「彼女が好きな男だから彼氏も好き」という歪んだ愛情、及び性癖を持つ少女は、
なにかにつけて少年の性欲を煽るような言動で誘惑するが、実直な彼はことごとくそれを跳ね返す。
彼女のほうは彼氏への信頼と、少女への友情の念からあまり気にはしていない風ではあるが、
少女二人のメンタルはその外見からは想像できないほど弱く、少しの風で吹き飛び、
先ほどまでの強気な態度が嘘のようにか細くなってしまう。
物語はそんなメンタルの二人を少年の決意ある行動で牽引し纏め上げるのだが、その様子はなかなか男らしくてかっこいい。
ベッドシーンはわずかなページ数しかないが、前巻ではおあずけだった裸体を披露し、
ロケットオッパイとチンピラのくせに綺麗で薄い色素の乳首を惜しげもなく見せてくれる。
しおらしくなった少女たちを少々強引に力強く犯す少年の性行為は、物語の終焉にふさわしいエロティックさを醸し出す。
エロはこのワンシーンしかないのだが、黒咲練導の描くこの完成された緊張感、インモラルとエロティシズムは、
他に類を見ないため、選出させていただきました。ちんこ勃つし。
妬み嫉み独占欲など恋愛に付随する黒い感情を描きながら純愛に収める一風変わった作品。