具体的には、狭い牛舎で裸にされたミノタウロス娘たちが、四つん這いにされて無理やり搾乳機で搾り出され、
ミルクと共に小刻みにあえぎ声を漏らしてしまうという様子を主人公が夢想するが、
現実には明るいフローリングルームでロングチェアに座り、読書などしながら普段通りの様子で搾乳機で絞られるという、
いたって人権的で事務的な様子として描かれる。しかしオーバーオールをはだけ、上半身裸のその姿で微笑みかけられると、
やはりエロティックに見えてしまうという演出は見事である。
その後、ひょんなことからミノタウロス種達全員の搾乳を手絞りで行うことになった主人公であるのだが、
同種族であっても彼女たちにもそれぞれ個性があり、基本個室で一対一で行われる手絞り搾乳において、
その反応の様子まで様々であるという各個人の細やかな設定とそのエロティックさには感嘆する他ない。
これまで一種族に一キャラクターで描かれてきたヒロインたちであるが、
今巻は牧場手全員分、ミノタウロス、パーン、サテュロス合わせて40名の設定が作られ巻末におまけとして掲載され、
全員分ではないが、照れ隠しで怒り気味、大柄で無口だけど実は繊細、恥ずかしがり家で泣き虫などの個性と共に、
快感に震えながら搾乳される可愛らしさとエロさを合わせた様子が描かれており、読んでいるこちらもむず痒くなってしまう。
真面目で良く働き、料理上手で搾乳機よりも上手にミルクを搾り取る主人公は牧場内でも好意的に接せられるようになり、
著者が以前SNS上において発言した「感謝されながらおっぱいを揉みたい」という常人には理解不能な発想を、
見事マンガとして表現してしまっていることには脱帽である。
物語は好意を持たれすぎて腕力ではかなわない彼女たちに捕まりそうになる主人公の脱出劇へと展開するが、
捻りの効いたオチも相変わらず見事に決まっている。
ラブコメディとして面白い本作であるが、この14巻だけは番外編ということでエロさが秀でており、
搾乳好きの人にもオススメしておきたい一冊。