魅力と、物語に深みを出すことに貢献している。
特に多種多様、大型小型様々なヒロインたちに合わせた社会設備、インフラや施設の描写は、
彼女たちの人権を最大限に尊重するように努められて設計されており、
別世界においても実に生き生きと動き回る彼女たちの様子は見ていてとても気持ちよく、
そんな予算どこから出てるんだよという野暮なツッコミも気にならないほどの魅力となっている。
今巻でもその設定が巧みに活かされ、主人公が亜人種たちの搾乳を手伝うという物語を無理なく導いており、
それでいてエロティックな場面を作り上げてしまうのだから唸らされる。