特典
クリスマス女体ケーキを作った乙女神さん だが失敗

感想
大物ゲスト原稿。ボーイミーツガールを基本に自身のクセを最大に発揮している。
挿絵は「がおう」 ポップなキャラが印象にあるが、パッツンキャラデザも良好。
絵的には漫画寄りにちゃんと対応。エロ比率が高く逆に清純絵がない。

さて展開は、後輩に告白するもはぐらかされ、お互いの妄想や思惑が微妙に同調するラブコメ。
演劇シナリオやヒロイン考察にも文量が割り振られていて、単なる変態ヒロインものとは毛色が違っている。
単純にヤっておしまい!程度のシナリオに対するアンチテーゼも垣間見える。

Hとしてはソフトタッチや携帯撮影が多め。本番描写はあるもののかなり行数が少ない。
アナルやコスプレ露出はあるものの、作者の表現も相まって全体的に軽め。

さて難点。読みづらい。
地の文を極力排し、キャラ視点やパワーワードで盛り上げようとする作者独自のこだわりへの努力は認める。
認めるが、それにしたって読みづらい。物の書き方の本で悪例として取り上げられるレベル。
次に、ピンヒロインイチャイチャもので禁じ手である「他竿が絡んでくる」展開をしてしまっている。
ぶっかけ程度でその後燃料にして盛り上がってるようだが、それでも拒否感は強い。なんで見せつける程度で止めなかったのか…

総じると作者の個性がかなり出ている作品。
だが「読みにくさ」「他竿展開」には点数を下げざるを得ない。
「NTRもの導入部として最高だった」なんて評価は作者にとっても不本意だろう。