一条静香は、名古屋市有数の全寮制お嬢様女子高に通っているが、硬直的な校則や日本史担当の教師が気に入らず、屈託している。
そんな静香が名古屋城内の「那古野城跡」に立った時、運命が動き始める。静香の祖母の形見である懐中時計が、静香を織田信長のいた時代にタイムスリップさせるのだ。
信長の時代にタイムスリップした静香は、那古野城で信長と出会う。最初はまだ少年吉法師の時代だった。どうやら、このタイムスリップでは現代での一日が信長の時代での一年に相当する時間である。
信長が立派な美青年になったとき、信長の爺である平手政秀が自害してしまう。信長は政秀との約束を守れなかったことを悔やむ。その場にいた静香は母性本能が芽生え、信長を慰めるためにこの身を信長に捧げるのだが・・。
現代での一日が信長の時代の一年に相当する時間軸。静香がタイムスリップするたびに、信長は年齢を重ねていく。現代で十何日の経過だったら、信長は十何年も待たされることになる。
しかし、信長は静香を愛してしまった。人生の中でただ一人、本当に愛した女が静香だった。信長は十何年も待たされても静香を忘れなかった。
ずっと静香を愛し続けた。そして、静香とともに果たせなかった政秀と誓った夢をこの天下に打ち立てようとする。