「竜姫(りゅう)のヴィオラ 生贄は最強の魔物と恋に落ちて」
さかきいちろう/みやま零

登場人物
−アルク・エルジット:主人公。貴族の従者をしている平凡な青年。
−ヴィオラ:山に住まう竜。一見ドレスを着た少女であるが、それらは肉体の一部で変幻自在。
−モニカ・ラング:アルカの幼馴染みで貴族の騎士。23歳。
−竜:古から山深くに住み、人を襲うとされる怪物。
 実はその肉体は魔法により自在に変えられる不定形な存在であり、傷等も無かったことに出来るが「総量」は減る。

あらすじ
地方の村から竜の出現の報告を受け、出動した「勇者隊」。
その一行からはぐれてしまったアルクは当の竜に襲われ、文字通りの一矢(ならぬ一歯)をむくいたところで力尽きてしまう。
だが次に意識を取り戻した彼は傷一つ無い身体に戻っていた上、驚愕の光景を目にする。
なんと目の前にあった竜の身体から幼げな少女が出てきて、
しかもそれは幼馴染みで思い人のモニカの幼少の似姿であったのだ。

急に理性的になった竜の少女・ヴィオラ曰く、回復ついでの形態変化魔法が予想外の副作用を起こし、
アルクは竜の身体の一部として認識されて復元され、竜であったヴィオラもアルクの影響で人間化してしまったという。
さらにはアルクの身体や人間への興味を持ち、肉体的に接触してくるヴィオラに、アルクは押し負けてしまう。

一方、アルクの安否を心配していたモニカは、勇者隊の真実を知り窮地に陥ろうとしていた……